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1章 敵国の牢獄
1-80 救けに来たっ、わけではない
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「少し遅かったんじゃないか、ここに来るのが」
リーウセン氏が六十層にあるこの部屋の惨状を見渡して感想を言った。
「そうですかねー。ちょうど全員気を失っていてちょうどいいタイミングだったと俺は思いますが」
「え?コレで誰も死んでないのか?」
ナーズ隊長が素で驚く。
肉体は裂傷だらけ。
服は裂けてボロ雑巾。
雑巾で絞ったのは汚水でも泥水でもなく、赤い血だが。
床や壁、天井まで芸術的に血で飾られている。
掃除が大変だなあ。
「あー、致命傷は避けているみたいだよー。コロコロハムさんたちは案外しぶといんじゃないかなー」
「コロコロハム、、、」
笑いそうになったリーウセンは慌てて口を押える。
この場では不謹慎だと思ったのだろうか、笑うのを頑張って堪えている。
実際のところコロコロハムたちがしぶといのではなく、液体状エセルのおかげである。
命だけはこっそり守った。
そう、命だけは。
とりあえず死んでないし、修復が可能な範囲である。治療じゃないよ、修復。
ん?
ちょっと脳を齧られたハムもいるって?
ま、いいんじゃない。
無謀の代償は自分で払うのだから。
シエルドの叔父やその息子以外の者たちも自分たちの意志でここまで来た。
上司に命令されたから、というのは言い訳に過ぎない。
彼らはわずかでも恩恵を授かれるのならと、欲を持ってここに来た。
ならば、自分の行いに責任を取り、俺たちが救わなくても良いくらいなのだが。
良かったな。
黒ワンコたちが喜んでいるぞ。誰が担当するか決めている最中だ。
今後、彼らの魔力は自分の肉体を維持するのに使われる。
魔力を魔法として使おうとすれば、自分の肉体にどんな悪影響を及ぼすか、我が身をもって知るだろう。
彼らの魔力はもう自分自身の自由に使える所有物ではない。
コイツらの寿命がどうなろうと俺の知ったことではないので、黒ワンコたちは最大値で飼われてください。
日々、魔力を食らい尽くしてください。
宿主というより、長期保存できる餌と化している気がしないでもないが。
ラウトリス神官の黒ワンコ二匹はつらいー、もっと魔力をー、ずるーい、と騒いでいるが、教会長とリーウセンの魔力でなんとかなるだろ。毎晩、体内に注いでもらえ。
本人の魔力が潤沢なら、三、四匹で交替制ができるのだが。仕方ないことは仕方ない。
白ワンコたちに宥めてもらおう。
「クロウ、一応コイツら拘束しておくか?」
「あー、セリム、コイツらはまだ目を覚まさないから放っておいていいよ。まずは、」
セリムの肩にのっている銀ワンコも目がキランっ。
「やっぱり、複数体おびき寄せられちゃったみたいだねえ」
光のなかに数体の影が舞う。
こちらを窺うように。
コロコロハムたちもなかなかに善戦したのではなかろうか?
これだけの時間持ったのだから。
ん?遊ばれていただけだったって?
ちっこいエセルたちが報告してくれている。
俺以外には姿も見えていないし、声も聞こえないけど。
「あははは、」
場違いな笑い声が部屋に満ちる。
「今日は人数が多いねえ。しかも、騒がしい」
「あれ、さっきの?」
「シエルドの従者、に見えるけど」
「彼はエトノアという名前だよー」
一応教えておこう。
使用人の名前を覚えない貴族も多いが。
黒い服も先ほどのエトノアのものと似ているが、返り血を浴びた姿で急に現れることができるわけもない。
「シエルドとともに地下一層に残っていたはずだし。魔法陣は四人分の魔力しか追加しなかったんだろ、クロウ」
「うーん、、、アレ、何?」
疑問しかないので、エセルたちに問う。
もちろんエセルたちの声は以下略。。。
この際、仕方ない。
「地獄の門の門番ですー」
「シエルド様の従者エトノアも地獄の門の門番って言ってなかった?」
「ソレも同じですー」
「、、、二人は同一人物なのか?」
双子というオチではなかろう。
「我々と同じく分裂したというのが正しい答えかもしれませんー」
「元は同一人物ー、今も同一人物ー、けれど、二人ー」
「役割も同一なのですー」
エセルの説明はわかりにくいが。
「今も二人がつながっているわけではないと?」
「どうでしょうー?どちらかが潰れれば、残った方に吸収されると思いますがー」
あー、吸収されちゃうの?
こっちを潰せば、従者エトノアの方がヤバイ存在になることもありうるのか。
どう考えても、今はこちらの方がヤバイ。
きっとエセルもそうなんだろうなあ。
潰すのはやめておこう。
あ、潰したから分裂したんだった。逆も然りということか。より分裂するってことはないのか??
「この二人の他にはいないのか」
「発見したことはございませぬー」
「我々も万能ではないゆえー」
「小説読むのに忙し過ぎてー」
「我々はコヤツの管理者ではないのでー」
ちっこいエセルたちが口々に言うが、他にいるかいないかは知らん、ということか。
本音を漏らしたのが一匹いたような気がしたが。
他にいないことを祈るのみか。
、、、地獄の門の門番は、何かに一度潰されたのか?
原因が人災か、災害かはわからないが、潰されていなければ増えてもいない。
かなり昔の話だとすると、帝国の歴史で該当しそうなものないか?
地上にいたエセルが無事だったことを考えると、地下で何かが起こったとか?
「お前たちはアレと交流してないの?」
「管轄が違いますゆえー」
「お門違いー?」
「そもそも、同じ言語を話していても、話が通じない相手ですのでー」
そもそも、人外ですからね。
元から話が通じる相手ではないのでしょう。
「アレをエトノアと呼ぶのも間違いなんだろ?」
「エトノアという名はアッシェン商会の代表が従者の方に名づけたものですのでー、厳密に言えばアレはエトノアではございませぬー」
おや、そうなんですか。
「ク、クロウ、一応聞くが、誰と話しているんだ?」
「アレが何かわかっていそうなモノに」
恐る恐る尋ねてきたナーズ隊長に、俺は返答した。
「そ、そうか。この地下には化け物やら黒ワンコやら大勢いるから、目に見えない、声が聞こえない存在がいてもおかしくないよな」
と言って、ナーズ隊長の視線が泳いでリーウセンに向かう。
リーウセンは素早い動きでその視線を避けた。
魔導士だからといって見えるものでもない。
「け、けど、おとなしくしているものなんですね。クロウが喋っている間、じっと待ってくれてますから」
リーウセンがナーズ隊長と目を合わせるのを避けたまま、俺に話題を振った。
「んー、いや、固定しているよー、動かないようにー」
「言って、そういうことは。情報を共有してっ」
リーウセンに怒られてしまった。
確かに仕事場では報告、連絡、相談が大切と言われている。
宮廷魔導士団では、報告を欠かしたことはなかったが。書類上は。。。
本当に大切なのかなー?
リーウセンには大切なのだろう。同じ仕事をしている以上、そこは尊重しなければ。
固定しているのは俺の魔法ではない。
液体状エセルがやってくれていることである。
アレは動けないのに慌てる様子も何もないから、俺がエセルたちと話している間、待っていてくれていたかのように見えたのだろう。
あの大きな目でこちらの出方を観察している、とも思えなくもない。
アレはほんの微かな笑顔を浮かべて。
「俺、地獄の門の門番じゃないよ」
エセルー?
どういうことかなー?
リーウセン氏が六十層にあるこの部屋の惨状を見渡して感想を言った。
「そうですかねー。ちょうど全員気を失っていてちょうどいいタイミングだったと俺は思いますが」
「え?コレで誰も死んでないのか?」
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肉体は裂傷だらけ。
服は裂けてボロ雑巾。
雑巾で絞ったのは汚水でも泥水でもなく、赤い血だが。
床や壁、天井まで芸術的に血で飾られている。
掃除が大変だなあ。
「あー、致命傷は避けているみたいだよー。コロコロハムさんたちは案外しぶといんじゃないかなー」
「コロコロハム、、、」
笑いそうになったリーウセンは慌てて口を押える。
この場では不謹慎だと思ったのだろうか、笑うのを頑張って堪えている。
実際のところコロコロハムたちがしぶといのではなく、液体状エセルのおかげである。
命だけはこっそり守った。
そう、命だけは。
とりあえず死んでないし、修復が可能な範囲である。治療じゃないよ、修復。
ん?
ちょっと脳を齧られたハムもいるって?
ま、いいんじゃない。
無謀の代償は自分で払うのだから。
シエルドの叔父やその息子以外の者たちも自分たちの意志でここまで来た。
上司に命令されたから、というのは言い訳に過ぎない。
彼らはわずかでも恩恵を授かれるのならと、欲を持ってここに来た。
ならば、自分の行いに責任を取り、俺たちが救わなくても良いくらいなのだが。
良かったな。
黒ワンコたちが喜んでいるぞ。誰が担当するか決めている最中だ。
今後、彼らの魔力は自分の肉体を維持するのに使われる。
魔力を魔法として使おうとすれば、自分の肉体にどんな悪影響を及ぼすか、我が身をもって知るだろう。
彼らの魔力はもう自分自身の自由に使える所有物ではない。
コイツらの寿命がどうなろうと俺の知ったことではないので、黒ワンコたちは最大値で飼われてください。
日々、魔力を食らい尽くしてください。
宿主というより、長期保存できる餌と化している気がしないでもないが。
ラウトリス神官の黒ワンコ二匹はつらいー、もっと魔力をー、ずるーい、と騒いでいるが、教会長とリーウセンの魔力でなんとかなるだろ。毎晩、体内に注いでもらえ。
本人の魔力が潤沢なら、三、四匹で交替制ができるのだが。仕方ないことは仕方ない。
白ワンコたちに宥めてもらおう。
「クロウ、一応コイツら拘束しておくか?」
「あー、セリム、コイツらはまだ目を覚まさないから放っておいていいよ。まずは、」
セリムの肩にのっている銀ワンコも目がキランっ。
「やっぱり、複数体おびき寄せられちゃったみたいだねえ」
光のなかに数体の影が舞う。
こちらを窺うように。
コロコロハムたちもなかなかに善戦したのではなかろうか?
これだけの時間持ったのだから。
ん?遊ばれていただけだったって?
ちっこいエセルたちが報告してくれている。
俺以外には姿も見えていないし、声も聞こえないけど。
「あははは、」
場違いな笑い声が部屋に満ちる。
「今日は人数が多いねえ。しかも、騒がしい」
「あれ、さっきの?」
「シエルドの従者、に見えるけど」
「彼はエトノアという名前だよー」
一応教えておこう。
使用人の名前を覚えない貴族も多いが。
黒い服も先ほどのエトノアのものと似ているが、返り血を浴びた姿で急に現れることができるわけもない。
「シエルドとともに地下一層に残っていたはずだし。魔法陣は四人分の魔力しか追加しなかったんだろ、クロウ」
「うーん、、、アレ、何?」
疑問しかないので、エセルたちに問う。
もちろんエセルたちの声は以下略。。。
この際、仕方ない。
「地獄の門の門番ですー」
「シエルド様の従者エトノアも地獄の門の門番って言ってなかった?」
「ソレも同じですー」
「、、、二人は同一人物なのか?」
双子というオチではなかろう。
「我々と同じく分裂したというのが正しい答えかもしれませんー」
「元は同一人物ー、今も同一人物ー、けれど、二人ー」
「役割も同一なのですー」
エセルの説明はわかりにくいが。
「今も二人がつながっているわけではないと?」
「どうでしょうー?どちらかが潰れれば、残った方に吸収されると思いますがー」
あー、吸収されちゃうの?
こっちを潰せば、従者エトノアの方がヤバイ存在になることもありうるのか。
どう考えても、今はこちらの方がヤバイ。
きっとエセルもそうなんだろうなあ。
潰すのはやめておこう。
あ、潰したから分裂したんだった。逆も然りということか。より分裂するってことはないのか??
「この二人の他にはいないのか」
「発見したことはございませぬー」
「我々も万能ではないゆえー」
「小説読むのに忙し過ぎてー」
「我々はコヤツの管理者ではないのでー」
ちっこいエセルたちが口々に言うが、他にいるかいないかは知らん、ということか。
本音を漏らしたのが一匹いたような気がしたが。
他にいないことを祈るのみか。
、、、地獄の門の門番は、何かに一度潰されたのか?
原因が人災か、災害かはわからないが、潰されていなければ増えてもいない。
かなり昔の話だとすると、帝国の歴史で該当しそうなものないか?
地上にいたエセルが無事だったことを考えると、地下で何かが起こったとか?
「お前たちはアレと交流してないの?」
「管轄が違いますゆえー」
「お門違いー?」
「そもそも、同じ言語を話していても、話が通じない相手ですのでー」
そもそも、人外ですからね。
元から話が通じる相手ではないのでしょう。
「アレをエトノアと呼ぶのも間違いなんだろ?」
「エトノアという名はアッシェン商会の代表が従者の方に名づけたものですのでー、厳密に言えばアレはエトノアではございませぬー」
おや、そうなんですか。
「ク、クロウ、一応聞くが、誰と話しているんだ?」
「アレが何かわかっていそうなモノに」
恐る恐る尋ねてきたナーズ隊長に、俺は返答した。
「そ、そうか。この地下には化け物やら黒ワンコやら大勢いるから、目に見えない、声が聞こえない存在がいてもおかしくないよな」
と言って、ナーズ隊長の視線が泳いでリーウセンに向かう。
リーウセンは素早い動きでその視線を避けた。
魔導士だからといって見えるものでもない。
「け、けど、おとなしくしているものなんですね。クロウが喋っている間、じっと待ってくれてますから」
リーウセンがナーズ隊長と目を合わせるのを避けたまま、俺に話題を振った。
「んー、いや、固定しているよー、動かないようにー」
「言って、そういうことは。情報を共有してっ」
リーウセンに怒られてしまった。
確かに仕事場では報告、連絡、相談が大切と言われている。
宮廷魔導士団では、報告を欠かしたことはなかったが。書類上は。。。
本当に大切なのかなー?
リーウセンには大切なのだろう。同じ仕事をしている以上、そこは尊重しなければ。
固定しているのは俺の魔法ではない。
液体状エセルがやってくれていることである。
アレは動けないのに慌てる様子も何もないから、俺がエセルたちと話している間、待っていてくれていたかのように見えたのだろう。
あの大きな目でこちらの出方を観察している、とも思えなくもない。
アレはほんの微かな笑顔を浮かべて。
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エセルー?
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