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2章 帝国の呪い
2-3 弟子にしてくれ
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魔法を使える魔力がないのに、魔導士に弟子にしてくれとはどのような要求だ。
「ああ、それなら、俺から説明する」
サザさんが話の舵を取った。
ということは、この弟子の話は事前の打ち合わせをしているようだ。
「魔鉱石が採掘される鉱山が新たに見つかった。魔物からとれる魔石より、同等の魔力量を得るには量が必要だが、調査では豊富な埋蔵量らしい」
「へえ」
この世界では魔物から獲れる魔石は魔力を充填すれば再利用できるものもあるが、魔鉱石は基本使い切りである。
魔道具は魔鉱石でも動くが、消費魔力量が大きい物は使えば使うほどコスパが悪くなる。
けれど、それは国によって違う。
魔鉱石を安く流通できる国は、平民でも多くの魔道具を使っているらしい。魔道具も昔と比べて使用魔力量が低く抑えられている物も増えてきた。
魔導士もたいてい寝れば魔力量を回復できるし、魔物が多く討伐されれば魔石は多少安くなるし、国の事情によってどれを選択するかも変わる。
「今後余剰になる魔石を見込んで、魔石を武器に仕込む研究を進めたい。これまでも研究されてきたが、武器に関してはまったく魔力を持たない者が使うことを想定されていなかった」
「魔道具はスイッチを入れれば、魔力を持たない者でも使えますからね」
実際、疑似神剣や疑似魔槍グングニルは持つ者を指定するだけで、魔力を持たない者でも使える。もちろん、魔力を全部消費すればただの剣や槍に成り果てるが。そういう区別ではアレも一応魔道具の部類に入る。
「確かにそうなんだが、魔力を失った英雄が持つにふさわしい武器を作り上げたい」
「それは帝国が魔道具開発を進めれば良いことであって、魔導士である俺に弟子入りする意味はないと思いますが」
ちなみに、疑似神剣も疑似魔槍グングニルも俺一人で完成させたわけではない。
もちろんリンク王国の宮廷魔導士団に所属している上級魔導士が豊富な研究資金を潤沢に使ってくれたおかげである。
「というわけで、大教会の修繕工事にポシュも参加させる」
「は?」
何が、というわけで、だ?
俺、今、否定する言葉を吐いたよな?
俺、ボケて言い間違えたかな?
「こーれーはー決定事項なのー。リーウセンとともにクロウの下でポシュも仕事するのー」
初老の駄々っ子。
酔っ払いか。
これ、皇帝なんですよー。居酒屋に潜入している密偵たちが一斉に顔を背けてますよー。
「魔法を使えない者に魔導士としての仕事を割り振られても困るんですが。まだ、メーデやフロレンスなら力仕事を任せられますが、今のポシュには何ができるんですか」
「心をえぐるきっつい言葉ー。セリムもナーズもルッツも魔法使えないじゃないかーっ」
「捕虜となっているリンク王国の騎士たちのほとんどは身体強化の魔法を使えますよ。無意識下の者が多く、自分でも使っているとは思っていない方も多いですが。もちろん、護衛の三人も使ってます。それに彼らは俺の護衛で別に修繕の仕事をするわけでもないので」
そもそも、第四王子部隊に所属している騎士たちは騎士として有能な者たちである。腕も立ちイケメンなのでヤッカミが多く、このような結末を迎えることになったが。
ゆえに戦闘能力は高い者が多い。魔法を使っていると一切思っていない脳筋が多いが。
セリムは身体強化の魔法を様々な訓練にも応用できる、珍しく意識している者の一人だ。
いや、訓練さえ無意識下で身体強化の魔法を使っているヤツらがいるのが、本当に不思議でならないのだが。
「俺自身、何の成果もなく英雄として祭り上げられるだけの人間にはなりたくないと思っている。魔法を使えない俺は邪魔だと思うが、自分を今一度見つめ直したいんだ。お願いだっ、いや、お願いしますっ」
ポシュが頭を下げた。
鼻高々ーだった彼が頭を下げられるくらいは成長したと感じるのだが、肉体を構成する黒ワンコたちに影響を受けてないだろうか。
脳と右目が無事だったようだが、脳だけが自分自身ではない。
黒ワンコたちは契約をしてなくとも、俺に従順なのである。
「クロウに結婚を申し込むような男を近づけたくない」
セリムが完全に拗ねておる。
愛いヤツじゃ。
銀ワンコも敵意を剥き出しにしてポシュを睨んでおる。
「あんな言葉、俺に取り入ろうとしただけだろ。信じるなよ」
「クロウは自分の可愛さを自覚してない」
いや、俺、可愛いかなあ。
そういう言葉を聞くと、セリムの目は大丈夫かなあと心配になってしまうのだが。
でも、良いのである。
セリムの言葉を嬉しく思う。
俺が嬉しければ、それでいい。
セリムの美的感覚がおかしくても、お互いが幸せならそれでいい。
「けど、ポシュは胴体で真っ二つにされても生きてられるんだから、別に新技を得ることはないんじゃないか」
「?」
皇帝とポシュの動きが止まる。
それだけでも素晴らしい技なのに、知らなかったか。
俺も言ってないし。
黒ワンコたちも教えてくれないだろう。
「あ、さすがに頭を縦に真っ二つにされたらポシュの意識がどうなるかはわからないけど、腕とか足とか胴体とか切られても元に戻るよ」
脳が損傷を与えられる状況に陥れば黒ワンコに乗っ取られるのかもしれない。
黒ワンコ密集地のポシュ。
頭以外なら、どんなに切られても黒ワンコが担当する部分である。
神経がつながっていれば痛みはあるだろうが、黒ワンコによって修復されれば肉体は完全復活する。
「、、、どうしてそうなった」
「、、、脳と右目以外浄化したから?」
皇帝に黒ワンコと説明するわけにもいかんし。
いや、皇弟の肩にも黒ワンコがのっているから感づいているかもしれないが。
ポシュは何かしら肉体の異変に気づいていると思うけど。
「なぜ疑問形で答える?」
「なら、言おう。ただ運が良かっただけだっ」
説明ができないものは運、勘、神の仕業とか言っておけば問題なし。魔力量が多かったから黒ワンコに助けてもらえて運が良かったとも言えるので嘘ではない。
「じゃあ、明日も早いし帰ろうか、クロウ」
にこやかにセリムが時間を告げて立ち上がった。
「くっ、護衛が仕事してやがるっ」
「恋人を心配しているだけですよ」
にこやかセリムは皇帝に言っているようで俺に言っている。
ぬおおおーーっ、今日もセリムの破壊力は抜群だぜっ。
ただの護衛の仕事だったら、わざわざ仕事の時間外にこんな場所に来ない。一緒に来てくれない。報酬も出ないし。
俺だって、そのくらいわかるさーっ。
大教会にポシュは普通に仕事で来るだろうことは容易に想像できる。
何の仕事ができるんだか。
英雄としての広告塔か?修繕には関係ないな。
英雄として実体のないポシュは何とかしようと躍起なのだろう。
魔力は黒ワンコにおいしく頂かれているため、魔法も使えないし。
炎で覆われた帝国の空が解決し、地面が揺れた後、帝都では化け物が数体現れて暴れて大騒ぎした。
そこで活躍したのはポシュではない。
メーデとフロレンス、それに地上にいた精鋭部隊の面々だ。
化け物というのは、五百層に行くまでに討伐やら説得やらできなかったものたちである。
皇帝が五百層に来なければ、地獄の門と交渉した後に対処できたはずなのに。
地下の層を打ち壊してしまえば、表に出てくるのは自明の理。
後始末は帝国の軍でしっかりしてもらわなければならなかった。
俺がかなりの層を黒ワンコ化してなければ、本当にどうするつもりだったのだろう。
帝都は恐ろしいほどの化け物であふれ返っていたところだ。
「無事で良かった」
「うん?」
セリムと手をつないで大教会への道を行く。
大教会から空間転移魔法陣で帰るのは一人のときと変わらない。
変わらないが。
「この街が壊れなくて良かったなーと思って」
「そだね」
あまり納得してなさそうなセリムの返事。
「無事だったから、夜のデートもこうして平和にできるじゃないか」
「そうだね」
完全に納得した返事がセリムから返ってきた。
「ああ、それなら、俺から説明する」
サザさんが話の舵を取った。
ということは、この弟子の話は事前の打ち合わせをしているようだ。
「魔鉱石が採掘される鉱山が新たに見つかった。魔物からとれる魔石より、同等の魔力量を得るには量が必要だが、調査では豊富な埋蔵量らしい」
「へえ」
この世界では魔物から獲れる魔石は魔力を充填すれば再利用できるものもあるが、魔鉱石は基本使い切りである。
魔道具は魔鉱石でも動くが、消費魔力量が大きい物は使えば使うほどコスパが悪くなる。
けれど、それは国によって違う。
魔鉱石を安く流通できる国は、平民でも多くの魔道具を使っているらしい。魔道具も昔と比べて使用魔力量が低く抑えられている物も増えてきた。
魔導士もたいてい寝れば魔力量を回復できるし、魔物が多く討伐されれば魔石は多少安くなるし、国の事情によってどれを選択するかも変わる。
「今後余剰になる魔石を見込んで、魔石を武器に仕込む研究を進めたい。これまでも研究されてきたが、武器に関してはまったく魔力を持たない者が使うことを想定されていなかった」
「魔道具はスイッチを入れれば、魔力を持たない者でも使えますからね」
実際、疑似神剣や疑似魔槍グングニルは持つ者を指定するだけで、魔力を持たない者でも使える。もちろん、魔力を全部消費すればただの剣や槍に成り果てるが。そういう区別ではアレも一応魔道具の部類に入る。
「確かにそうなんだが、魔力を失った英雄が持つにふさわしい武器を作り上げたい」
「それは帝国が魔道具開発を進めれば良いことであって、魔導士である俺に弟子入りする意味はないと思いますが」
ちなみに、疑似神剣も疑似魔槍グングニルも俺一人で完成させたわけではない。
もちろんリンク王国の宮廷魔導士団に所属している上級魔導士が豊富な研究資金を潤沢に使ってくれたおかげである。
「というわけで、大教会の修繕工事にポシュも参加させる」
「は?」
何が、というわけで、だ?
俺、今、否定する言葉を吐いたよな?
俺、ボケて言い間違えたかな?
「こーれーはー決定事項なのー。リーウセンとともにクロウの下でポシュも仕事するのー」
初老の駄々っ子。
酔っ払いか。
これ、皇帝なんですよー。居酒屋に潜入している密偵たちが一斉に顔を背けてますよー。
「魔法を使えない者に魔導士としての仕事を割り振られても困るんですが。まだ、メーデやフロレンスなら力仕事を任せられますが、今のポシュには何ができるんですか」
「心をえぐるきっつい言葉ー。セリムもナーズもルッツも魔法使えないじゃないかーっ」
「捕虜となっているリンク王国の騎士たちのほとんどは身体強化の魔法を使えますよ。無意識下の者が多く、自分でも使っているとは思っていない方も多いですが。もちろん、護衛の三人も使ってます。それに彼らは俺の護衛で別に修繕の仕事をするわけでもないので」
そもそも、第四王子部隊に所属している騎士たちは騎士として有能な者たちである。腕も立ちイケメンなのでヤッカミが多く、このような結末を迎えることになったが。
ゆえに戦闘能力は高い者が多い。魔法を使っていると一切思っていない脳筋が多いが。
セリムは身体強化の魔法を様々な訓練にも応用できる、珍しく意識している者の一人だ。
いや、訓練さえ無意識下で身体強化の魔法を使っているヤツらがいるのが、本当に不思議でならないのだが。
「俺自身、何の成果もなく英雄として祭り上げられるだけの人間にはなりたくないと思っている。魔法を使えない俺は邪魔だと思うが、自分を今一度見つめ直したいんだ。お願いだっ、いや、お願いしますっ」
ポシュが頭を下げた。
鼻高々ーだった彼が頭を下げられるくらいは成長したと感じるのだが、肉体を構成する黒ワンコたちに影響を受けてないだろうか。
脳と右目が無事だったようだが、脳だけが自分自身ではない。
黒ワンコたちは契約をしてなくとも、俺に従順なのである。
「クロウに結婚を申し込むような男を近づけたくない」
セリムが完全に拗ねておる。
愛いヤツじゃ。
銀ワンコも敵意を剥き出しにしてポシュを睨んでおる。
「あんな言葉、俺に取り入ろうとしただけだろ。信じるなよ」
「クロウは自分の可愛さを自覚してない」
いや、俺、可愛いかなあ。
そういう言葉を聞くと、セリムの目は大丈夫かなあと心配になってしまうのだが。
でも、良いのである。
セリムの言葉を嬉しく思う。
俺が嬉しければ、それでいい。
セリムの美的感覚がおかしくても、お互いが幸せならそれでいい。
「けど、ポシュは胴体で真っ二つにされても生きてられるんだから、別に新技を得ることはないんじゃないか」
「?」
皇帝とポシュの動きが止まる。
それだけでも素晴らしい技なのに、知らなかったか。
俺も言ってないし。
黒ワンコたちも教えてくれないだろう。
「あ、さすがに頭を縦に真っ二つにされたらポシュの意識がどうなるかはわからないけど、腕とか足とか胴体とか切られても元に戻るよ」
脳が損傷を与えられる状況に陥れば黒ワンコに乗っ取られるのかもしれない。
黒ワンコ密集地のポシュ。
頭以外なら、どんなに切られても黒ワンコが担当する部分である。
神経がつながっていれば痛みはあるだろうが、黒ワンコによって修復されれば肉体は完全復活する。
「、、、どうしてそうなった」
「、、、脳と右目以外浄化したから?」
皇帝に黒ワンコと説明するわけにもいかんし。
いや、皇弟の肩にも黒ワンコがのっているから感づいているかもしれないが。
ポシュは何かしら肉体の異変に気づいていると思うけど。
「なぜ疑問形で答える?」
「なら、言おう。ただ運が良かっただけだっ」
説明ができないものは運、勘、神の仕業とか言っておけば問題なし。魔力量が多かったから黒ワンコに助けてもらえて運が良かったとも言えるので嘘ではない。
「じゃあ、明日も早いし帰ろうか、クロウ」
にこやかにセリムが時間を告げて立ち上がった。
「くっ、護衛が仕事してやがるっ」
「恋人を心配しているだけですよ」
にこやかセリムは皇帝に言っているようで俺に言っている。
ぬおおおーーっ、今日もセリムの破壊力は抜群だぜっ。
ただの護衛の仕事だったら、わざわざ仕事の時間外にこんな場所に来ない。一緒に来てくれない。報酬も出ないし。
俺だって、そのくらいわかるさーっ。
大教会にポシュは普通に仕事で来るだろうことは容易に想像できる。
何の仕事ができるんだか。
英雄としての広告塔か?修繕には関係ないな。
英雄として実体のないポシュは何とかしようと躍起なのだろう。
魔力は黒ワンコにおいしく頂かれているため、魔法も使えないし。
炎で覆われた帝国の空が解決し、地面が揺れた後、帝都では化け物が数体現れて暴れて大騒ぎした。
そこで活躍したのはポシュではない。
メーデとフロレンス、それに地上にいた精鋭部隊の面々だ。
化け物というのは、五百層に行くまでに討伐やら説得やらできなかったものたちである。
皇帝が五百層に来なければ、地獄の門と交渉した後に対処できたはずなのに。
地下の層を打ち壊してしまえば、表に出てくるのは自明の理。
後始末は帝国の軍でしっかりしてもらわなければならなかった。
俺がかなりの層を黒ワンコ化してなければ、本当にどうするつもりだったのだろう。
帝都は恐ろしいほどの化け物であふれ返っていたところだ。
「無事で良かった」
「うん?」
セリムと手をつないで大教会への道を行く。
大教会から空間転移魔法陣で帰るのは一人のときと変わらない。
変わらないが。
「この街が壊れなくて良かったなーと思って」
「そだね」
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