3 / 9
第3話
しおりを挟む
手術室、心臓動画解離のオペをしている瑠衣たち。
「第一助手、もっと術野を広げて」
「ハイ教授」
「遅い! もたもたしない!」
大動脈を傷つけて出血が止まらず、慌てふためく第一助手の三上。
「落ち着きなさい、冷静になりなさい」
手際良く出血箇所の縫合を開始する瑠衣。
無事手術を終えて喫煙ルームでタバコを吹かす瑠衣。
そこに第一助手の三上がやって来て土下座をした。
「蓼科教授、もうしわけありせんでした!
危うく私のせいで患者を死なせてしまうところでした!」
「医者には失敗しましたごめんなさいは許されないわ。
そしてまた絶対もない。
大門美智子みたいな医者はいないの。
命は私たちの手にある。だから私だって怖い。怖いから勉強するし常に最悪の事態をイメージする。
いつ何が起こるかわからないから。
そうなってからでは遅いの。アンタはそれをしなかった。
誰よりも勉強して強くなりなさい」
「蓼科教授、ありがとうござました!」
タバコを消して喫煙ルームを瑠衣は出ていった。
「第一助手、もっと術野を広げて」
「ハイ教授」
「遅い! もたもたしない!」
大動脈を傷つけて出血が止まらず、慌てふためく第一助手の三上。
「落ち着きなさい、冷静になりなさい」
手際良く出血箇所の縫合を開始する瑠衣。
無事手術を終えて喫煙ルームでタバコを吹かす瑠衣。
そこに第一助手の三上がやって来て土下座をした。
「蓼科教授、もうしわけありせんでした!
危うく私のせいで患者を死なせてしまうところでした!」
「医者には失敗しましたごめんなさいは許されないわ。
そしてまた絶対もない。
大門美智子みたいな医者はいないの。
命は私たちの手にある。だから私だって怖い。怖いから勉強するし常に最悪の事態をイメージする。
いつ何が起こるかわからないから。
そうなってからでは遅いの。アンタはそれをしなかった。
誰よりも勉強して強くなりなさい」
「蓼科教授、ありがとうござました!」
タバコを消して喫煙ルームを瑠衣は出ていった。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる