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第10話 魔力の流れと重要性
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十歳になり、無事神殿で魔力鑑定の儀を受けた私は本格的に魔法を習うことにした。
教師はもちろん、父と母だ。
両親は王都の貴族が通う学校を卒業しているので、基礎と簡単な魔法なら教えてくれるそうだ。
楽しみで昨夜寝付けなかったのは内緒である。
二日後、午前中に工場でのドライハーブの乾燥具合を確認した私は、すぐさま屋敷に戻り、ワクワクした面持ちで庭に向かった。
庭では既に父が待っていた。
「お待たせしてすみません。お父さま。」
私は慌てて駆け寄り謝った。
「いや、私も今来たばかりだから待っていない…それじゃあ、始めるか」
「はい!よろしくお願いします!」
気合いが入り過ぎてその勢いで直角になるほど頭を下げる。
「はは、良い返事だ。今日は自分の中の魔力の流れを感じることから始めよう」
「はい!」
大きく首を縦に振り、姿勢を正した私を父は微笑ましく見ると、軽く頷いた。
魔法という概念がなかった私にとって、父の話しは大変興味深かった。
魔力は王侯貴族であれば、大なり小なり持っていて当たり前であり、魔力が多ければ多いほど良しとされる。
稀に平民の中から魔力持ちが現れると、貴族が挙ってその平民を取り込もうと躍起になり、醜い争いが起こるという。
キゾクッテコワイネ。
ガクブルしている私を他所に父は話しを続けた。
魔力は常に身体を廻っていて魔力量が多くなると、外に漏れ出すそうだ。
そうなるのは、大体王族が多く、魔力を抑える魔道具を身に着けて制御しているらしい。
魔力が多い者どうしの婚姻が多いために、魔力過多の子供が生まれやすいからだとか。
我が家はそこそこの魔力量だから魔道具は必要ないみたいで、その代わりしっかり制御する術を学ぶそうだ。
という訳で、今日から基礎の基礎、魔力を感じることと制御を訓練していく。
「う~ん…」
説明を受けたものの、魔力の流れを掴めずに四苦八苦する。
父は黙って様子を見ているだけ。
確か父は、魔力は常に身体を廻ると言っていた。
だとしたら、血液の流れと同じ?じゃあ、血流を感じればいいのかな?
血液の流れに意識を集中させた。
すると、身体中を暖かい物が絶えず流れていることに気付く。
ハッと目を開けもう一度目を瞑り集中する。
今度ははっきりと感じ取ることが出来た。
「…お父さま。魔力って暖かいですね」
そう伝えると父は苦笑いして呟いた。
「……俺でも一週間は掛ったのに、ミリーは本当に凄いな」
そんな父に私も苦笑いで返す。
たぶん、前世の記憶のおかげだろう。
父の方が凄いと思う。
だって身体の仕組みについて知らないはずだから。
「そんなことないです。お父さまの方が凄いです」
正直に感想を伝えると、そうか?と照れていた。
その後、魔力の流れを掴む練習に精を出し、焦った父に止められた。
集中して周りの声が耳に入らなくなるのは私の悪い癖。
教師はもちろん、父と母だ。
両親は王都の貴族が通う学校を卒業しているので、基礎と簡単な魔法なら教えてくれるそうだ。
楽しみで昨夜寝付けなかったのは内緒である。
二日後、午前中に工場でのドライハーブの乾燥具合を確認した私は、すぐさま屋敷に戻り、ワクワクした面持ちで庭に向かった。
庭では既に父が待っていた。
「お待たせしてすみません。お父さま。」
私は慌てて駆け寄り謝った。
「いや、私も今来たばかりだから待っていない…それじゃあ、始めるか」
「はい!よろしくお願いします!」
気合いが入り過ぎてその勢いで直角になるほど頭を下げる。
「はは、良い返事だ。今日は自分の中の魔力の流れを感じることから始めよう」
「はい!」
大きく首を縦に振り、姿勢を正した私を父は微笑ましく見ると、軽く頷いた。
魔法という概念がなかった私にとって、父の話しは大変興味深かった。
魔力は王侯貴族であれば、大なり小なり持っていて当たり前であり、魔力が多ければ多いほど良しとされる。
稀に平民の中から魔力持ちが現れると、貴族が挙ってその平民を取り込もうと躍起になり、醜い争いが起こるという。
キゾクッテコワイネ。
ガクブルしている私を他所に父は話しを続けた。
魔力は常に身体を廻っていて魔力量が多くなると、外に漏れ出すそうだ。
そうなるのは、大体王族が多く、魔力を抑える魔道具を身に着けて制御しているらしい。
魔力が多い者どうしの婚姻が多いために、魔力過多の子供が生まれやすいからだとか。
我が家はそこそこの魔力量だから魔道具は必要ないみたいで、その代わりしっかり制御する術を学ぶそうだ。
という訳で、今日から基礎の基礎、魔力を感じることと制御を訓練していく。
「う~ん…」
説明を受けたものの、魔力の流れを掴めずに四苦八苦する。
父は黙って様子を見ているだけ。
確か父は、魔力は常に身体を廻ると言っていた。
だとしたら、血液の流れと同じ?じゃあ、血流を感じればいいのかな?
血液の流れに意識を集中させた。
すると、身体中を暖かい物が絶えず流れていることに気付く。
ハッと目を開けもう一度目を瞑り集中する。
今度ははっきりと感じ取ることが出来た。
「…お父さま。魔力って暖かいですね」
そう伝えると父は苦笑いして呟いた。
「……俺でも一週間は掛ったのに、ミリーは本当に凄いな」
そんな父に私も苦笑いで返す。
たぶん、前世の記憶のおかげだろう。
父の方が凄いと思う。
だって身体の仕組みについて知らないはずだから。
「そんなことないです。お父さまの方が凄いです」
正直に感想を伝えると、そうか?と照れていた。
その後、魔力の流れを掴む練習に精を出し、焦った父に止められた。
集中して周りの声が耳に入らなくなるのは私の悪い癖。
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