記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー

コーヒー微糖派

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第15章 メカトロニクス・ファイト

第200話 テコロン要塞機動戦①

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 テコロン鉱山の"禁則地"。
 その奥にいるドクター・フロストに会うため、俺とロギウスは強引に奥へと進んで行った。
 洞窟内は完全に人工物で作られており、鉄と油の匂いがそこら中から立ち込める。

「!? 新手か!?」
「フロスト元隊長め……。またまた物騒なものを作ったね……」

 俺とロギウスの前に現れたのは、両腕に銃をぶら下げて、足の部分が車輪になっている二体の無機物だった。

「あれもゴーレムの一種か!?」
「あれは"ロボット"! フロスト元隊長が作り出した、"機械兵団"だ!」

 "ロボット"に"機械兵団"!?
 聞いたことのない言葉だが、とんでもなくヤバそうな気がする!

 ガガガガッ!

「くそ! また銃弾の雨か!」
「ゼロラ殿! <鉄の防御>を解いてはダメだ! たちまち蜂の巣になるぞ!」

 俺は<鉄の防御>で、ロギウスは防御魔法で再度銃撃に耐える。
 だがこのままでは一方的にやられるだけだ! 何か突破法は……!?



「そうだ! 銃をぶら下げているあの腕だ!」

 俺は<鉄の防御>で身を守りながら、二体のロボットの内の一体に飛び掛かる!

「オウラァ!!」

 バキンッ! バキンッ!

 そして銃が取り付けられている両腕を力任せに引きちぎった!

「やはりな。ゴーレムだかロボットだか知らねえが、人間と同じように関節部分は弱いようだ」
「だからって素手で引きちぎるかな……?」

 俺が素手でロボットの腕を引きちぎるのを見て軽く引くロギウス。
 仕方ないだろ。俺は魔法も武器も使えないんだから。

「でもまあ……対策が分かったのなら僕にもやりようはある」

 そう言ってロギウスは<理刀流>の構えのまま少し重心を後ろに下げて力を込め――

 ズバンッ! ズバンッ!

 ――もう一体のロボットの両腕の関節目がけて突進し、その両腕を切断した。

「……刀でこんな機械の腕を切り落とす奴に、あれこれ言われたくないな」
「そこは、まあ……お互い様ってことで」

 改めて思うがロギウスは強い。
 師匠であるイトーさんから教わったという剣術<理刀流>。あの先代勇者も使っていた剣術だ。
 魔法の覚えもあるようだし、心強い味方がついてくれたものだ。

 『もう長いこと剣なんて握ってない』と言ってたイトーさんだが、もしかしたらこれぐらい――いや、これ以上に強いのかもしれない。

「おっと。敵の援軍が来たみたいだね」

 少し考え事をしていた俺に、ロギウスが警告してくれる。
 敵の援軍は車輪を回転させながら俺達の方に向かってきた。

 また同じロボットか。それも今度は三体。
 倒し方は分かったが、数で来られるとやはり面倒だ。

「ん? そういえばこのロボットの腕って銃がついてたよな? これって使えないか?」

 そんなことを思い着いた俺は、ロボットから引きちぎった腕を見てる。
 引きちぎった部分から垂れていた紐をなんとなく引っ張ってみると――

 ガガガガッ!!

「う、うぉおお!?」
「ゼロラ殿!? ちょ!? 危ないって!?」

 俺が持っていたロボットの腕から銃弾が何発も発射された。
 最初は驚いて制御できなかったが、なんとか敵の方に構えなおして銃弾の雨を浴びせる。

 ガガガガッ!! ピピッ ピー……

 俺からの銃撃をまともに食らった三体のロボットは動かなくなった。
 どうやら倒せたようだ……。

「それにしても……この銃、ヤバイな」
「確か"マシンガン"と呼ばれる代物だ。ガルペラ侯爵が使う"拳銃"と違って、連射性に特化しているらしい」

 ドクターフロスト……。これがそいつの科学力だというならば、一体どれだけ時代の先を進んでいるんだ?

「恐ろしい相手だが……これが味方になってくれれば頼もしいな」
「素直になってくれるとは思えないけどね……」

 ロギウスの言う通り、問題はそこだ。
 どうやらドクターフロストという男は相当な人間嫌いらしい。
 だが今はとにかく先に進んで、本人に直接会ってみるしかない。

 その後もロボットの出現やらトラップやらがあったが、俺とロギウスはなんとかやり過ごし、この鉄の洞窟の最深部へと向かって行った。
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