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第24章 常なる陰が夢見た未来
第355話 対決・元魔王軍四天王③
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「す、すごいな……! 本当にあの魔王軍四天王最強のダンジェロを倒しちまったぞ……!」
ダンジェロが炎の壁に飲み込まれるのを見て、ジフウが俺を称賛してくれている。
だが、おそらくダンジェロはまだ終わっていない――
ボォオオ!!
「な、何ですかこの炎の猛り方は!? ゼロラさんが勝ったんじゃないのですか!?」
「見て、ラルフル! 皆! 炎が……あのダンジェロって人がいるところに――」
術者であるダンジェロが倒れたことで、炎が消えるとラルフルは思っていたのだろう。
だが、マカロンが指さす先――ダンジェロが炎に飲み込まれた先に、部屋中の炎が収束していく――
「ハッハッハッ! 感服感服! 今の卿で小生をここまで追い詰めるとは……! いやはや! 想像以上だ……な!!」
そして収束した炎を杖の先の宝玉に纏わせながら、ダンジェロが再び姿を現す。
流石は【欲望の劫火】の二つ名を持つ男だ。炎の扱いを徹底的に熟知している。
「まだやるつもりか? ダンジェロ」
「いいや、もう結構だ。小生としても十分に楽しめた。それに――卿ももう、"自らの正体"に確信を持ったのではないのかね?」
ダンジェロはまだ余裕そうだが、目的を達成したためか、これ以上戦うつもりもないようだ。
こいつの思い通りにことを進められたと考えると、妙に釈然としないところはある。
だがこいつの言う通り、俺はようやく確信を持った。
俺自身の――その"正体"を――
「さて……これにて小生はこの場を撤退するとしよう」
「そうか。まあ、お前は人間界に詳しい。今後もどこかで何かを企みながら、のらりくらりと生きていくんだろうな」
「ハッハッハッ。まったくもってその通り……だ。卿がまた小生と出会った時、卿はどうするつもりかな?」
「その時のお前の企み次第だ。今後も俺は、"ゼロラ"という人間として生きていく。この先で待つ、この俺の"過去の清算"を済ませた後もな……」
魔王城からの撤退を始めようとするダンジェロと、俺は最後の話をした。
"紅の賢者"と自らの身分を偽り、"魔王軍四天王"の一人であったダンジェロ――
良くも悪くも、俺はこいつに導かれていた。
何とも言えない奇妙な縁だが、これも一つの絆だろうか――
「結構結構。だが、この先に進むのなら気を付けたまえ。これより先、魔王城玉座の間に控えられるは、"人間の正義"によって生まれ、そして膿んだ"怪物"――【正義が生んだ怪物】だ。諸君らに、その相手が務まるかな?」
「止めてみせるさ。俺はそのために、こうして再びここに戻ってきたんだからな」
「承知承知……! 小生も諸君らの健闘を祈ろう。……さらばだ! 【零の修羅】ゼロラ公と、その仲間達よ!!」
――ボゥン!
最後の一言を残し、ダンジェロはいつものように爆発の煙に巻かれながら、その姿を消した――
「ゼロラさん! 大丈夫ですか!?」
「すまない……マカロン。ケガの手当てを頼む」
ダンジェロがいなくなったのを確認すると、マカロンが俺の傍に駆け寄ってきた。
俺はマカロンに頼み、光魔法によるケガの治療を受けた。
「それにしても……なんであの人は生きていたのですか? 伝承通りなら、魔王軍四天王は【伝説の魔王】が死んだ時、一緒に亡くなったはずでは――」
「そのはずなんだけどね……。あのダンジェロという男が言ってたように、伝承に間違いがあったということかな?」
ラルフルとリョウは、魔王軍四天王であるダンジェロが生きていたことを、不思議がっている。
魔王軍四天王とは、主である魔王と直接"魔力の契約"を交わした存在。
魔王と自身の魔力を共鳴させることで強大な力を手に入れたが、その命は魔王と運命共同体となっている。
【伝説の魔王】が死に、"魔力の契約"による因果関係が途絶えれば、魔王軍四天王の命も終わる。
――だが、ダンジェロは生きていた。
生きてこうして俺達の前に現れ、昔と変わらない力を発揮していた。
――俺だけには分かる。
ダンジェロが生きていた理由も、ダンジェロの力の秘密も――
「……今はとにかく先に進もう。ジフウ、玉座の間はもうすぐなんだな?」
「ああ……。俺も魔王城はこの部屋までしか来たことがないが、ここが玉座の間への最終防衛ラインになってるのは確かなようだ」
ダンジェロのことはもう過去の話だ。
俺が今やるべきこと、立ち向かうべき相手――
それは、この部屋の先にある――
ダンジェロが炎の壁に飲み込まれるのを見て、ジフウが俺を称賛してくれている。
だが、おそらくダンジェロはまだ終わっていない――
ボォオオ!!
「な、何ですかこの炎の猛り方は!? ゼロラさんが勝ったんじゃないのですか!?」
「見て、ラルフル! 皆! 炎が……あのダンジェロって人がいるところに――」
術者であるダンジェロが倒れたことで、炎が消えるとラルフルは思っていたのだろう。
だが、マカロンが指さす先――ダンジェロが炎に飲み込まれた先に、部屋中の炎が収束していく――
「ハッハッハッ! 感服感服! 今の卿で小生をここまで追い詰めるとは……! いやはや! 想像以上だ……な!!」
そして収束した炎を杖の先の宝玉に纏わせながら、ダンジェロが再び姿を現す。
流石は【欲望の劫火】の二つ名を持つ男だ。炎の扱いを徹底的に熟知している。
「まだやるつもりか? ダンジェロ」
「いいや、もう結構だ。小生としても十分に楽しめた。それに――卿ももう、"自らの正体"に確信を持ったのではないのかね?」
ダンジェロはまだ余裕そうだが、目的を達成したためか、これ以上戦うつもりもないようだ。
こいつの思い通りにことを進められたと考えると、妙に釈然としないところはある。
だがこいつの言う通り、俺はようやく確信を持った。
俺自身の――その"正体"を――
「さて……これにて小生はこの場を撤退するとしよう」
「そうか。まあ、お前は人間界に詳しい。今後もどこかで何かを企みながら、のらりくらりと生きていくんだろうな」
「ハッハッハッ。まったくもってその通り……だ。卿がまた小生と出会った時、卿はどうするつもりかな?」
「その時のお前の企み次第だ。今後も俺は、"ゼロラ"という人間として生きていく。この先で待つ、この俺の"過去の清算"を済ませた後もな……」
魔王城からの撤退を始めようとするダンジェロと、俺は最後の話をした。
"紅の賢者"と自らの身分を偽り、"魔王軍四天王"の一人であったダンジェロ――
良くも悪くも、俺はこいつに導かれていた。
何とも言えない奇妙な縁だが、これも一つの絆だろうか――
「結構結構。だが、この先に進むのなら気を付けたまえ。これより先、魔王城玉座の間に控えられるは、"人間の正義"によって生まれ、そして膿んだ"怪物"――【正義が生んだ怪物】だ。諸君らに、その相手が務まるかな?」
「止めてみせるさ。俺はそのために、こうして再びここに戻ってきたんだからな」
「承知承知……! 小生も諸君らの健闘を祈ろう。……さらばだ! 【零の修羅】ゼロラ公と、その仲間達よ!!」
――ボゥン!
最後の一言を残し、ダンジェロはいつものように爆発の煙に巻かれながら、その姿を消した――
「ゼロラさん! 大丈夫ですか!?」
「すまない……マカロン。ケガの手当てを頼む」
ダンジェロがいなくなったのを確認すると、マカロンが俺の傍に駆け寄ってきた。
俺はマカロンに頼み、光魔法によるケガの治療を受けた。
「それにしても……なんであの人は生きていたのですか? 伝承通りなら、魔王軍四天王は【伝説の魔王】が死んだ時、一緒に亡くなったはずでは――」
「そのはずなんだけどね……。あのダンジェロという男が言ってたように、伝承に間違いがあったということかな?」
ラルフルとリョウは、魔王軍四天王であるダンジェロが生きていたことを、不思議がっている。
魔王軍四天王とは、主である魔王と直接"魔力の契約"を交わした存在。
魔王と自身の魔力を共鳴させることで強大な力を手に入れたが、その命は魔王と運命共同体となっている。
【伝説の魔王】が死に、"魔力の契約"による因果関係が途絶えれば、魔王軍四天王の命も終わる。
――だが、ダンジェロは生きていた。
生きてこうして俺達の前に現れ、昔と変わらない力を発揮していた。
――俺だけには分かる。
ダンジェロが生きていた理由も、ダンジェロの力の秘密も――
「……今はとにかく先に進もう。ジフウ、玉座の間はもうすぐなんだな?」
「ああ……。俺も魔王城はこの部屋までしか来たことがないが、ここが玉座の間への最終防衛ラインになってるのは確かなようだ」
ダンジェロのことはもう過去の話だ。
俺が今やるべきこと、立ち向かうべき相手――
それは、この部屋の先にある――
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