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第25章 新たなる世界へ
第365話 帰りの船旅
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俺達はギャングレオ盗賊団が所有している貨物船に迎えに来てもらった。
どうやら俺達を心配したコゴーダ、ヤカタ、ネモトといったギャングレオ盗賊団の幹部がわざわざ来てくれたようだ。
「てやんでい? なんだか想定していた面子と違うでい?」
「ガルペラ侯爵はいやせんし、見たことのない女の子もいやすし……」
「ヤカタ、ネモト。迎えに来てもらって助かる。今はまず、この子が安心できるように、一部屋用意してほしいんだ」
俺とミライは用意してもらった船の一室に入る。
何もない部屋だが、今のこの子にはそれぐらい刺激がない方がいい。
「パパァ……ほんとにだいじょうぶだよね? ここの人たち、わたしにひどいことしないよね? パパにもしないよね?」
「ああ、大丈夫だ。ここにいる人達は皆、お父さんの信頼できる仲間だ」
ミライは俺にしがみついたまま、顔をうずめている。
ずっとこれまで魔王城で一人きりだったんだ、無理もない。
ダンジェロもミライには接触しただろうが、あいつのことだ。自身が楽しむために、ミライをうまくたぶらかしていたのだろう。
あいつとは別の形で決着が必要になる。
だが、今はミライと共に過ごせるこの時間を大切にしよう。
「ゼロラ様。この船には一通りの食料も用意してます。よろしければお持ちいたしましょうか?」
「すまないな、コゴーダ。食べやすいものを見繕ってくれ」
これまでミライはずっと、悪夢によって増幅された膨大な魔力によって生きながらえてきた。
そんな体にいきなり刺激の強いものは堪える。
「かしこまりました。すぐにお持ちいたします。……その子の事情については、他の方々にお聞きします」
「ひいぃ……。こ、こわいよ~……。人間、こわいよぉ~……」
コゴーダは俺に一礼すると、すぐに部屋を出てくれた。
<ナイトメアハザード>という悪夢から逃れたとはいえ、ミライの人間へ抱く感情が完全に消えたわけではない。
膨れ上がった"復讐心"は俺との再会で消えたが、今度はそれが"恐怖心"に変わってしまっている。
この子が落ち着くまでは、俺が傍にいてやるしかない。
コンッ コンッ コンッ
そんな俺とミライだけの部屋の扉を、誰かがノックして入ってきた。
「ゼロラさん、ミライちゃん。いらっしゃりますか……?」
「少しだけ、自分達も一緒していいですか……?」
「マカロン、ラルフル……」
部屋に入ってきたのはマカロンとラルフルの姉弟。
ミライの様子を伺いながら怖がらせないように、ゆっくりと入ってきた。
「パパ……あのおねーちゃんたちはだれ?」
ミライもマカロンとラルフルには怯えていないようだ。
二人が精一杯ミライのことを気遣って、接してくれているからだろう。
「ああ、二人とも入って来てくれ」
そんな二人にならば、ミライも不安を抱かずに済む。
俺はマカロンとラルフルを部屋へと招き入れた。
「ミライ。こっちの女の人はマカロンで、こっちの男の人はラルフルだ。二人とも、俺の大事な人だ」
「パパの『大事な人』……? む~? ラルフルって人も、おねーちゃんだよね?」
「アハハ……。やっぱり、自分は女性に間違えられるんですね」
ミライはラルフルも女性だと勘違いしたようだが、当のラルフル本人は笑って誤魔化す。
普段なら女性に間違われると、真っ先に否定に走るラルフルだが、ミライを怖がらせないためにも笑顔を崩さない。
「ミライちゃん。この子は私の弟で、正真正銘の男なのよ。びっくりでしょ?」
「ふえ? そうなの? ぜんぜん男の人に見えなかった」
そしてマカロンをはミライの両手を優しく握りながら、笑顔で話しかけてくれる。
ミライもそんなマカロンに臆することなく、キョトンとしながらも少しずつ話を紡ぐ。
「おねーちゃんとおにーちゃんは、パパのこと好き?」
「ええ、好きよ。ミライちゃんみたいに可愛い子供がいるなんて、知らなかったけどね」
「自分も好きですよ。ミライちゃんのお父さんは、自分にとっての師匠ですから」
ミライはマカロンとラルフルに挟まれながら、少しずつ警戒心を解いていく。
二人の優しさを、ミライも自然と感じ取っているのだろう。
この二人になら、ミライのことも安心して任せられる。
「あ、そうでした。自分、ミライちゃんの食事を持ってきますね」
「すまないな、ラルフル。頼めるか?」
「ええ、お任せください。それでは、少し行ってきます」
ラルフルは自ら食事の運搬を買って出てくれた。
ミライはラルフルへの警戒心を弱めている。
これならラルフルから渡された食事も、素直に受け取ってくれるだろう。
「ミライちゃん。ラルフルお兄ちゃんがご飯を持って来てくれたら、ちゃんと食べようね?」
「ごはん……食べるの、ひさしぶり。ちゃんと食べれるかな……?」
「お父さん達も一緒にいてやる。少しずつでいい。元の生活に戻って行こうな。ミライ……」
どうやら俺達を心配したコゴーダ、ヤカタ、ネモトといったギャングレオ盗賊団の幹部がわざわざ来てくれたようだ。
「てやんでい? なんだか想定していた面子と違うでい?」
「ガルペラ侯爵はいやせんし、見たことのない女の子もいやすし……」
「ヤカタ、ネモト。迎えに来てもらって助かる。今はまず、この子が安心できるように、一部屋用意してほしいんだ」
俺とミライは用意してもらった船の一室に入る。
何もない部屋だが、今のこの子にはそれぐらい刺激がない方がいい。
「パパァ……ほんとにだいじょうぶだよね? ここの人たち、わたしにひどいことしないよね? パパにもしないよね?」
「ああ、大丈夫だ。ここにいる人達は皆、お父さんの信頼できる仲間だ」
ミライは俺にしがみついたまま、顔をうずめている。
ずっとこれまで魔王城で一人きりだったんだ、無理もない。
ダンジェロもミライには接触しただろうが、あいつのことだ。自身が楽しむために、ミライをうまくたぶらかしていたのだろう。
あいつとは別の形で決着が必要になる。
だが、今はミライと共に過ごせるこの時間を大切にしよう。
「ゼロラ様。この船には一通りの食料も用意してます。よろしければお持ちいたしましょうか?」
「すまないな、コゴーダ。食べやすいものを見繕ってくれ」
これまでミライはずっと、悪夢によって増幅された膨大な魔力によって生きながらえてきた。
そんな体にいきなり刺激の強いものは堪える。
「かしこまりました。すぐにお持ちいたします。……その子の事情については、他の方々にお聞きします」
「ひいぃ……。こ、こわいよ~……。人間、こわいよぉ~……」
コゴーダは俺に一礼すると、すぐに部屋を出てくれた。
<ナイトメアハザード>という悪夢から逃れたとはいえ、ミライの人間へ抱く感情が完全に消えたわけではない。
膨れ上がった"復讐心"は俺との再会で消えたが、今度はそれが"恐怖心"に変わってしまっている。
この子が落ち着くまでは、俺が傍にいてやるしかない。
コンッ コンッ コンッ
そんな俺とミライだけの部屋の扉を、誰かがノックして入ってきた。
「ゼロラさん、ミライちゃん。いらっしゃりますか……?」
「少しだけ、自分達も一緒していいですか……?」
「マカロン、ラルフル……」
部屋に入ってきたのはマカロンとラルフルの姉弟。
ミライの様子を伺いながら怖がらせないように、ゆっくりと入ってきた。
「パパ……あのおねーちゃんたちはだれ?」
ミライもマカロンとラルフルには怯えていないようだ。
二人が精一杯ミライのことを気遣って、接してくれているからだろう。
「ああ、二人とも入って来てくれ」
そんな二人にならば、ミライも不安を抱かずに済む。
俺はマカロンとラルフルを部屋へと招き入れた。
「ミライ。こっちの女の人はマカロンで、こっちの男の人はラルフルだ。二人とも、俺の大事な人だ」
「パパの『大事な人』……? む~? ラルフルって人も、おねーちゃんだよね?」
「アハハ……。やっぱり、自分は女性に間違えられるんですね」
ミライはラルフルも女性だと勘違いしたようだが、当のラルフル本人は笑って誤魔化す。
普段なら女性に間違われると、真っ先に否定に走るラルフルだが、ミライを怖がらせないためにも笑顔を崩さない。
「ミライちゃん。この子は私の弟で、正真正銘の男なのよ。びっくりでしょ?」
「ふえ? そうなの? ぜんぜん男の人に見えなかった」
そしてマカロンをはミライの両手を優しく握りながら、笑顔で話しかけてくれる。
ミライもそんなマカロンに臆することなく、キョトンとしながらも少しずつ話を紡ぐ。
「おねーちゃんとおにーちゃんは、パパのこと好き?」
「ええ、好きよ。ミライちゃんみたいに可愛い子供がいるなんて、知らなかったけどね」
「自分も好きですよ。ミライちゃんのお父さんは、自分にとっての師匠ですから」
ミライはマカロンとラルフルに挟まれながら、少しずつ警戒心を解いていく。
二人の優しさを、ミライも自然と感じ取っているのだろう。
この二人になら、ミライのことも安心して任せられる。
「あ、そうでした。自分、ミライちゃんの食事を持ってきますね」
「すまないな、ラルフル。頼めるか?」
「ええ、お任せください。それでは、少し行ってきます」
ラルフルは自ら食事の運搬を買って出てくれた。
ミライはラルフルへの警戒心を弱めている。
これならラルフルから渡された食事も、素直に受け取ってくれるだろう。
「ミライちゃん。ラルフルお兄ちゃんがご飯を持って来てくれたら、ちゃんと食べようね?」
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