25 / 56
第1章
22話
しおりを挟む
ドゥーン!
ダッーン!
ドッーン!
大砲と大鉄砲の砲声が鳴り響いていた。
高島秋帆と弟子達の指揮の元、幕臣と尾張派諸藩が砲術訓練をしている。
砲弾を無駄にしないように、再使用できるように、完成したばかりの江戸湾のお台場ではなく、江戸の郊外での砲術訓練だった。
この一年の動きは劇的だった。
尾張家をはじめとする尾張派諸侯の官位は極官となり、もっとも石高が低かった母里藩越前松平家でさえ、余裕をもって老中を就任ができるように、四万石加増され五万石の石高になっていた。
武装や生産の問題は、流石にまだ反射高炉は完成せず、湯島に大小砲鋳立場が設立されていた。
もちろん尾張派諸藩内にも独自の大小砲鋳立場が設立され、蘭国から技術者も招かれ、急速に南蛮の武器製造技術が取り入れられていた。
だが今は、旧式の鎖国以前からの大砲と大鉄砲で訓練するしかない。
「和製鉄砲と大筒の口径と砲弾重量」
大筒:一貫(三・七五キログラム)の砲弾を発射する口径八四・二ミリ
半筒:半貫(一・八七五キログラム)の砲弾を発射する口径
分砲:二五疋(九三七・五グラム)砲弾を発射する口径
大鉄砲:二〇匁(七五グラム)口径二三・五八ミリ
:三〇匁(一一二・五グラム)口径二六・九九ミリ
:五〇匁(一八七・五グラム)口径三三・〇四ミリ
:一〇〇匁(三七五グラム)口径三九・五ミリ
江戸湾砲台場を完成させるために、高輪の八ツ山や御殿山を切り崩して大量の土を調達した。
諸藩から購入した大砲と大鉄砲は、その江戸湾砲台場に設置されていた。
八カ月の短期間で、江戸湾の五ケ所のが埋め立てられ砲台場完成していた
諸藩も厳しい勝手向きを少しでも改善すべく、藩内にある大砲と大鉄砲を進んで売り払ったため、武装が幕府や尾張派諸藩よりも低下していった。
だが、相手は国内の外様反幕派ではない。
強力な大砲を何十と搭載した南蛮の戦艦艦隊だ。
それを打ち払うためには、最低でも同等の大砲が必要だった。
幕臣や藩士に訓練させている夜間斬り込み拿捕は、正面から撃ち合えない弱者の戦法でしかない。
その事は、アヘン戦争で清国が英国に敗れて以来、南蛮対策に奔走している徳川慶恕が誰よりも理解していた。
だから、反射高炉の完成と大型艦載砲の鋳造のために、蘭国より技師を招こうとしていたが、流石に江戸近郊では問題があり、尾張藩領内の設置しようとしていた。
そして蘭国技師に学ぶなら、日本の基準を捨てる覚悟をしていた。
貫疋匁で大砲の大きさを表現するのではなく、ポンドで表現することにした。
そして将来は艦載砲として活用すべく、艦載砲を基準にした。
ダブルカノン :六八ポンド砲
カノン :四二ポンド砲
デミカノン :三二ポンド砲
カルバリン :一八ポンド砲
デミカルバリン: 九ポンド砲
ダッーン!
ドッーン!
大砲と大鉄砲の砲声が鳴り響いていた。
高島秋帆と弟子達の指揮の元、幕臣と尾張派諸藩が砲術訓練をしている。
砲弾を無駄にしないように、再使用できるように、完成したばかりの江戸湾のお台場ではなく、江戸の郊外での砲術訓練だった。
この一年の動きは劇的だった。
尾張家をはじめとする尾張派諸侯の官位は極官となり、もっとも石高が低かった母里藩越前松平家でさえ、余裕をもって老中を就任ができるように、四万石加増され五万石の石高になっていた。
武装や生産の問題は、流石にまだ反射高炉は完成せず、湯島に大小砲鋳立場が設立されていた。
もちろん尾張派諸藩内にも独自の大小砲鋳立場が設立され、蘭国から技術者も招かれ、急速に南蛮の武器製造技術が取り入れられていた。
だが今は、旧式の鎖国以前からの大砲と大鉄砲で訓練するしかない。
「和製鉄砲と大筒の口径と砲弾重量」
大筒:一貫(三・七五キログラム)の砲弾を発射する口径八四・二ミリ
半筒:半貫(一・八七五キログラム)の砲弾を発射する口径
分砲:二五疋(九三七・五グラム)砲弾を発射する口径
大鉄砲:二〇匁(七五グラム)口径二三・五八ミリ
:三〇匁(一一二・五グラム)口径二六・九九ミリ
:五〇匁(一八七・五グラム)口径三三・〇四ミリ
:一〇〇匁(三七五グラム)口径三九・五ミリ
江戸湾砲台場を完成させるために、高輪の八ツ山や御殿山を切り崩して大量の土を調達した。
諸藩から購入した大砲と大鉄砲は、その江戸湾砲台場に設置されていた。
八カ月の短期間で、江戸湾の五ケ所のが埋め立てられ砲台場完成していた
諸藩も厳しい勝手向きを少しでも改善すべく、藩内にある大砲と大鉄砲を進んで売り払ったため、武装が幕府や尾張派諸藩よりも低下していった。
だが、相手は国内の外様反幕派ではない。
強力な大砲を何十と搭載した南蛮の戦艦艦隊だ。
それを打ち払うためには、最低でも同等の大砲が必要だった。
幕臣や藩士に訓練させている夜間斬り込み拿捕は、正面から撃ち合えない弱者の戦法でしかない。
その事は、アヘン戦争で清国が英国に敗れて以来、南蛮対策に奔走している徳川慶恕が誰よりも理解していた。
だから、反射高炉の完成と大型艦載砲の鋳造のために、蘭国より技師を招こうとしていたが、流石に江戸近郊では問題があり、尾張藩領内の設置しようとしていた。
そして蘭国技師に学ぶなら、日本の基準を捨てる覚悟をしていた。
貫疋匁で大砲の大きさを表現するのではなく、ポンドで表現することにした。
そして将来は艦載砲として活用すべく、艦載砲を基準にした。
ダブルカノン :六八ポンド砲
カノン :四二ポンド砲
デミカノン :三二ポンド砲
カルバリン :一八ポンド砲
デミカルバリン: 九ポンド砲
0
あなたにおすすめの小説
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる