FRIENDS

緒方宗谷

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一年生の三学期

🍭

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 そんな中で、失われた視界と息苦しさを払しょくするように、地図アプリを見続けていた務が口を開く。
「見て。地図を見ると、みんなの広場とはなみずき公園に行っていないから行ってみよう。そこから少し足を伸ばせば、戸越児童遊園もあるみたいだし」
「まだ続けるの?」春樹が訊く。
 答えようとした務に代わって、杏奈が言った。
「……生徒会としては見過ごせないわよね。足踏み外しそうなクラスメイトを放ってはおけないもん。自首してくれるかは分からないけれど、とりあえずその不良がどんな子たちか確認しないと、小沢さんへの適切な対応の仕方も思いつかないし。ね、務君」
 しおらしく見つめあげられた副委員長が答える。
「うん。とりあえず、少し遠回りしていこうよ。成瀬さんが最初に見たって公園にもう一度行って、駅の裏からはなみずき公園に入って反対に抜けていこう」
 だんだんと辺りが薄暗くなり始めた。務と杏奈を先頭にしていく一向に、奈緒は後ろからついていく。
 辺りを見渡しながら、春樹が言った。
「どこ見ても住宅が密集してるよな、この地域。商店街も静かな感じだし、住んでるわけでも働いているわけでもない部外者が長々と居座っていられる環境じゃねーぜ」
 時々出ては頭を引っ込める諦めムードが再び頭をもたげて、みんなの心に漂い始めたそんな中、突然奈緒が「あ」と叫んで、ぴょこぴょこと一心不乱に走り始める。そして十字路まで来て右を向く。
 その視線の先には、遠くからでもわかるほど傷んだ『良』ならざるソバージュ頭。闘魚を背負った青いスカジャン。キュロットらしき黒いラップスカートを穿いていたのでセーラー服ではないようだが、その風体は、まぎれもない理沙の後ろ姿だった。




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