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二年生の二学期
🐿️
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「脳みそ腐ってんじゃねーのか?」春樹が吐き捨てる。
「まじめに話してんだよ。小沢なんて、不良だぞ。体くらい売ってんだろ。中学出て一年以上遅れて高校入ってきたんだぜ。その間なにやってたんだよ。家ビンボーだって言うじゃん、売春でもしなきゃ生活できねーだろ」
「おいおい、学校の友達を悪く言うなよ。ちゃんバイトしてんだぜ。俺らなんかより金持ってるくらいなんじゃねーの? それにビンボーだなんてどっから湧いて出た話なんだよ」
春樹以外の三人が顔を見合わせて首を傾げる。
「しらねー。前に誰かから聞いた」和馬が答えた。
「なんだよ、出所も分かんねー怪しい話吹聴すんなよな。実際どうか知んねーけど、どうでもいいじゃんか。家庭の事情なんて、人それぞれだろ」
イライラした様子で顔をしかめる春樹の態度もお構いなしに、知らない男子が後頭部で両腕を交差させて、天井を仰ぐ。
「重要だろ。俺、小遣い貯めて――((小沢のこと買えねーかなって……))」
「なにばっかなこと言ってんの? チクるよ。俺、南の友達としてチクるよ」
「なんだよ、俺らの友達じゃねーって言うのか? よしてくれよ」
「話の内容聞く限りじゃ、俺お前らと友達やめよーと思うぜ、まじで」
航が想像に陶酔した様子で、鼻と口から同時に二酸化炭素を吐き出す。
「俺、女子の経験て、中学の時の体育祭でちょっと指を握っただけだなんだよ。今思い出しただけでも興奮する。すんげぇ柔らけ―の。指先だけであんなんだったら、胸とかおしりとかどんだけ気持ちいいんだろーなぁ」
「想像を口にすんなよ、気持ち悪い。そもそもお前らには高根の花だから諦めろって」
「お前が言うなよ、なにしたんだよいったい。廣飯さんって土屋と仲よかったのに、最近そんでもないじゃん。かわりにお前と仲いいだろ。二人っきりでいちゃついてるって噂になってんぞ。友人から女奪うってどんな了見? お前もひでぇことすんなぁ」
瞬息にして俯いた和馬が、意味深な笑みを浮かべて黒星を如何わしく光らせる。
「まあ、そんなことより俺、前々から廣飯さんのこといいなって思ってたんだよ。でも声かけたらなびいてくれるようなやつでもなかっただろ。だからこのチャンス逃したくないんだよ。お前、どうやって廣飯さんのこと落としたの? なんか弱み握ったんじゃねーのか? 俺にも教えろよ、内緒で。最近、こそこそ二人でなにしてんの? 裏でお楽しみなんじゃないのか?」
無視した春樹に気を悪くしたのか、知らない男子が小さく声を荒げる。
「廣飯さんに誘われたんだろーがよ、聞いたってやつがいんだよ。俺にも一発やらせてくれよ、仲間になってやっから。洗濯板だけど頭いいし顔いいし、筆おろしには最適だろ」
一弾指、振り向きざまに春樹のこぶしが唸った。と同時にその場に居合わせた女子の悲鳴が廊下中に響く。
「まじめに話してんだよ。小沢なんて、不良だぞ。体くらい売ってんだろ。中学出て一年以上遅れて高校入ってきたんだぜ。その間なにやってたんだよ。家ビンボーだって言うじゃん、売春でもしなきゃ生活できねーだろ」
「おいおい、学校の友達を悪く言うなよ。ちゃんバイトしてんだぜ。俺らなんかより金持ってるくらいなんじゃねーの? それにビンボーだなんてどっから湧いて出た話なんだよ」
春樹以外の三人が顔を見合わせて首を傾げる。
「しらねー。前に誰かから聞いた」和馬が答えた。
「なんだよ、出所も分かんねー怪しい話吹聴すんなよな。実際どうか知んねーけど、どうでもいいじゃんか。家庭の事情なんて、人それぞれだろ」
イライラした様子で顔をしかめる春樹の態度もお構いなしに、知らない男子が後頭部で両腕を交差させて、天井を仰ぐ。
「重要だろ。俺、小遣い貯めて――((小沢のこと買えねーかなって……))」
「なにばっかなこと言ってんの? チクるよ。俺、南の友達としてチクるよ」
「なんだよ、俺らの友達じゃねーって言うのか? よしてくれよ」
「話の内容聞く限りじゃ、俺お前らと友達やめよーと思うぜ、まじで」
航が想像に陶酔した様子で、鼻と口から同時に二酸化炭素を吐き出す。
「俺、女子の経験て、中学の時の体育祭でちょっと指を握っただけだなんだよ。今思い出しただけでも興奮する。すんげぇ柔らけ―の。指先だけであんなんだったら、胸とかおしりとかどんだけ気持ちいいんだろーなぁ」
「想像を口にすんなよ、気持ち悪い。そもそもお前らには高根の花だから諦めろって」
「お前が言うなよ、なにしたんだよいったい。廣飯さんって土屋と仲よかったのに、最近そんでもないじゃん。かわりにお前と仲いいだろ。二人っきりでいちゃついてるって噂になってんぞ。友人から女奪うってどんな了見? お前もひでぇことすんなぁ」
瞬息にして俯いた和馬が、意味深な笑みを浮かべて黒星を如何わしく光らせる。
「まあ、そんなことより俺、前々から廣飯さんのこといいなって思ってたんだよ。でも声かけたらなびいてくれるようなやつでもなかっただろ。だからこのチャンス逃したくないんだよ。お前、どうやって廣飯さんのこと落としたの? なんか弱み握ったんじゃねーのか? 俺にも教えろよ、内緒で。最近、こそこそ二人でなにしてんの? 裏でお楽しみなんじゃないのか?」
無視した春樹に気を悪くしたのか、知らない男子が小さく声を荒げる。
「廣飯さんに誘われたんだろーがよ、聞いたってやつがいんだよ。俺にも一発やらせてくれよ、仲間になってやっから。洗濯板だけど頭いいし顔いいし、筆おろしには最適だろ」
一弾指、振り向きざまに春樹のこぶしが唸った。と同時にその場に居合わせた女子の悲鳴が廊下中に響く。
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