FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

第二百二十三話 シェフの実力

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 廊下側に立って、L字型に突き出た和室の端に伸びる柱に左手を添えた奈緒が、洗い物で溢れたキッチンを見やった。
「それでなに作るの?」
 調理台無しで六十センチ程度の幅しかない流しと、二股になった旧式のバネガス栓に青いホースで繋がれた一口だけのガス台からなる小さなキッチンを端から端まで見渡す。すると、使用済みの食器類を洗い始めた恭介が、背を向けたまま答える。
「うちには調味料だけはいいもんが揃ってんだよ。それ使って適当にだけど美味いもん作ってやる。そうだな、レタスでイタリアンサラダ、牛肉のサイコロステーキ。ナスの南蛮漬け、ごろごろポテトサラダ。どうだ、美味そうだろ?」
 奈緒の頬が花開くように綻んだ。
「わたしも手伝う」
 そう言うと玄関に向き直って靴を揃えてから手を洗って、廊下に設置されたようなキッチンに置いてある物を勝手にいじり始める。
 隣に立って包丁を握った娘のクラスメイトの姿を、折り畳み式の補助テーブルを用意した恭介が心配そうに見下ろした。
「おいおい、大丈夫か、片手で?――危なっかしなぁ」
「肉切れない。いいや、このまま焼こう」奈緒が仏頂面で、肉の寸断を断念して包丁を放棄すると、下敷きのような黄色いカッティングボードに横たわる肉を、ぺろりんとつまみ上げた。
 まだ火もついていないどころか油もひいていないフライパンの上に肉を置こうとするのを見て、恭介が止める。
「やめてくれよ。切んのはやるから、下ごしらえしてくれ」
「レタスは切るより毟るほうがいいのよ」
「それ握りつぶしてるよね、なにする気? なんかしぼり汁たれてるし」
「うるさいなぁ、もう~」
「大人に向かって、どの口が言うの? どこのギャルだよ、態度わりぃよ。もう座って待っててくんねぇ?」











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