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二年生の二学期
🚬
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「おい」
ブチャが部屋をのぞいた。その瞬間、みんなの心臓が止まる。
奈緒は、誤って赤く焔がくすぶる炭をつまんでしまったかのように、鼻にあてがっていた手を引っ込めた。
「ちょっとたばこ買ってこい」ブチャの声に、差し込む薄明りが陰る。
「あ、はい」萌音が立ち上がった。
遅れて直立した理沙が、ブチャの気配が遠ざかるのを確認するかのように開口部を見つめていっとき待つ。そして振り返って、奈緒を見下ろす。
「そういやあんた、ウリしたいんだって?」
「うり? 瓜?」頭を傾げた。
「ウ、リ。体売って、お小遣い稼ぎたいんじゃないの?」
南が眉頭に皺を寄せて、セーラー服の赤いリボンから上の双眸へと視線を上げて凝視する。
「なんで、この子が? そんなことさせんの、わたし認めないからね」
「秘密を守れる相手を探してるって聞いたから。あんたらのガッコのやつに。ほら、金髪で肩くらいの髪した子」
萌音がパーカーを脱いで、襟ぐりと袖口が黒いレイヤード風になった半袖のチビT姿になった。みんなの注目が胸を飾る影絵のようなしゃれこうべに集まる。それは、骨を組み合わせたような翼を広げていた。
「ひだまりも意外に悪いのいるのね。うちらのネットワークに直接接触してきたの。ほら、あそこのライブハウス。つーか、自分が犯されるかもしれないところにのこのこやってくるなんて、普通じゃないよ」
奈緒と南が顔を見合わせて首を傾げる。一瞬考える素振りをしたいがぐり頭が訝しげに理沙を見た。
「そんな子知らない。二年に金髪ボブなんていないし。一年や三年にもいないと思うよ。いたら目立つから、知らないわけないし」
「ふーん。じゃあ勘違いかな? やけに奈緒に詳しい子だったし、おんなじ学校のやつかと思ったよ。まあ、ひだまりにうちらの縄張りに来れるやつなんていないか」
萌音は、髪をすきながら奈緒に顔貌を向けて、麗容な黒髪の女神のように丹花の唇でゆるりと弧を描いて微笑んだ。
「奈緒は友達想いだね。ほんとは怖いだろうに、こんなところまで入ってきちゃってさ」
「い‐やっ、押し込められたのよ、あ‐な‐た‐に」ぴしゃりと言い切る。
「そうか、わたしか、ごめん」
ブチャが部屋をのぞいた。その瞬間、みんなの心臓が止まる。
奈緒は、誤って赤く焔がくすぶる炭をつまんでしまったかのように、鼻にあてがっていた手を引っ込めた。
「ちょっとたばこ買ってこい」ブチャの声に、差し込む薄明りが陰る。
「あ、はい」萌音が立ち上がった。
遅れて直立した理沙が、ブチャの気配が遠ざかるのを確認するかのように開口部を見つめていっとき待つ。そして振り返って、奈緒を見下ろす。
「そういやあんた、ウリしたいんだって?」
「うり? 瓜?」頭を傾げた。
「ウ、リ。体売って、お小遣い稼ぎたいんじゃないの?」
南が眉頭に皺を寄せて、セーラー服の赤いリボンから上の双眸へと視線を上げて凝視する。
「なんで、この子が? そんなことさせんの、わたし認めないからね」
「秘密を守れる相手を探してるって聞いたから。あんたらのガッコのやつに。ほら、金髪で肩くらいの髪した子」
萌音がパーカーを脱いで、襟ぐりと袖口が黒いレイヤード風になった半袖のチビT姿になった。みんなの注目が胸を飾る影絵のようなしゃれこうべに集まる。それは、骨を組み合わせたような翼を広げていた。
「ひだまりも意外に悪いのいるのね。うちらのネットワークに直接接触してきたの。ほら、あそこのライブハウス。つーか、自分が犯されるかもしれないところにのこのこやってくるなんて、普通じゃないよ」
奈緒と南が顔を見合わせて首を傾げる。一瞬考える素振りをしたいがぐり頭が訝しげに理沙を見た。
「そんな子知らない。二年に金髪ボブなんていないし。一年や三年にもいないと思うよ。いたら目立つから、知らないわけないし」
「ふーん。じゃあ勘違いかな? やけに奈緒に詳しい子だったし、おんなじ学校のやつかと思ったよ。まあ、ひだまりにうちらの縄張りに来れるやつなんていないか」
萌音は、髪をすきながら奈緒に顔貌を向けて、麗容な黒髪の女神のように丹花の唇でゆるりと弧を描いて微笑んだ。
「奈緒は友達想いだね。ほんとは怖いだろうに、こんなところまで入ってきちゃってさ」
「い‐やっ、押し込められたのよ、あ‐な‐た‐に」ぴしゃりと言い切る。
「そうか、わたしか、ごめん」
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