FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

第二百二十七話 アイコンタクト

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 ブチャが部屋を出て行ってからしばらくみんなは黙っていた。足音が隣の部屋に入って玄関ドアが閉まるのを確認すると、すぐに興奮気味の奈緒が女の子すわりで身を乗り出し、小声で言った。
「ブチャ……本当にブチャって顔してる」
あぐらをかいて奈緒の右隣に座った南が笑う。
「でしょ。不細工だからブチャ」
「でも。本人の前で言っちゃだめだよ、殺されるから」
 萌音にそう言われて、「分かった」と奈緒は真剣に頷く。みんなは示し合わせたように、密やかに笑った。
 この子が思い出して吹き出す。
「それにしても、わたしたちと身長変わらないのに、なにあの太さ。手も足もわたしの二本分あった。スカートも二人で穿けるよ、きっと」
「三人同時にいけるっしょ」
 理沙がかぶせると、南がとどめを放つ。
「あれで美麗って名前なんだよ、ふざけてる」
 理沙が吹き出す。
「本人、違和感感じて[覚えて]ないよね。だって前に、わたし美しく麗しいってなまえだから、その通りにしなくちゃねって言いながら、すんごい高い美容液パクってたもん」
 監禁している側の二人が並んで不良座りでしゃがみ込む。
「サラダ油でいいじゃん」南が言うと、
「いや、それはそれで怖いよ」と萌音がつっこんで、
「きゃはは、使い古したやつ」理沙がコンボをかます。
「余計怖いよ。胸がむかむかしてきた」
 萌音は胸を抑えて眉を顰め、口を横に開く。
「食べても靴底食べてるみたいになりそう」奈緒が追い打ちをかけた。
「「「うわああああ~」」」
 三人は、電撃が走ったように痙攣して身をよじる。
「変な表現すんな[笑]」と理沙。
南がぞわぞわ悶えながら、「なんか、最後に残ったホイップクリームを押し出したみたいに、脊髄を脳に向かって絞り出された感じがする~」と悶絶し、
「鳥肌通り越してじんましんだよ」と萌音が腕をまくってさすりながら、「ふーふー」と息を吹きかけた。
「煮ても焼いても“たべらめせんっ”」
 奈緒がいたずらっぽく微笑むと、
「毒あるからね」南が付け加えて〆た。
 でも大トリとして再登場した奈緒が付け加える。
「シンナーしたから、鼻溶けた」
 そう言って人差し指で鼻を突きあげると、みんなが「ぶわははは~」と大爆笑。



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