FRIENDS

緒方宗谷

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二年生の二学期

🍭

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 奇麗な姿勢で直立する萌音の姿を、南が真剣な眼差しで足から瞳まで見上げる。視界には、両手をポケットにつっこんで、右足をキッチンスペースに乗せあげて左足に重心を傾けた姿勢の理沙も収まっていた。
「二人がけんか強かったからだよ」
「でも、一人だったら、南や真理みたいに成り上がっていけなかった。それにわたしは、体の稼ぎのほうが評価されて今の地位がある。真理も二人も、すごい重宝してくれてたじゃない」
 理沙が自嘲めいた笑みを鼻から噴き出す。
「稼ぎ悪くてごめんね、ロリコンにはめっぽう強いんだけどなぁ。まあ、ドラッグ捌きはそこそこだったけどね」
「わたしはオヤジ狩りのほうが得意だったな」
 南が被せると、萌音が笑顔で頷いた。
「お淑やかにしていれば美人なのに、もったいない」
 少し照れた様子でもじもじしながら、肩を前後ろ左右交互に揺らした理沙が、上目遣いで萌音を見つめる。
「お互い様だったと思う。わたしたちも萌音の稼ぎのおかげでいい生活送れたし、万引きしなくても化粧品買えたし」
「あはは、あんたは、お金あっても万引きするじゃん。必ずどこでも息する如くさ」
「まーね」理沙が、すかされた感じで答える。
 萌音が真顔になって、血が滴る南の相貌を見つめた。
「現実、あなたはもう同じ学校にいないし、真理も浜田さんにやられちゃって、配下のチーム根こそぎ取られた。直轄のやつらだって、みんな寝返っちゃったんだよ。今や、極悪ベイビーズのヘッドはあの人だよ」
 南は答えられない。そこに、赤茶色いボストンバックを持ったブチャが戻ってきた。
「おい、どっちか荷物持て。行くぞ」
「はい」と答えた萌音が、それを受け取って玄関へと向かう。それについていく理沙が、框を下りてこっちに振り向く。
「そうだ南、あんた気を付けたほうがいいよ。わたしらにあんた売ったのも、さっき話した金髪の女だから。心当たりないなら、中学の時にシメたやつの誰かじゃない?」
「あぁ、うん、そうする」
 二人は白い吐息と共に、「じゃあね」と言って部屋を出ていく。







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