猫のモモタ

山の上のお友達

お化けなんていないよ、何かいるなって思ったら、それはまだ見ぬお友達

　🎼俺たちゃ流しの楽団さ♪
　　スイッチョンスイッチョンスイッチョンチョン♪
　　スイッチョンスイッチョンスイッチョンチョン♪♪
　　奏でて踊れる楽団よ♪
　　リリリンリリリン♪リリリン♪リリン♪
　　スイングするなら任せておくれ♪
　　ギィーチョンギィーチョンギィーチョンチョン♪
　　ギィーチョンギィーチョンギィーチョンチョン♪
　　楽しいソングはお手のもの♪
　　キロキロコロロン♪キロキロコロロン🎼

　モモタも楽しくなって、フリフリダンスを踊りました。
　「夜はみんなが見えないし、静かだから、音楽に集中できるね。
　　だから、とても心まで届くよ」
　楽団のみんなは、喜んで言いました。
　「山の夜は良いよ。
　　目をつぶって耳をすませてみるとね、普段は出会えないお友達と会えるんだ。
　　自分の息づかいさえ、ねんねのための伴奏に聞こえるよ。
　　ようこそ、眠りの国へ。
　　森のみんなは、僕達の息吹にのって、癒されるんだよ」
　演奏会が終わると、虫達は思い思いに静かな音色で語りかけてくれます。モモタはあくびをしながら思いました。
　「子守唄みたい。
　　町のみんなはもったいないな。
　　だってずっと起きてるんだもの。
　　夜の世界は揺りかごなのに、誰も知らない。
　　だって、明るいんだもの。
　　こんなに優しい音色、みんな知らないよ。
　　だって、ずっとうるさいんだもの。
　　暗いのや静かなのをみんな怖がってるけど、本当はとても優しくて温かくて、心地が良いんだ」
　音色と音色の間が、気持ちの良いお布団のように、眠りへと誘います。



スィー・・・スィスィスィスィ・・・



スィー・・・スィスィスィスィ・・・



リーリー・・・リーリー・・・・・リーリー・・・リーリー・・・