118 / 514
世界の中心、揚羽蝶の話
妬ましいより羨ましいが良いよ
しおりを挟む
ヒラヒラと飛んでいたアゲハちゃんのもとに、1匹の紋黄蝶がやって来てきました。
「ねえアゲハちゃん、どうしてあなたは、いつも男の子の気を引こうとしているのよ。
アゲハちゃんにはアゲハ君がいるんだこら、なんで他の男の子の気を引こうとするの、やめてよ」
そう言われたアゲハちゃんは、シレッと言い返します。
「あら、あなたがそう思っているから、そう感じるのよ。
あなたが考える私は、あなた自身でしょ?私の姿をしたあなたなのよ。
だってあなたが考えている私なんだから。
ということは、あなたが色々な蝶々の気を引こうとしているのよ」
「そんなことないわよ、アゲハちゃんは、いつもモンキ君のこと見ているし、浮気しようとしているのよ」
「どうして、そう思うの?」
「この間、他の紋黄蝶からお花をプレゼントされて、喜んでたじゃない」
「???その話にモンキ君関係ないじゃない」
「そうだけど、モンキ君からもらったら、喜ぶでしょう?」
紋黄蝶の女の子は、頑張って食い下がります。
「あなた、自分で何を言っているか分かってるの?初めは、私が男の子の気を引こうとしているって非難していたのよ」
「分かってるわよ」
「分かってないわ。
お花をプレゼントしてきたのは、男の子たちのほうよ、私じゃないわ。
それに、美味しい蜜のお花を貰ったら、普通喜ぶでしょう?貴方は蜜きらいなの?」
「だからって、もらわなくても良いじゃない?」
「もらっても良いでしょう?もらっちゃいけないわけじゃないんだから。
そもそも、もらわない方が良い理由があるのかしら?」
「あるわ、だって勘違いしてしまうもの」
「勘違いする方が悪いのよ、勘違いしなければ良いだけよ。
私が勘違いさせようとして勘違いさせているわけではないんだから、私悪くないわ」
「じゃあ聞くけど、もらった方が良い理由は何?」
「私がそう思ったからよ」
それを聞いた紋黄蝶は、ぷりぷり怒りました。
「そんなの理由にならないわ、ちゃんと説明してちょうだいよ」
「あら、どうして説明しなきゃいけないの?私がどうしようと私の勝手よ。
あなたに納得してもらわなきゃいけない理由がないわ。
逆に聞くけど、どういう理由で、私に説明させられるの?」
紋黄蝶は言い返せずに、飛んで行ってしまいました。
「私はアゲハ君一筋よ」
そう言うアゲハちゃんに、モモタが言います。
「僕、アゲハ君じゃないよ」
「あはは、知ってるわ」
アゲハちゃんは、向こうにいるアゲハ君に気付かないふりして、聞こえるように言ったのです。
「ねえアゲハちゃん、どうしてあなたは、いつも男の子の気を引こうとしているのよ。
アゲハちゃんにはアゲハ君がいるんだこら、なんで他の男の子の気を引こうとするの、やめてよ」
そう言われたアゲハちゃんは、シレッと言い返します。
「あら、あなたがそう思っているから、そう感じるのよ。
あなたが考える私は、あなた自身でしょ?私の姿をしたあなたなのよ。
だってあなたが考えている私なんだから。
ということは、あなたが色々な蝶々の気を引こうとしているのよ」
「そんなことないわよ、アゲハちゃんは、いつもモンキ君のこと見ているし、浮気しようとしているのよ」
「どうして、そう思うの?」
「この間、他の紋黄蝶からお花をプレゼントされて、喜んでたじゃない」
「???その話にモンキ君関係ないじゃない」
「そうだけど、モンキ君からもらったら、喜ぶでしょう?」
紋黄蝶の女の子は、頑張って食い下がります。
「あなた、自分で何を言っているか分かってるの?初めは、私が男の子の気を引こうとしているって非難していたのよ」
「分かってるわよ」
「分かってないわ。
お花をプレゼントしてきたのは、男の子たちのほうよ、私じゃないわ。
それに、美味しい蜜のお花を貰ったら、普通喜ぶでしょう?貴方は蜜きらいなの?」
「だからって、もらわなくても良いじゃない?」
「もらっても良いでしょう?もらっちゃいけないわけじゃないんだから。
そもそも、もらわない方が良い理由があるのかしら?」
「あるわ、だって勘違いしてしまうもの」
「勘違いする方が悪いのよ、勘違いしなければ良いだけよ。
私が勘違いさせようとして勘違いさせているわけではないんだから、私悪くないわ」
「じゃあ聞くけど、もらった方が良い理由は何?」
「私がそう思ったからよ」
それを聞いた紋黄蝶は、ぷりぷり怒りました。
「そんなの理由にならないわ、ちゃんと説明してちょうだいよ」
「あら、どうして説明しなきゃいけないの?私がどうしようと私の勝手よ。
あなたに納得してもらわなきゃいけない理由がないわ。
逆に聞くけど、どういう理由で、私に説明させられるの?」
紋黄蝶は言い返せずに、飛んで行ってしまいました。
「私はアゲハ君一筋よ」
そう言うアゲハちゃんに、モモタが言います。
「僕、アゲハ君じゃないよ」
「あはは、知ってるわ」
アゲハちゃんは、向こうにいるアゲハ君に気付かないふりして、聞こえるように言ったのです。
0
あなたにおすすめの小説
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)
tomoharu
児童書・童話
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!数年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【伝説の物語(都道府県問題)】【伝説の話題(あだ名とコミュニケーションアプリ)】【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【紘】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!
トランプ男と呼ばれている切札勝が、トランプゲームに例えて次々と問題を解決していく【トランプ男】シリーズも大人気!
人気者になるために、ウソばかりついて周りの人を誘導し、すべて自分のものにしようとするウソヒコをガチヒコが止める【嘘つきは、嘘治の始まり】というホラーサスペンスミステリー小説
たったひとつの願いごと
りおん雑貨店
絵本
銀河のはてで、世界を見守っている少年がおりました。
その少年が幸せにならないと、世界は冬のままでした。
少年たちのことが大好きないきものたちの、たったひとつの願いごと。
それは…
ぽんちゃん、しっぽ!
こいちろう
児童書・童話
タケルは一人、じいちゃんとばあちゃんの島に引っ越してきた。島の小学校は三年生のタケルと六年生の女子が二人だけ。昼休みなんか広い校庭にひとりぼっちだ。ひとりぼっちはやっぱりつまらない。サッカーをしたって、いつだってゴールだもん。こんなにゴールした小学生ってタケルだけだ。と思っていたら、みかん畑から飛び出してきた。たぬきだ!タケルのけったボールに向かっていちもくさん、あっという間にゴールだ!やった、相手ができたんだ。よし、これで面白くなるぞ・・・
四尾がつむぐえにし、そこかしこ
月芝
児童書・童話
その日、小学校に激震が走った。
憧れのキラキラ王子さまが転校する。
女子たちの嘆きはひとしお。
彼に淡い想いを抱いていたユイもまた動揺を隠せない。
だからとてどうこうする勇気もない。
うつむき複雑な気持ちを抱えたままの帰り道。
家の近所に見覚えのない小路を見つけたユイは、少し寄り道してみることにする。
まさかそんな小さな冒険が、あんなに大ごとになるなんて……。
ひょんなことから石の祠に祀られた三尾の稲荷にコンコン見込まれて、
三つのお仕事を手伝うことになったユイ。
達成すれば、なんと一つだけ何でも願い事を叶えてくれるという。
もしかしたら、もしかしちゃうかも?
そこかしこにて泡沫のごとくあらわれては消えてゆく、えにしたち。
結んで、切って、ほどいて、繋いで、笑って、泣いて。
いろんな不思議を知り、数多のえにしを目にし、触れた先にて、
はたしてユイは何を求め願うのか。
少女のちょっと不思議な冒険譚。
ここに開幕。
美少女仮面とその愉快な仲間たち(一般作)
ヒロイン小説研究所
児童書・童話
未来からやってきた高校生の白鳥希望は、変身して美少女仮面エスポワールとなり、3人の子ども達と事件を解決していく。未来からきて現代感覚が分からない望みにいたずらっ子の3人組が絡んで、ややコミカルな一面をもった年齢指定のない作品です。
クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
藤永ゆいか
児童書・童話
中学2年生になったある日、澄野星奈に許嫁がいることが判明する。
相手は、頭が良くて運動神経抜群のイケメン御曹司で、訳あって現在絶交中の幼なじみ・一之瀬陽向。
さらに、週末限定で星奈は陽向とふたり暮らしをすることになって!?
「俺と許嫁だってこと、絶対誰にも言うなよ」
星奈には、いつも冷たくてそっけない陽向だったが……。
「星奈ちゃんって、ほんと可愛いよね」
「僕、せーちゃんの彼氏に立候補しても良い?」
ある時から星奈は、バスケ部エースの水上虹輝や
帰国子女の秋川想良に甘く迫られるようになり、徐々に陽向にも変化が……?
「星奈は可愛いんだから、もっと自覚しろよ」
「お前のこと、誰にも渡したくない」
クールな幼なじみとの、逆ハーラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる