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第一章
危機的状況4
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「こっちはどうだか、な」
ヘルカトは上半身がモンスターの下にあり、下半身がモンスターから出ている。
魔石がモンスターの下敷きになっていれば圭ではモンスターを除ける力がないので取り出せない。
「まあ、やるだけやってみようか」
けれども下半身側に魔石があるならばチャンスはある。
見つからなくても構わないぐらいの気持ちでヘルカトの下腹部にナイフを突き立てる。
解体屋なら機械を使ったりして内部を見て場所を特定し、キレイに解体する。
圭にそんな設備もなく小さなナイフ一本しかないので当たりをつけて適当に切り刻んでいく。
ヘルカトの体も柔らかくはない。
死後の硬直を迎えているのか硬くもなってきてナイフを持つ握力もなくなってきた。
ある種の興奮に突き動かされて圭はヘルカトの体を切り開いた。
「やった! あったぞ!」
もう諦めようかと思い始めていた時、ナイフが骨ではない硬いものにぶつかった。
覗き込んでみたがよく見えなかったので思い切って腕を突っ込んだ。
ずぶずぶと手を差し込んでいくと指先に何かが触れた。
なかなかうまいこと掴めなくて苦労したけれど少しずつ動かして何とか硬い物を掴んで引き抜いた。
圭の手に握られていたのは落ちてきたモンスターよりも大きい魔石。
「よし!」
透き通るような大きな魔石からは強い魔力を感じる。
価値は分からないけれどきっと高値で売れるはずであると圭の胸は高鳴った。
「それに…………!」
そして魔石を取る時に指に何かが当たっていた。
もう1度腕を突っ込んで取り出してみると魔石の横に何と小さな石があった。
「これは!」
手に取ってみると表面に不思議な模様があり、ほんのりと魔力を感じる石であった。
スキル石というものであった。
割るとスキルが入手できる特殊な石で超がつく貴重品。
スキルにもよるが売れば一生贅沢ができる金額になることも夢ではない。
うまくいけば魔石よりも高く売れる可能性を秘めている。
「やった! これなら……うおっ、あぶね!」
人生一発逆転の光も見える。
圭は手が震えて思わずスキル石を落としそうになった。
何回かお手玉して落とさずに済んでほっと胸をなでおろす。
無惨な姿になっているトラックの運転席を漁り、個人の荷物などを入れていた肩がけのカバンを見つけ出す。
その中に魔石とスキル石を入れて崖上に上がれる道を探そうと崖沿いに歩いていく。
誰も下りてこない以上このまま待っていても助けが来るとは思えなかったのである。
何のスキルでいくらになるか期待に胸を膨らませ歩いて行けたのも長くは持たなかった。
変わり映えしない景色、痛む体、モンスターに遭遇するかもしれない緊張感が精神を消耗させた。
なんだか具合も悪くなってきた。
歩いたのは何時間だろうか、何十分だったのだろうか。
時間を確認しようにも身に着けていた時計は壊れていて長針がブルブルと震えるだけになっていたのでそこら辺に捨てた。
しばらく経って気づいた。
ほんのわずかながら地面が傾斜している。
つまりは微妙ではあっても上に近づいている。
崖上を目指している圭からしてみればほんのわずかな希望にはなる。
けれどそれでも傾斜は緩やかだった。
そのうちに喉がかわいてきて、お腹が空いてくる。
見渡す限り赤茶けた大地には食べられそうな物はおろか水すら見えない。
生ける死体があるなら今の自分のような感じだろうと圭はぼんやりと思った。
うつろな目をしてひたすら歩き続け、目的地なんてわからない中でただ足を動かす。
「も……ダメ」
自分の足なのに前に出ているのかすら段々と分からなくなっていく。
前屈みになった体がやがて倒れていき、手をつくこともできずに地面に顔をぶつけた。
起きて歩かなきゃ。
そう思うのに体が動かない。
地面に近くて呼吸するたびに乾いた口に乾いた土が入ってくる。
「ケホッ……クソッ…………」
顔すら動かすこともできない。
体は動かないのにまぶたが勝手に下りてきて、抗いようもない圭は意識を手放してしまった。
ヘルカトは上半身がモンスターの下にあり、下半身がモンスターから出ている。
魔石がモンスターの下敷きになっていれば圭ではモンスターを除ける力がないので取り出せない。
「まあ、やるだけやってみようか」
けれども下半身側に魔石があるならばチャンスはある。
見つからなくても構わないぐらいの気持ちでヘルカトの下腹部にナイフを突き立てる。
解体屋なら機械を使ったりして内部を見て場所を特定し、キレイに解体する。
圭にそんな設備もなく小さなナイフ一本しかないので当たりをつけて適当に切り刻んでいく。
ヘルカトの体も柔らかくはない。
死後の硬直を迎えているのか硬くもなってきてナイフを持つ握力もなくなってきた。
ある種の興奮に突き動かされて圭はヘルカトの体を切り開いた。
「やった! あったぞ!」
もう諦めようかと思い始めていた時、ナイフが骨ではない硬いものにぶつかった。
覗き込んでみたがよく見えなかったので思い切って腕を突っ込んだ。
ずぶずぶと手を差し込んでいくと指先に何かが触れた。
なかなかうまいこと掴めなくて苦労したけれど少しずつ動かして何とか硬い物を掴んで引き抜いた。
圭の手に握られていたのは落ちてきたモンスターよりも大きい魔石。
「よし!」
透き通るような大きな魔石からは強い魔力を感じる。
価値は分からないけれどきっと高値で売れるはずであると圭の胸は高鳴った。
「それに…………!」
そして魔石を取る時に指に何かが当たっていた。
もう1度腕を突っ込んで取り出してみると魔石の横に何と小さな石があった。
「これは!」
手に取ってみると表面に不思議な模様があり、ほんのりと魔力を感じる石であった。
スキル石というものであった。
割るとスキルが入手できる特殊な石で超がつく貴重品。
スキルにもよるが売れば一生贅沢ができる金額になることも夢ではない。
うまくいけば魔石よりも高く売れる可能性を秘めている。
「やった! これなら……うおっ、あぶね!」
人生一発逆転の光も見える。
圭は手が震えて思わずスキル石を落としそうになった。
何回かお手玉して落とさずに済んでほっと胸をなでおろす。
無惨な姿になっているトラックの運転席を漁り、個人の荷物などを入れていた肩がけのカバンを見つけ出す。
その中に魔石とスキル石を入れて崖上に上がれる道を探そうと崖沿いに歩いていく。
誰も下りてこない以上このまま待っていても助けが来るとは思えなかったのである。
何のスキルでいくらになるか期待に胸を膨らませ歩いて行けたのも長くは持たなかった。
変わり映えしない景色、痛む体、モンスターに遭遇するかもしれない緊張感が精神を消耗させた。
なんだか具合も悪くなってきた。
歩いたのは何時間だろうか、何十分だったのだろうか。
時間を確認しようにも身に着けていた時計は壊れていて長針がブルブルと震えるだけになっていたのでそこら辺に捨てた。
しばらく経って気づいた。
ほんのわずかながら地面が傾斜している。
つまりは微妙ではあっても上に近づいている。
崖上を目指している圭からしてみればほんのわずかな希望にはなる。
けれどそれでも傾斜は緩やかだった。
そのうちに喉がかわいてきて、お腹が空いてくる。
見渡す限り赤茶けた大地には食べられそうな物はおろか水すら見えない。
生ける死体があるなら今の自分のような感じだろうと圭はぼんやりと思った。
うつろな目をしてひたすら歩き続け、目的地なんてわからない中でただ足を動かす。
「も……ダメ」
自分の足なのに前に出ているのかすら段々と分からなくなっていく。
前屈みになった体がやがて倒れていき、手をつくこともできずに地面に顔をぶつけた。
起きて歩かなきゃ。
そう思うのに体が動かない。
地面に近くて呼吸するたびに乾いた口に乾いた土が入ってくる。
「ケホッ……クソッ…………」
顔すら動かすこともできない。
体は動かないのにまぶたが勝手に下りてきて、抗いようもない圭は意識を手放してしまった。
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