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第一章
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流石に1日で採用の処理も終わらない。
2日後にはもう仕事があるからと言われたけれど中に入るための社員証もまだなので次の日は引越し業者を探して、引っ越しの準備をすることにした。
引っ越しの時期ではなかったのですぐに業者も見つけられた。
大家さんに出て行こうと思っていることを話したらアパートも古くなったので取り壊そうと考えていたらしくて中途半端な時期に出ていくことにもあっさり許可が出た。
引っ越しそのものの正確な時期はまた後になったけれど段ボールを買ってきて荷物を片付けた。
「それじゃあ今日から私の助手君だ!」
そんなこんなで1日は早くも過ぎ去った。
初出勤と表現すべきなのか、とりあえずお仕事始めとなり夜滝と一緒にRSIに出勤した。
まだ社員証もなく1人じゃ入館できないので夜滝の後ろについていく形で入る。
早速助手としての仕事があると聞いてちょっと緊張してくる。
「より細かく説明すると今私がやっているのはゲート産素材の研究やそれを使った武器や防具の開発でね。中でも覚醒者ということでモンスター素材の研究をメインにしているんだ。今目指しているのは低級覚醒者でも扱える武器の開発さ」
RSIはゲートから採れる素材による開発で躍進している会社である。
民間に活かすこともしているのだけど現状覚醒者向けの開発に力を入れている。
夜滝もそうしたモンスターの素材を使った研究を行っていた。
「どうしてもいい素材を使うと低級では活かしきれない」
高い等級のモンスターの素材を使って良い武器を作っても使う人が低級だとその能力を活かせない。
武器と使用する本人に差がありすぎてはいけないというのが現在のスタンダードな考え方なのである。
しかし覚醒者の人数を見ると低級ほど数が多くなる。
高等級な覚醒者はどこでも取り合いで、低等級ほど事故が多くてゲートの中で亡くなりやすいなどの現実もある。
そこでRSIは低級でも扱える強い武器の開発を研究していた。
性能そのものが強かったり使用者の補助をしてくれるものなど色々と試している。
低級覚醒者が武器の性能で戦えるようになれば死亡率を下げ、突発的なゲートの発生にも対応しやすくなる。
「今試しているのは毒だ」
「毒……」
「モンスターの肉は食料にもなり得るから毒はあまり好まれない傾向にはあるんだけど倒すだけなら有効だからねぇ。面白いことに無覚醒者だと毒を発生させる武器を持っても効果が発生しないのさ」
「俺がその毒の武器を使ってみればいいの?」
「そうだね。雑用やデータの取りまとめなどもやってもらいながら実験の協力もしてもらうよ」
「なるほど、わかった」
「実験の協力も難しいことはない。捕らえてあるモンスターを檻の外から試したい武器で攻撃してくれればいいのさ」
研究棟の奥から地下に降りる。
仮にモンスターが逃げ出しても地上には出られないように地下にある研究棟の中の実験室があるスペースにやってきた。
「平塚さん、お疲れ様です」
分厚い扉の実験室に入ると数名の覚醒者がいた。
彼らは実験のためにモンスターなどを捕獲してくるチームの人で今回はモンスターを輸送してきて、そのまま実験中モンスターが逃げ出した時などのための警備に当たってくれることになっていた。
30代半ばのチームリーダーは夜滝に頭を下げた。
モンスターの研究をしている夜滝とは顔を合わせる機会も多いので顔見知りである。
「頼まれていたF級モンスターを数体捕らえてきました。運が良くほとんど無傷で捕らえることができたものが数体います」
「いつもありがとうね。奥さんは元気かい?」
「ええ、おかげさまで」
夜滝は魔物のリストを見て受け取りのサインをする。
「みんなにも紹介しておくよ。今日から私の専属の助手君となった圭だ」
「村雨圭です。よろしくお願いします」
「知らない人がいると思ったよ。私は大竹優斗、第3捕獲チームのリーダーだ。平塚さんの捕獲依頼は我々が引き受けることも多い。顔を合わせることもあるだろう」
大竹が手を差し出してきたので圭も応じて握手をする。
良い人そうだと圭は思った。
「それじゃあ早速やっていこうか。習うより慣れよ。やってみなきゃ分からないところはあるからね」
さらに実験室の奥に向かう。
すると大きな檻がいくつか並んでいて、その中にモンスターが閉じ込められていた。
ビッグラットという巨大なネズミのモンスターで圭たちが来たのを見て騒がしく声を上げたり檻をかじったりしている。
モンスターの等級としてF級でモンスターとしてみれば決して強くはないのだけど圭では倒すこともままならない相手である。
「うおっ……」
覚醒者ではあるが戦闘経験がほとんどない圭にとってはこれだけでも圧巻の光景だった。
大竹ら覚醒者たちは実験の邪魔にならないよう少し距離を取って護衛に当たる。
「では最初はこれだ!」
「これは?」
「毒棒君だよ!」
「どくぼうくん……?」
「先端を毒を持つC級モンスターの牙で作ったものだよ! 理論上F級モンスターなら簡単に倒せるはずさ!」
夜滝が取り出したのは槍だった。
檻に捕らえているとはいってもモンスターに接近するのは危険なのでその都合から距離を空けても使える形として槍の形にしていた。
2日後にはもう仕事があるからと言われたけれど中に入るための社員証もまだなので次の日は引越し業者を探して、引っ越しの準備をすることにした。
引っ越しの時期ではなかったのですぐに業者も見つけられた。
大家さんに出て行こうと思っていることを話したらアパートも古くなったので取り壊そうと考えていたらしくて中途半端な時期に出ていくことにもあっさり許可が出た。
引っ越しそのものの正確な時期はまた後になったけれど段ボールを買ってきて荷物を片付けた。
「それじゃあ今日から私の助手君だ!」
そんなこんなで1日は早くも過ぎ去った。
初出勤と表現すべきなのか、とりあえずお仕事始めとなり夜滝と一緒にRSIに出勤した。
まだ社員証もなく1人じゃ入館できないので夜滝の後ろについていく形で入る。
早速助手としての仕事があると聞いてちょっと緊張してくる。
「より細かく説明すると今私がやっているのはゲート産素材の研究やそれを使った武器や防具の開発でね。中でも覚醒者ということでモンスター素材の研究をメインにしているんだ。今目指しているのは低級覚醒者でも扱える武器の開発さ」
RSIはゲートから採れる素材による開発で躍進している会社である。
民間に活かすこともしているのだけど現状覚醒者向けの開発に力を入れている。
夜滝もそうしたモンスターの素材を使った研究を行っていた。
「どうしてもいい素材を使うと低級では活かしきれない」
高い等級のモンスターの素材を使って良い武器を作っても使う人が低級だとその能力を活かせない。
武器と使用する本人に差がありすぎてはいけないというのが現在のスタンダードな考え方なのである。
しかし覚醒者の人数を見ると低級ほど数が多くなる。
高等級な覚醒者はどこでも取り合いで、低等級ほど事故が多くてゲートの中で亡くなりやすいなどの現実もある。
そこでRSIは低級でも扱える強い武器の開発を研究していた。
性能そのものが強かったり使用者の補助をしてくれるものなど色々と試している。
低級覚醒者が武器の性能で戦えるようになれば死亡率を下げ、突発的なゲートの発生にも対応しやすくなる。
「今試しているのは毒だ」
「毒……」
「モンスターの肉は食料にもなり得るから毒はあまり好まれない傾向にはあるんだけど倒すだけなら有効だからねぇ。面白いことに無覚醒者だと毒を発生させる武器を持っても効果が発生しないのさ」
「俺がその毒の武器を使ってみればいいの?」
「そうだね。雑用やデータの取りまとめなどもやってもらいながら実験の協力もしてもらうよ」
「なるほど、わかった」
「実験の協力も難しいことはない。捕らえてあるモンスターを檻の外から試したい武器で攻撃してくれればいいのさ」
研究棟の奥から地下に降りる。
仮にモンスターが逃げ出しても地上には出られないように地下にある研究棟の中の実験室があるスペースにやってきた。
「平塚さん、お疲れ様です」
分厚い扉の実験室に入ると数名の覚醒者がいた。
彼らは実験のためにモンスターなどを捕獲してくるチームの人で今回はモンスターを輸送してきて、そのまま実験中モンスターが逃げ出した時などのための警備に当たってくれることになっていた。
30代半ばのチームリーダーは夜滝に頭を下げた。
モンスターの研究をしている夜滝とは顔を合わせる機会も多いので顔見知りである。
「頼まれていたF級モンスターを数体捕らえてきました。運が良くほとんど無傷で捕らえることができたものが数体います」
「いつもありがとうね。奥さんは元気かい?」
「ええ、おかげさまで」
夜滝は魔物のリストを見て受け取りのサインをする。
「みんなにも紹介しておくよ。今日から私の専属の助手君となった圭だ」
「村雨圭です。よろしくお願いします」
「知らない人がいると思ったよ。私は大竹優斗、第3捕獲チームのリーダーだ。平塚さんの捕獲依頼は我々が引き受けることも多い。顔を合わせることもあるだろう」
大竹が手を差し出してきたので圭も応じて握手をする。
良い人そうだと圭は思った。
「それじゃあ早速やっていこうか。習うより慣れよ。やってみなきゃ分からないところはあるからね」
さらに実験室の奥に向かう。
すると大きな檻がいくつか並んでいて、その中にモンスターが閉じ込められていた。
ビッグラットという巨大なネズミのモンスターで圭たちが来たのを見て騒がしく声を上げたり檻をかじったりしている。
モンスターの等級としてF級でモンスターとしてみれば決して強くはないのだけど圭では倒すこともままならない相手である。
「うおっ……」
覚醒者ではあるが戦闘経験がほとんどない圭にとってはこれだけでも圧巻の光景だった。
大竹ら覚醒者たちは実験の邪魔にならないよう少し距離を取って護衛に当たる。
「では最初はこれだ!」
「これは?」
「毒棒君だよ!」
「どくぼうくん……?」
「先端を毒を持つC級モンスターの牙で作ったものだよ! 理論上F級モンスターなら簡単に倒せるはずさ!」
夜滝が取り出したのは槍だった。
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