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第三章
お願い、依頼1
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「はぁーい」
「げっ……」
「げっとはなによ? 私にそんなリアクションする人は世界広しといえどあなたぐらいよ?」
ある日急に覚醒者協会から連絡を受けた圭。
お会いしてお聞きしたいことがあると言われ、なぜなのか覚醒者協会ではなくその近くにあるカフェを指定された。
疑問に思いながらも覚醒者協会の要請は無視できないので休みの日にカフェにやってきた。
がらんとしたカフェにドアベルの音が鳴り響いた。
渋い見た目をした年配のカフェのマスターがカウンターでカップを拭いている。
そして店の奥に女性が2人。
圭を見て手を上げた女性を見て思わず声が出てしまった。
流れる水のような青い髪を見れば否が応でも誰なのか分かる。
「上杉さん、ここでなにを?」
「あらぁ、かなみでいいのよ? もしくはオーシャンって呼ぶ?」
「どちらも遠慮しておきます……」
他に人もいないし否定するのも面倒くさい。
もう今更感もある。
「妹の恩人だし名前ぐらいいいのよ?」
「そんな、恐れ多いです」
「んー、そんなことないのに」
「オーシャン……なんですかそれ?」
「うふふ、それは私と圭君の秘密よ」
「……村雨さんを気に入っているようですね」
「割とそうね」
もう1人の女性は薫であった。
どちらも知り合いというにも微妙なぐらいな関係性であるが顔は知っている。
かなみと薫は知らない関係性であるように圭には見えた。
覚醒者と覚醒者協会の職員、顔見知りでもおかしくないがもう少し深い関係のようだ。
「ひとまずお席にどうぞ」
「あ、はい」
圭は2人の正面に座る。
「今日は協会の方の経費で落ちるので好きなもの頼んで下さって大丈夫ですよ」
「そうなの? じゃあ私も」
「……おすすめはケーキです」
薫は一瞬何か言いたげな顔をしたがすぐに諦めたようにため息をついた。
「んー……圭君は?」
「俺ですか?」
「うん。色々あるわよ」
かなみは持っていたメニューをテーブルに置いて圭にも見えるようにしてくれた。
意外とメニューも豊富で軽食系のメニューも充実している。
コーヒーや紅茶に合わせた甘いものもケーキやパフェなど色々ある。
食べる気はなかったのだけどこうして見てみると興味がひかれていく。
「ここのケーキは近くのケーキ屋さんが提供しているので間違いないです。
ケーキ屋さんの方では売り切れていることも多いので穴場なんですよ」
「へぇ……詳しいですね」
「……行きつけなので」
表情は変わらないが薫の耳が少し赤くなっている。
「シンプルにショートケーキ頼んでみようかな」
「ショートケーキね、すいませーん」
かなみがマスターを呼ぶ。
お髭を蓄えたマスターは相談すれば含蓄に富んだアドバイスでもくれそうな雰囲気がある。
「ショートケーキとマスターのおすすめの紅茶を」
「かしこまりました」
「私はスペシャルパフェで!」
「かなみ?」
「いふぁいわよ」
あれだけケーキを押したのにかなみが選んだのはパフェだった。
薫がかなみの頬をつねる。
「カフェのパフェって何だか惹かれない?」
「まあわかる気持ちもありますけど……」
かなみの気持ちも分からないものでもない。
けれどここは素直におすすめされたケーキでも頼めばいいのに。
「まあいいです。本日お呼びした本題に入りましょう」
「そうですね」
薫はいいとしてかなみがどうしてここにいるのか気になっていた。
「先日上杉朱里さん含め覚醒者3名を救出いただきました。
その犯人たちについてなのですが悪魔を崇拝する悪魔教と呼ばれる連中で、その中でも金拝教と呼ばれる派閥で表向きには黒月会と呼ばれる組織の一員であることが分かりました」
「黒月会……なんかヤバそうですね」
「そうですね、あまりまともな組織とは言えないかもしれません」
「犯人がそうした人たちのなのは分かりましたがそれを俺に教えてれる意味はなんでしょうか?」
悪魔教なことはかなみから聞いていた。
だから驚きもしないがそれが黒月会なる組織の人であることを知っても圭には何の意味もない。
圭たちが男たちを倒して捕らえたので警戒しろということだろうかと理由を考えてみる。
「単刀直入に言うわ」
かなみがコーヒーを一口飲んで表情を真面目なものにする。
「あなたに協力してほしいの」
「協力? 何を……」
「黒月会に潜入してほしいの」
「ええっ!?」
とんでもないお願い。
そのタイミングでケーキとパフェが運ばれてきた。
「最近危ない組織も増えてきています。悪魔を崇拝する組織はその中でも危険で摘発して取り締まりたいのですが現在一掃できるような証拠もありません」
「そこであなたよ」
「そこで俺なんですか?」
なにがそこでなのか。
「大きなギルドや覚醒者協会の所属じゃバレてしまう。高等級の覚醒者もいきなりそんな組織に入りたいと言えば疑わしい。低等級でギルドと関わりが無さそうな覚醒者、しかも多少実力もあってこちらが信頼できる人……」
「それが俺だと?」
「そう。あなたなら信頼できるわ。少なくとも悪人じゃなくて、妹を助けてくれた正義感もある。それに勇気もあるし、色んな事件を乗り越える能力や生存力があるわ」
溶ける前にとかなみがパフェを食べ始める。
「げっ……」
「げっとはなによ? 私にそんなリアクションする人は世界広しといえどあなたぐらいよ?」
ある日急に覚醒者協会から連絡を受けた圭。
お会いしてお聞きしたいことがあると言われ、なぜなのか覚醒者協会ではなくその近くにあるカフェを指定された。
疑問に思いながらも覚醒者協会の要請は無視できないので休みの日にカフェにやってきた。
がらんとしたカフェにドアベルの音が鳴り響いた。
渋い見た目をした年配のカフェのマスターがカウンターでカップを拭いている。
そして店の奥に女性が2人。
圭を見て手を上げた女性を見て思わず声が出てしまった。
流れる水のような青い髪を見れば否が応でも誰なのか分かる。
「上杉さん、ここでなにを?」
「あらぁ、かなみでいいのよ? もしくはオーシャンって呼ぶ?」
「どちらも遠慮しておきます……」
他に人もいないし否定するのも面倒くさい。
もう今更感もある。
「妹の恩人だし名前ぐらいいいのよ?」
「そんな、恐れ多いです」
「んー、そんなことないのに」
「オーシャン……なんですかそれ?」
「うふふ、それは私と圭君の秘密よ」
「……村雨さんを気に入っているようですね」
「割とそうね」
もう1人の女性は薫であった。
どちらも知り合いというにも微妙なぐらいな関係性であるが顔は知っている。
かなみと薫は知らない関係性であるように圭には見えた。
覚醒者と覚醒者協会の職員、顔見知りでもおかしくないがもう少し深い関係のようだ。
「ひとまずお席にどうぞ」
「あ、はい」
圭は2人の正面に座る。
「今日は協会の方の経費で落ちるので好きなもの頼んで下さって大丈夫ですよ」
「そうなの? じゃあ私も」
「……おすすめはケーキです」
薫は一瞬何か言いたげな顔をしたがすぐに諦めたようにため息をついた。
「んー……圭君は?」
「俺ですか?」
「うん。色々あるわよ」
かなみは持っていたメニューをテーブルに置いて圭にも見えるようにしてくれた。
意外とメニューも豊富で軽食系のメニューも充実している。
コーヒーや紅茶に合わせた甘いものもケーキやパフェなど色々ある。
食べる気はなかったのだけどこうして見てみると興味がひかれていく。
「ここのケーキは近くのケーキ屋さんが提供しているので間違いないです。
ケーキ屋さんの方では売り切れていることも多いので穴場なんですよ」
「へぇ……詳しいですね」
「……行きつけなので」
表情は変わらないが薫の耳が少し赤くなっている。
「シンプルにショートケーキ頼んでみようかな」
「ショートケーキね、すいませーん」
かなみがマスターを呼ぶ。
お髭を蓄えたマスターは相談すれば含蓄に富んだアドバイスでもくれそうな雰囲気がある。
「ショートケーキとマスターのおすすめの紅茶を」
「かしこまりました」
「私はスペシャルパフェで!」
「かなみ?」
「いふぁいわよ」
あれだけケーキを押したのにかなみが選んだのはパフェだった。
薫がかなみの頬をつねる。
「カフェのパフェって何だか惹かれない?」
「まあわかる気持ちもありますけど……」
かなみの気持ちも分からないものでもない。
けれどここは素直におすすめされたケーキでも頼めばいいのに。
「まあいいです。本日お呼びした本題に入りましょう」
「そうですね」
薫はいいとしてかなみがどうしてここにいるのか気になっていた。
「先日上杉朱里さん含め覚醒者3名を救出いただきました。
その犯人たちについてなのですが悪魔を崇拝する悪魔教と呼ばれる連中で、その中でも金拝教と呼ばれる派閥で表向きには黒月会と呼ばれる組織の一員であることが分かりました」
「黒月会……なんかヤバそうですね」
「そうですね、あまりまともな組織とは言えないかもしれません」
「犯人がそうした人たちのなのは分かりましたがそれを俺に教えてれる意味はなんでしょうか?」
悪魔教なことはかなみから聞いていた。
だから驚きもしないがそれが黒月会なる組織の人であることを知っても圭には何の意味もない。
圭たちが男たちを倒して捕らえたので警戒しろということだろうかと理由を考えてみる。
「単刀直入に言うわ」
かなみがコーヒーを一口飲んで表情を真面目なものにする。
「あなたに協力してほしいの」
「協力? 何を……」
「黒月会に潜入してほしいの」
「ええっ!?」
とんでもないお願い。
そのタイミングでケーキとパフェが運ばれてきた。
「最近危ない組織も増えてきています。悪魔を崇拝する組織はその中でも危険で摘発して取り締まりたいのですが現在一掃できるような証拠もありません」
「そこであなたよ」
「そこで俺なんですか?」
なにがそこでなのか。
「大きなギルドや覚醒者協会の所属じゃバレてしまう。高等級の覚醒者もいきなりそんな組織に入りたいと言えば疑わしい。低等級でギルドと関わりが無さそうな覚醒者、しかも多少実力もあってこちらが信頼できる人……」
「それが俺だと?」
「そう。あなたなら信頼できるわ。少なくとも悪人じゃなくて、妹を助けてくれた正義感もある。それに勇気もあるし、色んな事件を乗り越える能力や生存力があるわ」
溶ける前にとかなみがパフェを食べ始める。
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