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第三章
お願い、依頼2
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覚醒者協会では圭があまりに事件に巻き込まれるので何か事情があるのかと背景も探っていた。
調査したところで圭に暗いところなどあるはずもなく多少人生として不幸めであったこと以外はクリーンであった。
薫としては一般の覚醒者を巻き込むことに抵抗はあるのだがダメ元で上司に話をしたところそのまま通ってしまったのだ。
大海ギルドが全面的にバックアップしてくれるところも大きかったかもしれない。
「まあ朱里のことを抜いたとしてもこうした連中の動きは目に余るようになってきているわ。
調べてみたところうちのギルドにも被害にあったと思われる人もいたり、行方不明者も最近ではかなり増えてきているの。
より力を持つ前に勢いを削いでおきたいのよ」
「もちろん協力に関して強制することはありません。
ですが協力してくださるとこちらとしても助かります」
「話は分かりました。
ですがもうちょっとどんなことをしたら良いのか、どんな支援してくれるのかとか教えてくれませんか?」
「もちろんです」
圭にやってほしいことは黒月会あるいは金拝教への潜入。
力が欲しい覚醒者として拝金教へ接近して内部の状況や支部のある場所、やっていることなどを調べて報告してほしい。
特に踏み込むための理由になる犯罪行為や幹部の名前が分かればありがたい。
「支援はうちの方がメインでやるわ」
覚醒者協会が動けばそうした組織には気づかれてしまうかもしれない。
大型ギルドも目立つが覚醒者協会よりは目をつけられていない。
末端の構成員まで含めれば監視は難しく、大海ギルドの方が支援にあたることになった。
金銭的なものから物や連絡員、有事の際には大海ギルドが駆けつけてくれる。
「なんなら恋人役で私も……」
「それは……」
「ダメです」
青い髪の女性など世の中にそういるものではない。
それだけでもモロバレなのにかなみの場合は顔も広く知られているので隠しようもないのだ。
遠目で見ても分かるのにかなみが来ては潜入どころではなくなる。
「ふん、もう知らないわ」
2人に同時に否定されてかなみはすねたようにパフェを口に運ぶ。
「その黒月会や拝金教にはどう接触するんですか?」
不安はあるけれどやってほしいこととどう支援してくれるかは理解した。
問題はそのヤバい組織にどうやって近づくか。
ヤバい組織がそこらへんに看板でも出して入会者を募集などしているはずがなく、ツテや紹介してくれる人が必要となる。
圭にそんなツテはない。
いきなり入りたいんですと言っても警戒されてしまうに違いない。
「それについても大丈夫です。
協力者がいることが分かりましたので」
「協力者ですか?」
「そうです。
その人を介して拝金教に接近する手立てです」
「入ることそのものは難しくないはずよ。
拝金教って名前の通りお金さえ払えばとりあえず入ることは出来るから。
こちらでそのお金も出すわ。
途中急に必要で、ということもあると思うけどあなたならある程度出せるでしょ?
その時だって出したお金はうちからちゃんと補填するしね」
「なぜ村雨さんの経済状況をあなたが?」
それに調査によれば圭はそんなに裕福な方ではない。
急遽お金が必要になったから出せるとは思えない。
ただそれは表向きな状況を調べた時のものでブラックマーケットでちょっと稼いだことを薫が知るはずもない。
かなみはもう圭がジェイなことに気がついているのでブラックマーケットでいくらかお金を得たことを知っている。
「うふふ、ヒミツ」
「はぁ……そうですか」
興味がないと言えば嘘になる。
けれどかなみが人の秘密を軽々話す人でもないと知っているので薫は深く突っ込まないことにした。
「ひとまずですがお話はこんなところです。
いきなり承諾することも難しいでしょうからお返事は急ぎません。
お断りされてももちろん構いません」
「分かりました。
少し考える時間をください」
「こちら私に繋がる番号なので引き受けるにも断るにも決まりましたらご連絡ください」
薫は名刺の裏に電話番号を書いて圭に渡した。
「私の方も連絡先を教えておくからちゃん登録しておいてね」
「はは……ありがとうございます」
「圭君……?
私が誰だか分かってる?」
「もちろん分かっていますよ」
「結婚したい女No. 1にも選ばれたのよ?」
「そうなんですか」
「そんな私の連絡先を知ってそのリアクション!?
圭君正気?
それとも女性に興味ないの?」
「もちろんありますよ」
「ならどうして!」
「かなみ、うるさい……」
薫が盛大にため息をついた。
ドキドキ具合でいけば仮面をつけていて妖艶な雰囲気があったブラックマーケットの時の方がドキドキした。
正直な話今の打ち解けた態度の方が好ましくはある。
だけどドキドキ具合ではあんまりドキドキしないというか、女友達のような感じがある。
「だからモデルがいいんです」
黙っていれば良い女。
顔が良くて他のこともそつなくこなせるのにモデルなのはこうしたかなみの一面が表に出にくいから。
「あら、アイドルだって出来るわよ?」
「絶対やめた方がいいです」
「どう思う、圭君?」
「いや……上杉さんはモデルが合ってると思いますよ」
「そう、かな?」
知らんがなとは思うけれど確かにモデルがかなみには合っていそうだと圭も薫の意見に賛同した。
「でも私の昔の将来の夢はお嫁さんだったんだよね」
「そうですか」
いや、知らんがな。
その言葉を飲み込んでとりあえず笑っておいた圭であった。
調査したところで圭に暗いところなどあるはずもなく多少人生として不幸めであったこと以外はクリーンであった。
薫としては一般の覚醒者を巻き込むことに抵抗はあるのだがダメ元で上司に話をしたところそのまま通ってしまったのだ。
大海ギルドが全面的にバックアップしてくれるところも大きかったかもしれない。
「まあ朱里のことを抜いたとしてもこうした連中の動きは目に余るようになってきているわ。
調べてみたところうちのギルドにも被害にあったと思われる人もいたり、行方不明者も最近ではかなり増えてきているの。
より力を持つ前に勢いを削いでおきたいのよ」
「もちろん協力に関して強制することはありません。
ですが協力してくださるとこちらとしても助かります」
「話は分かりました。
ですがもうちょっとどんなことをしたら良いのか、どんな支援してくれるのかとか教えてくれませんか?」
「もちろんです」
圭にやってほしいことは黒月会あるいは金拝教への潜入。
力が欲しい覚醒者として拝金教へ接近して内部の状況や支部のある場所、やっていることなどを調べて報告してほしい。
特に踏み込むための理由になる犯罪行為や幹部の名前が分かればありがたい。
「支援はうちの方がメインでやるわ」
覚醒者協会が動けばそうした組織には気づかれてしまうかもしれない。
大型ギルドも目立つが覚醒者協会よりは目をつけられていない。
末端の構成員まで含めれば監視は難しく、大海ギルドの方が支援にあたることになった。
金銭的なものから物や連絡員、有事の際には大海ギルドが駆けつけてくれる。
「なんなら恋人役で私も……」
「それは……」
「ダメです」
青い髪の女性など世の中にそういるものではない。
それだけでもモロバレなのにかなみの場合は顔も広く知られているので隠しようもないのだ。
遠目で見ても分かるのにかなみが来ては潜入どころではなくなる。
「ふん、もう知らないわ」
2人に同時に否定されてかなみはすねたようにパフェを口に運ぶ。
「その黒月会や拝金教にはどう接触するんですか?」
不安はあるけれどやってほしいこととどう支援してくれるかは理解した。
問題はそのヤバい組織にどうやって近づくか。
ヤバい組織がそこらへんに看板でも出して入会者を募集などしているはずがなく、ツテや紹介してくれる人が必要となる。
圭にそんなツテはない。
いきなり入りたいんですと言っても警戒されてしまうに違いない。
「それについても大丈夫です。
協力者がいることが分かりましたので」
「協力者ですか?」
「そうです。
その人を介して拝金教に接近する手立てです」
「入ることそのものは難しくないはずよ。
拝金教って名前の通りお金さえ払えばとりあえず入ることは出来るから。
こちらでそのお金も出すわ。
途中急に必要で、ということもあると思うけどあなたならある程度出せるでしょ?
その時だって出したお金はうちからちゃんと補填するしね」
「なぜ村雨さんの経済状況をあなたが?」
それに調査によれば圭はそんなに裕福な方ではない。
急遽お金が必要になったから出せるとは思えない。
ただそれは表向きな状況を調べた時のものでブラックマーケットでちょっと稼いだことを薫が知るはずもない。
かなみはもう圭がジェイなことに気がついているのでブラックマーケットでいくらかお金を得たことを知っている。
「うふふ、ヒミツ」
「はぁ……そうですか」
興味がないと言えば嘘になる。
けれどかなみが人の秘密を軽々話す人でもないと知っているので薫は深く突っ込まないことにした。
「ひとまずですがお話はこんなところです。
いきなり承諾することも難しいでしょうからお返事は急ぎません。
お断りされてももちろん構いません」
「分かりました。
少し考える時間をください」
「こちら私に繋がる番号なので引き受けるにも断るにも決まりましたらご連絡ください」
薫は名刺の裏に電話番号を書いて圭に渡した。
「私の方も連絡先を教えておくからちゃん登録しておいてね」
「はは……ありがとうございます」
「圭君……?
私が誰だか分かってる?」
「もちろん分かっていますよ」
「結婚したい女No. 1にも選ばれたのよ?」
「そうなんですか」
「そんな私の連絡先を知ってそのリアクション!?
圭君正気?
それとも女性に興味ないの?」
「もちろんありますよ」
「ならどうして!」
「かなみ、うるさい……」
薫が盛大にため息をついた。
ドキドキ具合でいけば仮面をつけていて妖艶な雰囲気があったブラックマーケットの時の方がドキドキした。
正直な話今の打ち解けた態度の方が好ましくはある。
だけどドキドキ具合ではあんまりドキドキしないというか、女友達のような感じがある。
「だからモデルがいいんです」
黙っていれば良い女。
顔が良くて他のこともそつなくこなせるのにモデルなのはこうしたかなみの一面が表に出にくいから。
「あら、アイドルだって出来るわよ?」
「絶対やめた方がいいです」
「どう思う、圭君?」
「いや……上杉さんはモデルが合ってると思いますよ」
「そう、かな?」
知らんがなとは思うけれど確かにモデルがかなみには合っていそうだと圭も薫の意見に賛同した。
「でも私の昔の将来の夢はお嫁さんだったんだよね」
「そうですか」
いや、知らんがな。
その言葉を飲み込んでとりあえず笑っておいた圭であった。
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