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第四章
やはり塔は謎である2
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「ピピ、ヒト!」
遠くに人の姿が見えてフィーネが素早くリュックの中に身を隠した。
「こんにちは」
「こんにちは~」
すれ違いざまに軽く頭を下げあう。
登山のマナーみたいなもので単純な挨拶だけじゃなくて声をかけることで犯罪抑止や挨拶をきっかけにした情報交換などの目的もある。
「ピピ、アンゼン!」
フィーネはチラリとリュックから体を出して覚醒者が通り過ぎたのを確認すると再び圭の肩に乗っかった。
「なんかアレだよね」
「あれ?」
「肩にフィーネ乗っけてると何かのアニメの主人公みたいだね」
「あー、なんとなく分かるな」
「……何の主人公だよ?」
ワイワイと会話しながら移動して二階に上がる。
今日は大きなギルドで攻略しているところもないので各ゲートで待機している覚醒者もいない。
低層階に留まっている覚醒者も多くないのですれ違ったりすることもほとんどない。
「アレゴーレム!」
「よし来た!」
どうやらフィーネにはストーンゴーレムと普通の岩の区別がついているらしい。
フィーネの言う通りに大きめの岩に近づいてみると大きな人型のストーンゴーレムであった。
「ココ!」
素早く足元を攻撃してストーンゴーレムを転ばせた。
核を探そうと思ったら圭の肩から飛び出したフィーネがストーンゴーレムの腰に走っていった。
そして足の先を尖らせてストーンゴーレムの腰をザクザクと掘り始めた。
「ジャジャン!」
程なくしてフィーネはストーンゴーレムの体からゴーレムの核を掘り出した。
「おおっ、すごいな!」
「フィーネイイコ?」
「おう、良い子だぞ!」
カレンが核を受け取ってボールでも打つみたいに破壊する。
もう二階は攻略済みであるので今すぐ活躍出来る能力ではないけれどもどこかで使い所があるかもしれない。
一応ゴーレムだし抵抗はないかとちょっとだけ心配したけれどフィーネは全く気にしていなかった。
フィーネが教えてくれた話ではこの場所は元々ストーンゴーレムがいた場所らしい。
ケルテンがゴーレム研究のためにここに研究所を置いただけで、この辺りにいるゴーレムを生み出したのがケルテンというわけではなかった。
その後はゴーレムにもボムロックにも出会うこともなく二階から三階へのエントランスにたどり着いた。
「じゃ、こっから三階だ」
夜滝が手を伸ばしてみるとエントランスの中に吸い込まれていく。
二階をクリアしたのでちゃんと通れるようになっていた。
「誰がいるからもしれないからフィーネはかくれててね」
「ハーイ」
慣れたものでサッとフィーネがリュックの中に入る。
「それじゃあ行こうか」
特に準備するものもない。
準備はできているとみんなも頷いたので三階に向かう。
何回通り抜けても不思議な感覚のするエントランスを通り抜けると景色はまた違っている。
「ちょっと似ているけど薄暗い感じがあるねぇ」
三階の風景は二階にも少し似ていた。
二階と同じく草木の生えておらず岩肌の露出した地面が広がっている。
けれど二階は赤茶けたような岩肌であったのに対して三階の地表は黒っぽい色をしている。
さらには天気も雲がかったような空をしていて薄暗く、地面の黒さとも相まって全体的に暗く見えた。
『ウルフのリーダーを倒せ!』
三階の試練がみんなの前に表示される。
一階と二階は雑魚モンスターの数を倒す試練であったのだがここ三階はゲートと同じくボスモンスターを倒すのが試練であった。
「フィーネにも出てるのか……」
塔の試練の表示はフィーネの前にも現れていた。
ステータスも見えていたし一種の覚醒者のような扱いなのだろうか。
「シークレットはどうなってるんだい?」
「えっと……シークレットは……」
『ウルフのリーダーを倒せ!
シークレットクエストクリア!』
「……クリアになってる」
圭は改めて表示を読んで驚いた。
相変わらずみんなには表れていないシークレット項目が下の方に出ているのだがクリア済みになっていた。
「えっ? なんで?」
「私たちここに来たの初めてだよな?」
「だって表示出たし初めてでしょ」
波瑠とカレンは不思議そうに顔を見合わせた。
初めて来たはずの三階なのにシークレットクエストがクリアになっている理由が分からなかった。
「中国か、アメリカだね」
その中で夜滝はその理由を察していた。
「あ、なるほどね」
「どゆこと?」
「前に話したろ、中国とアメリカがシークレットクエストをクリアしたことがあるってさ」
「そういえばそんなこと言ってたね」
「あー、つまりはこの階のシークレットクエストは中国かアメリカがクリアしたってことだな?」
「そういうこと」
夜滝がその通りとカレンを指差した。
「じゃあやっぱりシークレットクエストは一回限りみたいだな」
例えば他の人なら新しくシークレットクエストが出て挑むことができるのだろうか、などということは以前から気になっていた。
それぞれの階でクリアできるのが一回限りのものなのかどうかこれではっきりとした。
各階でクリアできるシークレットクエストは一回限りのようである。
「んじゃあ、今回はサラッとクリアしちゃおうか」
シークレットクエストがないのならそのことを気にする必要は無くなった。
ただ試練をクリアして次の階に行けるようにするだけである。
遠くに人の姿が見えてフィーネが素早くリュックの中に身を隠した。
「こんにちは」
「こんにちは~」
すれ違いざまに軽く頭を下げあう。
登山のマナーみたいなもので単純な挨拶だけじゃなくて声をかけることで犯罪抑止や挨拶をきっかけにした情報交換などの目的もある。
「ピピ、アンゼン!」
フィーネはチラリとリュックから体を出して覚醒者が通り過ぎたのを確認すると再び圭の肩に乗っかった。
「なんかアレだよね」
「あれ?」
「肩にフィーネ乗っけてると何かのアニメの主人公みたいだね」
「あー、なんとなく分かるな」
「……何の主人公だよ?」
ワイワイと会話しながら移動して二階に上がる。
今日は大きなギルドで攻略しているところもないので各ゲートで待機している覚醒者もいない。
低層階に留まっている覚醒者も多くないのですれ違ったりすることもほとんどない。
「アレゴーレム!」
「よし来た!」
どうやらフィーネにはストーンゴーレムと普通の岩の区別がついているらしい。
フィーネの言う通りに大きめの岩に近づいてみると大きな人型のストーンゴーレムであった。
「ココ!」
素早く足元を攻撃してストーンゴーレムを転ばせた。
核を探そうと思ったら圭の肩から飛び出したフィーネがストーンゴーレムの腰に走っていった。
そして足の先を尖らせてストーンゴーレムの腰をザクザクと掘り始めた。
「ジャジャン!」
程なくしてフィーネはストーンゴーレムの体からゴーレムの核を掘り出した。
「おおっ、すごいな!」
「フィーネイイコ?」
「おう、良い子だぞ!」
カレンが核を受け取ってボールでも打つみたいに破壊する。
もう二階は攻略済みであるので今すぐ活躍出来る能力ではないけれどもどこかで使い所があるかもしれない。
一応ゴーレムだし抵抗はないかとちょっとだけ心配したけれどフィーネは全く気にしていなかった。
フィーネが教えてくれた話ではこの場所は元々ストーンゴーレムがいた場所らしい。
ケルテンがゴーレム研究のためにここに研究所を置いただけで、この辺りにいるゴーレムを生み出したのがケルテンというわけではなかった。
その後はゴーレムにもボムロックにも出会うこともなく二階から三階へのエントランスにたどり着いた。
「じゃ、こっから三階だ」
夜滝が手を伸ばしてみるとエントランスの中に吸い込まれていく。
二階をクリアしたのでちゃんと通れるようになっていた。
「誰がいるからもしれないからフィーネはかくれててね」
「ハーイ」
慣れたものでサッとフィーネがリュックの中に入る。
「それじゃあ行こうか」
特に準備するものもない。
準備はできているとみんなも頷いたので三階に向かう。
何回通り抜けても不思議な感覚のするエントランスを通り抜けると景色はまた違っている。
「ちょっと似ているけど薄暗い感じがあるねぇ」
三階の風景は二階にも少し似ていた。
二階と同じく草木の生えておらず岩肌の露出した地面が広がっている。
けれど二階は赤茶けたような岩肌であったのに対して三階の地表は黒っぽい色をしている。
さらには天気も雲がかったような空をしていて薄暗く、地面の黒さとも相まって全体的に暗く見えた。
『ウルフのリーダーを倒せ!』
三階の試練がみんなの前に表示される。
一階と二階は雑魚モンスターの数を倒す試練であったのだがここ三階はゲートと同じくボスモンスターを倒すのが試練であった。
「フィーネにも出てるのか……」
塔の試練の表示はフィーネの前にも現れていた。
ステータスも見えていたし一種の覚醒者のような扱いなのだろうか。
「シークレットはどうなってるんだい?」
「えっと……シークレットは……」
『ウルフのリーダーを倒せ!
シークレットクエストクリア!』
「……クリアになってる」
圭は改めて表示を読んで驚いた。
相変わらずみんなには表れていないシークレット項目が下の方に出ているのだがクリア済みになっていた。
「えっ? なんで?」
「私たちここに来たの初めてだよな?」
「だって表示出たし初めてでしょ」
波瑠とカレンは不思議そうに顔を見合わせた。
初めて来たはずの三階なのにシークレットクエストがクリアになっている理由が分からなかった。
「中国か、アメリカだね」
その中で夜滝はその理由を察していた。
「あ、なるほどね」
「どゆこと?」
「前に話したろ、中国とアメリカがシークレットクエストをクリアしたことがあるってさ」
「そういえばそんなこと言ってたね」
「あー、つまりはこの階のシークレットクエストは中国かアメリカがクリアしたってことだな?」
「そういうこと」
夜滝がその通りとカレンを指差した。
「じゃあやっぱりシークレットクエストは一回限りみたいだな」
例えば他の人なら新しくシークレットクエストが出て挑むことができるのだろうか、などということは以前から気になっていた。
それぞれの階でクリアできるのが一回限りのものなのかどうかこれではっきりとした。
各階でクリアできるシークレットクエストは一回限りのようである。
「んじゃあ、今回はサラッとクリアしちゃおうか」
シークレットクエストがないのならそのことを気にする必要は無くなった。
ただ試練をクリアして次の階に行けるようにするだけである。
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