223 / 515
第五章
薫、怒りの決戦!2
しおりを挟む
圭が一般人だったらちょっと危ないかもしれなかった。
「とりあえずここから逃げよう」
一気にレベルが上がると具合が悪くなることもあるのだなと新発見もあるけれど、薫の能力そのものはいまだに不明なので戦力として数えられない。
分かるステータスとして体力値が低いので防具もないと危険である。
「このまま引き返せばゲートもそう……うっ!」
「くっ、なんだ!?」
ゲートを逃げ出して梅山たちが隠れている地下に一緒に隠れればいいと考えていた。
そう思ってゲートの方に引き返そうとした瞬間叫び声が聞こえてきた。
大地を揺るがすような咆哮に圭たちは思わず耳を塞いだ。
「な、デカっ!?」
大きく木が揺れる音がして巨大なクオルカンティカートが降ってきた。
他の個体よりもはるかに大きく、一目でこのゲートのボスだとみんなが思った。
『ボスクオルカンティカート
古代の言葉で賢い愚か者という意味。
人のなり損ないのような見た目をしたモンスターである。
力もあり、知恵もあるモンスターで集団で行動することが多い。
必ず群れのボスがいて、群れのボスには絶対的に服従している。
長く生きたものでは魔法を使えるようになる個体もいる。
二足歩行の弊害なのか腰が良くないものも見られる。
ボスとして認められた個体。
群れを率いる個体であり、ボスの周りにメスが集まってハーレムを作る。
ボスとハーレムのメスで子供を成していくためにボスは強い性欲を持っている。
魔石は普通のやつよりちょっとマシな程度。なんだか性欲の味がする気がする』
「ボスだ! 薫君下がって!」
ボスクオルカンティカートが薫を見て再び怒っているかのような声を上げた。
薫が逃げたことを怒っているのかもしれない。
「こっちこい! ……なっ!」
カレンが魔力を放ってボスクオルカンティカートを引きつけようとした。
しかしボスクオルカンティカートはカレンの方に向かうことなく薫の方に走り出す。
「行かせるか!」
圭が素早く薫の前に飛び出していく。
「薫に手は出させないぞ!」
振り下ろされたボスクオルカンティカートの拳を受け流しつつかわして反撃で切りつける。
「何を怒ってるのか知らないけどこっちだってお前らのせいで疲れてるんだよぅ!」
大きな水の玉がボスクオルカンティカートにぶつかって吹き飛ぶ。
圭たちだっけ嵐の中薫を追いかけてきた。
モンスターに対して怒りを覚えているのだ。
「みんな集まるんだ! 薫君を守ろう!」
カレンの様子を見て挑発が効かないと察した。
圭たちは薫を囲むように集まった。
普通のクオルカンティカートでも挑発が効きにくい個体はいたのでボスにまでなるとそうしたことに耐性があるのかもしれない。
「あんまり効いてなさそうだね」
「とりあえず突き飛ばしただけだからねぇ」
ボスクオルカンティカートは立ち上がり、充血した怒りの目を圭たちに向ける。
「……気味が悪いな」
気づけば周りの木々の上にクオルカンティカートがいる。
しかし降りてきて戦うこともなく上から視線を投げかけて囃し立てるように声を上げている。
まるで圭たちとボスクオルカンティカートの戦いを見物しているよう。
妙な居心地の悪さを感じずにいられない。
ボスクオルカンティカートが圭たちに向かって走り出す。
「ウッ!」
流石に正面にいると無視はしない。
一歩前に出たカレンに対して拳を振り下ろし、カレンは盾でそれを受けた。
盾で受けたのに全身が砕けてしまそうな衝撃に顔を歪めるカレン。
防げないことはないが一発ずつがギリギリそうである。
「はっ!」
「やっ!」
カレンが攻撃を防いでくれて作った隙をついて圭と波瑠がボスクオルカンティカートの腕を切りつける。
硬いと思った。
毛そのものもゴワゴワとした硬めの質感なのであるがそれよりも肉質が硬い。
茶けた毛の下には圧縮されたようなギチギチの筋肉があって剣が深く入らない。
「あぶね!」
それでも多少の傷はついた。
ボスクオルカンティカートが腕を振り回して圭と波瑠は下がって回避する。
「食らえ!」
夜滝が水の槍を放つとボスクオルカンティカートは防ぐこともなく受けた。
「かなり防御力が高いな」
全身に水の槍が突き刺さったように見えたのだがどれも浅い。
グッと体を縮こめたボスクオルカンティカートが一気に胸を張ると水の槍が吹き飛んでしまう。
他のクオルカンティカートたちが戦いに参加しない間にボスクオルカンティカートを倒してしまいたい。
攻撃の動作が大きいので回避はできるが当たれば終わりのような攻撃が続く。
圭たちも隙をついて反撃するけれど致命傷になりそうなダメージは与えられない。
「ぐっ……ゔっ!?」
ボスクオルカンティカートは考えた。
カレンが邪魔であると。
薫の前に立って自分を邪魔してくる存在であるとカレンのことを見たボスクオルカンティカートはカレンに攻撃を集中させた。
1回、2回と何度も拳を振り下ろす。
受け流して対応しようとしていたカレンだが何度も連続して攻撃されると防ぐことが厳しくなってくる。
圭が注意を逸らそうとボスクオルカンティカートを切りつけるがそれすらも無視してひたすらにカレンを執拗に狙う。
「とりあえずここから逃げよう」
一気にレベルが上がると具合が悪くなることもあるのだなと新発見もあるけれど、薫の能力そのものはいまだに不明なので戦力として数えられない。
分かるステータスとして体力値が低いので防具もないと危険である。
「このまま引き返せばゲートもそう……うっ!」
「くっ、なんだ!?」
ゲートを逃げ出して梅山たちが隠れている地下に一緒に隠れればいいと考えていた。
そう思ってゲートの方に引き返そうとした瞬間叫び声が聞こえてきた。
大地を揺るがすような咆哮に圭たちは思わず耳を塞いだ。
「な、デカっ!?」
大きく木が揺れる音がして巨大なクオルカンティカートが降ってきた。
他の個体よりもはるかに大きく、一目でこのゲートのボスだとみんなが思った。
『ボスクオルカンティカート
古代の言葉で賢い愚か者という意味。
人のなり損ないのような見た目をしたモンスターである。
力もあり、知恵もあるモンスターで集団で行動することが多い。
必ず群れのボスがいて、群れのボスには絶対的に服従している。
長く生きたものでは魔法を使えるようになる個体もいる。
二足歩行の弊害なのか腰が良くないものも見られる。
ボスとして認められた個体。
群れを率いる個体であり、ボスの周りにメスが集まってハーレムを作る。
ボスとハーレムのメスで子供を成していくためにボスは強い性欲を持っている。
魔石は普通のやつよりちょっとマシな程度。なんだか性欲の味がする気がする』
「ボスだ! 薫君下がって!」
ボスクオルカンティカートが薫を見て再び怒っているかのような声を上げた。
薫が逃げたことを怒っているのかもしれない。
「こっちこい! ……なっ!」
カレンが魔力を放ってボスクオルカンティカートを引きつけようとした。
しかしボスクオルカンティカートはカレンの方に向かうことなく薫の方に走り出す。
「行かせるか!」
圭が素早く薫の前に飛び出していく。
「薫に手は出させないぞ!」
振り下ろされたボスクオルカンティカートの拳を受け流しつつかわして反撃で切りつける。
「何を怒ってるのか知らないけどこっちだってお前らのせいで疲れてるんだよぅ!」
大きな水の玉がボスクオルカンティカートにぶつかって吹き飛ぶ。
圭たちだっけ嵐の中薫を追いかけてきた。
モンスターに対して怒りを覚えているのだ。
「みんな集まるんだ! 薫君を守ろう!」
カレンの様子を見て挑発が効かないと察した。
圭たちは薫を囲むように集まった。
普通のクオルカンティカートでも挑発が効きにくい個体はいたのでボスにまでなるとそうしたことに耐性があるのかもしれない。
「あんまり効いてなさそうだね」
「とりあえず突き飛ばしただけだからねぇ」
ボスクオルカンティカートは立ち上がり、充血した怒りの目を圭たちに向ける。
「……気味が悪いな」
気づけば周りの木々の上にクオルカンティカートがいる。
しかし降りてきて戦うこともなく上から視線を投げかけて囃し立てるように声を上げている。
まるで圭たちとボスクオルカンティカートの戦いを見物しているよう。
妙な居心地の悪さを感じずにいられない。
ボスクオルカンティカートが圭たちに向かって走り出す。
「ウッ!」
流石に正面にいると無視はしない。
一歩前に出たカレンに対して拳を振り下ろし、カレンは盾でそれを受けた。
盾で受けたのに全身が砕けてしまそうな衝撃に顔を歪めるカレン。
防げないことはないが一発ずつがギリギリそうである。
「はっ!」
「やっ!」
カレンが攻撃を防いでくれて作った隙をついて圭と波瑠がボスクオルカンティカートの腕を切りつける。
硬いと思った。
毛そのものもゴワゴワとした硬めの質感なのであるがそれよりも肉質が硬い。
茶けた毛の下には圧縮されたようなギチギチの筋肉があって剣が深く入らない。
「あぶね!」
それでも多少の傷はついた。
ボスクオルカンティカートが腕を振り回して圭と波瑠は下がって回避する。
「食らえ!」
夜滝が水の槍を放つとボスクオルカンティカートは防ぐこともなく受けた。
「かなり防御力が高いな」
全身に水の槍が突き刺さったように見えたのだがどれも浅い。
グッと体を縮こめたボスクオルカンティカートが一気に胸を張ると水の槍が吹き飛んでしまう。
他のクオルカンティカートたちが戦いに参加しない間にボスクオルカンティカートを倒してしまいたい。
攻撃の動作が大きいので回避はできるが当たれば終わりのような攻撃が続く。
圭たちも隙をついて反撃するけれど致命傷になりそうなダメージは与えられない。
「ぐっ……ゔっ!?」
ボスクオルカンティカートは考えた。
カレンが邪魔であると。
薫の前に立って自分を邪魔してくる存在であるとカレンのことを見たボスクオルカンティカートはカレンに攻撃を集中させた。
1回、2回と何度も拳を振り下ろす。
受け流して対応しようとしていたカレンだが何度も連続して攻撃されると防ぐことが厳しくなってくる。
圭が注意を逸らそうとボスクオルカンティカートを切りつけるがそれすらも無視してひたすらにカレンを執拗に狙う。
61
あなたにおすすめの小説
シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~
尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。
だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。
全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。
勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。
そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。
エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。
これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。
…その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。
妹とは血の繋がりであろうか?
妹とは魂の繋がりである。
兄とは何か?
妹を護る存在である。
かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜
大好き丸
ファンタジー
異世界「エデンズガーデン」。
広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。
ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。
彼の名はレッド=カーマイン。
最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。
※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。
氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!
本条蒼依
ファンタジー
氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。
死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。
大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる