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第五章
ご両親に呼び出され2
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「ええと……?」
「息子からゲートの話は聞いているわ。あなたのおかげで助かったと」
ゲートのブレイク事件に巻き込まれたのだ、親に連絡が行っても不思議ではない。
「色々なことがあったようだけどモンスターにさらわれた息子を助けに行ってくれたことには夫も私も感謝しているの」
「いえ、あれは色々と運も良かったです」
結局どうして薫が解放されたのかも謎のままであったし、薫が強力なサポート系覚醒者として覚醒してくれたおかげで戦いも楽に終わらせられることができた。
さらわれたことは不幸だが薫を助け出せたことはかなり運が良かったのである。
「運も実力の内よ。ただ今日呼び出したのはそのことだけじゃないのよ」
「では……なぜ?」
「色々、あったみたいじゃない? たとえばうちのかーくんの覚醒とか」
空気感はシリアスなのだけど薫が母親にかーくんなんて呼ばれているんだと圭は思ってしまった。
薫自身も少し恥ずかしそうにしている。
「覚醒しただけならいいの。だけど覚醒したかーくんを我先にと誘った人がいるみたいなの」
部屋の温度が一気に下がった。
気持ち的な問題ではなくて、実際に温度が下がっているのだ。
小百合の座る椅子が凍りつき始めて、圭の吐き出す息が白くなる。
『バーンスタイン小百合
レベル146
総合ランクC
筋力E(無才)
体力E(一般)
速度B(英雄)
魔力B(英雄)
幸運C(英雄)
スキル:氷宝玉
才能:寒さは彼女を凍えさせることができない』
真実の目で見てみると小百合の高い能力値が圭の目の前に表示される。
薫の両親がどんな人かを圭は少しだけ知っていた。
覚醒者だと聞いたので調べてみたのである。
もちろん一般人をネットで調べても出ないことの方がほとんどなのであるが、かなみや北条のように有名だとある程度のことは出ていたりもするのだ。
顔写真こそ出ていなかったけれど日本語にもなった記事にバーンスタインの名前が出ていた。
ブレイキングゲート攻略の記事で、MSAというアメリカの大企業が持っている覚醒者ギルドに所属している氷系のB級魔法使いの女性とA級タンクの夫婦の活躍で解決したというものだった。
それが薫の両親である確証はなかったがアメリカに引き抜いていかれるほどの人物ならそれほどのギルドにいてもおかしくないと思っていた。
そして今小百合は非常に強い魔力と冷気を放っている。
やはり記事に載っていた氷系の魔法使いのバーンスタインは小百合で間違いないと確信した。
「お母さん!」
圭は凍えそうな冷たさを感じているが不思議と薫はそんな冷たさを感じていない。
小百合が魔力を完璧にコントロールしているのだ。
「……ごめんなさいね。つい気持ちが昂って」
していることに気がついた薫に怒りの表情を向けられてようやく小百合は冷気は収めた。
「よかったら座って」
小百合は自分の前の席を手で指した。
立ったままでいいですとは言えず、言われたままに圭は座る。
複数人が同時に席につける大きな長テーブルで、正面には小百合、その隣に薫で圭や小百合から見て斜めのテーブルの短辺にジェームズが座っている。
小百合の正面であることもジェームズが近いこともかなり気まずい。
「話を戻すわ。ウチの子をギルドに誘ったらしいわね?」
「はい、そうです」
ウソをついても仕方ないので正直に答える。
「あなたのこと調べさせてもらったわ。覚醒者としての等級は低く、ギルドとしても歴史は浅く小さい」
「その通りです」
若干言い方はキツイと思うけれど間違ってはいない。
「だから私は言ったのよ。もっと大きなギルドもあるし、なんなら私たちが所属しているギルドでもかーくんが活躍することはできるって」
「薫君の能力はヒーラーですから十分に大きなギルドにも行くことができると思います」
「ちゃんと分かってるのね。……それでもかーくんはあなたのギルドに行きたいって言うのよ」
「薫君……」
「僕は圭さんに命を助けてもらった。その恩返しがしたいんだ! それに圭さんは僕のこと必要だって……言ってくれたし」
真っ直ぐに両親の目を見て薫は自分の考えを訴えかける。
最後少しだけ頬を赤らめたのは気になるが薫がギルドに来たいと言ってくれて圭も嬉しかった。
「お、お父さん?」
「あなた?」
薫が驚いた顔をしているので何事かと視線の方を見るとジェームズが涙を流していた。
「薫が……自分の意見を…………」
何故泣いているのかというと、これは感動の涙だった。
どこか気弱で自分の意見を押し殺したような子供だった薫。
小百合やジェームズが考えを汲み取ってそう提案してようやく嬉しそうに頷いてくれるような子だった。
けれど今は薫の方からはっきりと自分の意見を伝えた。
たとえ自分たちとの考えとは違っていてもそれを口に出して伝えてきたのは大きな成長である。
ジェームズは薫の成長を感じてたまらなく嬉しさを感じていたのであった。
「ハニー……認めてあげないか? ウチのエンジェルがそうしたいと言っているんだ……」
腕を組んで涙を流したまま遠く上を見つめるジェームズ。
最初の印象では怖そうな人だと思ったのだけど想像よりもいい人そうだ。
「息子からゲートの話は聞いているわ。あなたのおかげで助かったと」
ゲートのブレイク事件に巻き込まれたのだ、親に連絡が行っても不思議ではない。
「色々なことがあったようだけどモンスターにさらわれた息子を助けに行ってくれたことには夫も私も感謝しているの」
「いえ、あれは色々と運も良かったです」
結局どうして薫が解放されたのかも謎のままであったし、薫が強力なサポート系覚醒者として覚醒してくれたおかげで戦いも楽に終わらせられることができた。
さらわれたことは不幸だが薫を助け出せたことはかなり運が良かったのである。
「運も実力の内よ。ただ今日呼び出したのはそのことだけじゃないのよ」
「では……なぜ?」
「色々、あったみたいじゃない? たとえばうちのかーくんの覚醒とか」
空気感はシリアスなのだけど薫が母親にかーくんなんて呼ばれているんだと圭は思ってしまった。
薫自身も少し恥ずかしそうにしている。
「覚醒しただけならいいの。だけど覚醒したかーくんを我先にと誘った人がいるみたいなの」
部屋の温度が一気に下がった。
気持ち的な問題ではなくて、実際に温度が下がっているのだ。
小百合の座る椅子が凍りつき始めて、圭の吐き出す息が白くなる。
『バーンスタイン小百合
レベル146
総合ランクC
筋力E(無才)
体力E(一般)
速度B(英雄)
魔力B(英雄)
幸運C(英雄)
スキル:氷宝玉
才能:寒さは彼女を凍えさせることができない』
真実の目で見てみると小百合の高い能力値が圭の目の前に表示される。
薫の両親がどんな人かを圭は少しだけ知っていた。
覚醒者だと聞いたので調べてみたのである。
もちろん一般人をネットで調べても出ないことの方がほとんどなのであるが、かなみや北条のように有名だとある程度のことは出ていたりもするのだ。
顔写真こそ出ていなかったけれど日本語にもなった記事にバーンスタインの名前が出ていた。
ブレイキングゲート攻略の記事で、MSAというアメリカの大企業が持っている覚醒者ギルドに所属している氷系のB級魔法使いの女性とA級タンクの夫婦の活躍で解決したというものだった。
それが薫の両親である確証はなかったがアメリカに引き抜いていかれるほどの人物ならそれほどのギルドにいてもおかしくないと思っていた。
そして今小百合は非常に強い魔力と冷気を放っている。
やはり記事に載っていた氷系の魔法使いのバーンスタインは小百合で間違いないと確信した。
「お母さん!」
圭は凍えそうな冷たさを感じているが不思議と薫はそんな冷たさを感じていない。
小百合が魔力を完璧にコントロールしているのだ。
「……ごめんなさいね。つい気持ちが昂って」
していることに気がついた薫に怒りの表情を向けられてようやく小百合は冷気は収めた。
「よかったら座って」
小百合は自分の前の席を手で指した。
立ったままでいいですとは言えず、言われたままに圭は座る。
複数人が同時に席につける大きな長テーブルで、正面には小百合、その隣に薫で圭や小百合から見て斜めのテーブルの短辺にジェームズが座っている。
小百合の正面であることもジェームズが近いこともかなり気まずい。
「話を戻すわ。ウチの子をギルドに誘ったらしいわね?」
「はい、そうです」
ウソをついても仕方ないので正直に答える。
「あなたのこと調べさせてもらったわ。覚醒者としての等級は低く、ギルドとしても歴史は浅く小さい」
「その通りです」
若干言い方はキツイと思うけれど間違ってはいない。
「だから私は言ったのよ。もっと大きなギルドもあるし、なんなら私たちが所属しているギルドでもかーくんが活躍することはできるって」
「薫君の能力はヒーラーですから十分に大きなギルドにも行くことができると思います」
「ちゃんと分かってるのね。……それでもかーくんはあなたのギルドに行きたいって言うのよ」
「薫君……」
「僕は圭さんに命を助けてもらった。その恩返しがしたいんだ! それに圭さんは僕のこと必要だって……言ってくれたし」
真っ直ぐに両親の目を見て薫は自分の考えを訴えかける。
最後少しだけ頬を赤らめたのは気になるが薫がギルドに来たいと言ってくれて圭も嬉しかった。
「お、お父さん?」
「あなた?」
薫が驚いた顔をしているので何事かと視線の方を見るとジェームズが涙を流していた。
「薫が……自分の意見を…………」
何故泣いているのかというと、これは感動の涙だった。
どこか気弱で自分の意見を押し殺したような子供だった薫。
小百合やジェームズが考えを汲み取ってそう提案してようやく嬉しそうに頷いてくれるような子だった。
けれど今は薫の方からはっきりと自分の意見を伝えた。
たとえ自分たちとの考えとは違っていてもそれを口に出して伝えてきたのは大きな成長である。
ジェームズは薫の成長を感じてたまらなく嬉しさを感じていたのであった。
「ハニー……認めてあげないか? ウチのエンジェルがそうしたいと言っているんだ……」
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