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第九章
影響ここにもあり2
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「ピ……マスター」
「何だ?」
急にフィーネが立ち止まった。
何か空を見上げるように見ていて、圭も同じく空を見る。
「何だあれ?」
何かが空に立ち上って渦巻く紫色の雲みたいものを作り出していた。
それが何なのか分からなくて圭は眉をひそめた。
「あれ、何なのか分かるか?」
「分からん」
圭は肩に乗るルシファーに声をかけたけれどルシファーにもそれが何なのか分からなかった。
「ただ一つ言えるのはあんなものいつもはないということだ」
「つまり何かしらの異常が起きてるってことだな」
「どうにも嫌な予感がしよる」
見ていて気分の良さそうなものではないということは圭も思う。
良くないことでも自分たちに関わりがなければいいのだけどちょうど門がある町の方角に見えているのでかなり不安に思ってしまう。
「それにしてもどこから立ち上ってるんだ?」
ジャンが目を凝らして先の方を見てみるが何も見えない。
平坦なように見えて今は緩やかな丘を登っているようで紫の雲が立ち上る元のところは見えなかった。
「ともかく前に進むしかないか」
少なくとも何かがあるという可能性は大きい。
不安を抱えつつも圭たちは歩みを進める。
「……町だ。それもかなり大きい」
丘の一番上までやってきた。
高低差としてはほとんどないけれど多少周りから高くなっているので周りのことがよく見えた。
だいぶ先の方に町が見えた。
さらにその町はこれまで見てきた町よりもかなり大きい。
「あれもあそこ立ち上っているようだな」
紫の雲も町の中から上っているようであった。
規模が大きくても黒い土の建物なことに変わりはない。
むしろ規模が大きくなった分いろいろな国や時代の建物がごちゃ混ぜになった感じが強かった。
「一つ聞きたい。門はどこにある?」
「門? 観光か? 門なら向こう」
町に入ってきた圭たちは道を歩く悪魔に門の場所を聞く。
ルシファーが声をかけると悪魔はじろじろと圭たちのことを見ながらも軽く門の場所を教えてくれた。
門があるということは
「ただ今は……まあ行ってみれば分かる」
「……なんだ、あの含みのある言い方?」
別れ際に悪魔は何かを言いかけたが最後まで言うこともなく肩をすくめて去っていった。
それにもまた嫌な予感がすると思いながら圭たちは門に向かった。
「門……から出てるよな?」
「そうだな……あれから出ているように見える」
紫の雲の雲が立ち上っているところは門の方角だった。
そして歩いていくと石の巨大な門が見えた。
塔の中にあるエントランスの入り口にも似たようなものがあった記憶がある。
そして門は今少し開いていて、その隙間から紫の雲が出てきているのだ。
「少しすまぬ。門で何が起きている?」
さらに門に近づいてみると数人の悪魔が道を塞ぐように立っていた。
近づくのも物々しい雰囲気なのでその手前にいた悪魔に話を聞いてみる。
「さぁな。何があったかは知らんが門に異常があるらしい。しばらく門の方に近づくなだとよ」
悪魔は苛立ったように答えた。
圭たちが話しかけたから苛立っているのではなく、門までの道を封鎖されているから苛立っているのだった。
「仕方ない。あれに聞いてみるか」
周りにいる悪魔は事情を知らないようなので封鎖している悪魔の方に聞いてみることにした。
「これより先には通せない」
近づく圭たちを見て封鎖している悪魔が顔をしかめる。
「なぜ封鎖をしているか聞きたい」
「それも話せない」
「いつ問題は収まる?」
「問題などない」
「そんなわけ……」
「いいから立ち去れ! 問題を起こすとモルデベルド様がお怒りになるぞ!」
「……ふぅ、一度離れるぞ」
話が通じないとルシファーはため息をつく。
あまり刺激してもよくないので封鎖している悪魔から離れる。
「どうやら問題のようですね」
問題はないなどというけれど問題がないのに封鎖なんてことをするはずがない。
門に何かがあったことは確実である。
「他のところ見てみよう」
どこか封鎖されていないところがあるかもしれない。
門に近づけるところはないかと圭たちは探してみることにした。
ーーーーー
「どこにもないな。全部封鎖されている」
ジャンは盛大にため息をついた。
門に行ける全ての道を悪魔が封鎖している。
中には一触即発の空気になっているところもあって、封鎖が急であり何の説明もないことがうかがえた。
しかしモルデベルドという悪魔が背後にいるためか無理に突破しようとする悪魔もいない。
「何かというとモルデベルドという悪魔のことを押し出してくるけどなんなんだ?」
「モルデベルドは第二階層で門を管理している大悪魔だ。準魔王クラスの強さを誇っていて悪魔にしては珍しく真面目に門のことを守っている……というのが聞いた話だ」
争いになりかけてもモルデベルドという名前を出されると悪魔たちは引き下がる。
よほど強い存在なのだろうとジャンは思った。
「どうしたらいい?」
突破はできるだろう。
しかし門についても何も知らず、調べるつもりでここにきていた。
突破したところで門から帰る方法が分からなければいらぬ争いを生むだけなのだ。
「何だ?」
急にフィーネが立ち止まった。
何か空を見上げるように見ていて、圭も同じく空を見る。
「何だあれ?」
何かが空に立ち上って渦巻く紫色の雲みたいものを作り出していた。
それが何なのか分からなくて圭は眉をひそめた。
「あれ、何なのか分かるか?」
「分からん」
圭は肩に乗るルシファーに声をかけたけれどルシファーにもそれが何なのか分からなかった。
「ただ一つ言えるのはあんなものいつもはないということだ」
「つまり何かしらの異常が起きてるってことだな」
「どうにも嫌な予感がしよる」
見ていて気分の良さそうなものではないということは圭も思う。
良くないことでも自分たちに関わりがなければいいのだけどちょうど門がある町の方角に見えているのでかなり不安に思ってしまう。
「それにしてもどこから立ち上ってるんだ?」
ジャンが目を凝らして先の方を見てみるが何も見えない。
平坦なように見えて今は緩やかな丘を登っているようで紫の雲が立ち上る元のところは見えなかった。
「ともかく前に進むしかないか」
少なくとも何かがあるという可能性は大きい。
不安を抱えつつも圭たちは歩みを進める。
「……町だ。それもかなり大きい」
丘の一番上までやってきた。
高低差としてはほとんどないけれど多少周りから高くなっているので周りのことがよく見えた。
だいぶ先の方に町が見えた。
さらにその町はこれまで見てきた町よりもかなり大きい。
「あれもあそこ立ち上っているようだな」
紫の雲も町の中から上っているようであった。
規模が大きくても黒い土の建物なことに変わりはない。
むしろ規模が大きくなった分いろいろな国や時代の建物がごちゃ混ぜになった感じが強かった。
「一つ聞きたい。門はどこにある?」
「門? 観光か? 門なら向こう」
町に入ってきた圭たちは道を歩く悪魔に門の場所を聞く。
ルシファーが声をかけると悪魔はじろじろと圭たちのことを見ながらも軽く門の場所を教えてくれた。
門があるということは
「ただ今は……まあ行ってみれば分かる」
「……なんだ、あの含みのある言い方?」
別れ際に悪魔は何かを言いかけたが最後まで言うこともなく肩をすくめて去っていった。
それにもまた嫌な予感がすると思いながら圭たちは門に向かった。
「門……から出てるよな?」
「そうだな……あれから出ているように見える」
紫の雲の雲が立ち上っているところは門の方角だった。
そして歩いていくと石の巨大な門が見えた。
塔の中にあるエントランスの入り口にも似たようなものがあった記憶がある。
そして門は今少し開いていて、その隙間から紫の雲が出てきているのだ。
「少しすまぬ。門で何が起きている?」
さらに門に近づいてみると数人の悪魔が道を塞ぐように立っていた。
近づくのも物々しい雰囲気なのでその手前にいた悪魔に話を聞いてみる。
「さぁな。何があったかは知らんが門に異常があるらしい。しばらく門の方に近づくなだとよ」
悪魔は苛立ったように答えた。
圭たちが話しかけたから苛立っているのではなく、門までの道を封鎖されているから苛立っているのだった。
「仕方ない。あれに聞いてみるか」
周りにいる悪魔は事情を知らないようなので封鎖している悪魔の方に聞いてみることにした。
「これより先には通せない」
近づく圭たちを見て封鎖している悪魔が顔をしかめる。
「なぜ封鎖をしているか聞きたい」
「それも話せない」
「いつ問題は収まる?」
「問題などない」
「そんなわけ……」
「いいから立ち去れ! 問題を起こすとモルデベルド様がお怒りになるぞ!」
「……ふぅ、一度離れるぞ」
話が通じないとルシファーはため息をつく。
あまり刺激してもよくないので封鎖している悪魔から離れる。
「どうやら問題のようですね」
問題はないなどというけれど問題がないのに封鎖なんてことをするはずがない。
門に何かがあったことは確実である。
「他のところ見てみよう」
どこか封鎖されていないところがあるかもしれない。
門に近づけるところはないかと圭たちは探してみることにした。
ーーーーー
「どこにもないな。全部封鎖されている」
ジャンは盛大にため息をついた。
門に行ける全ての道を悪魔が封鎖している。
中には一触即発の空気になっているところもあって、封鎖が急であり何の説明もないことがうかがえた。
しかしモルデベルドという悪魔が背後にいるためか無理に突破しようとする悪魔もいない。
「何かというとモルデベルドという悪魔のことを押し出してくるけどなんなんだ?」
「モルデベルドは第二階層で門を管理している大悪魔だ。準魔王クラスの強さを誇っていて悪魔にしては珍しく真面目に門のことを守っている……というのが聞いた話だ」
争いになりかけてもモルデベルドという名前を出されると悪魔たちは引き下がる。
よほど強い存在なのだろうとジャンは思った。
「どうしたらいい?」
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しかし門についても何も知らず、調べるつもりでここにきていた。
突破したところで門から帰る方法が分からなければいらぬ争いを生むだけなのだ。
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