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第七章
真白な世界を駆け抜けて2
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「手慣れてるね」
慣れた様子で攻撃をかわし、レッドットベアと距離を保つ。
それぞれがうまくレッドットベアの注意を分散させて安全に戦っている。
「流石に危なげもないな」
しっかりとレッドットベアを倒すと、倒れたレッドットベアの死体は魔力の粒子となって消えていく。
後には幾らかの毛皮と魔石が残って落ちていた。
毛皮もそれなりの大きさの綺麗なもので、綺麗な形をしているので加工もやりやすい。
リュードはどんな仕組みなのか疑問に思うけど、この世界の人にとってはこれがダンジョンであって、考えても答えの出ないものだからみんなそう受け入れている。
レッドットベアを倒しながら、等間隔で立てられている旗から旗へと移動していく。
今のところレッドットベアは同時には最大3体までしか出てきおらず、リュードたちも慣れるのにレッドットベアを倒させてもらったりもした。
「えっとひい……ふう……そろそろかな?」
「何がですか?」
「これまでは浅いところのさらに浅いところだったけどここら辺から浅いところの深いところになる。レッドットベアの数もこれまでよりも多い群れに遭遇する可能性がぐんと上がるんだ」
いわばこれまでのところは腕慣らし。
本番はこれからである。
旗の数を数えて、門からどれだけ離れたかを計算する。
明確な境があるわけじゃないし確率的な問題なので確実なことは言えないが、浅い場所でもレッドットベアの出方が違う浅めの浅いところと深めの浅いところがあるのだ。
「ダンジョンブレイク防止のためには大きめの群れの一つや二つは片付けないとな」
討伐も一日で行われるのではない。
何日もかけてレッドットベアを探して倒していく。
遭遇した数が少ないと不安が残る。
なので長めにダンジョンに潜ってレッドットベアを探すのである。
群れに会うのはリスクがあるが、数は倒せるのでありがたさはあるのだ。
「いたぞ……数は十二!」
レッドットベアの群れが見つかった。
これまでの最高である三体を上回る十二体の群れであった。
数としては多い方だ。
こちらが見つけたということはあちらからも見つかってしまう。
無駄に視界がいい雪原だと見つけるのが早い。
接敵するのに余裕が持てるけど、奇襲や誘き寄せが出来ないのは痛いところがある。
「打て!」
迫ってくるレッドットベアに対して魔法使いや弓持ちが遠距離攻撃を放つ。
火系の魔法がほとんどで一塊に向かってくるレッドットベアの群れに飛んでいく。
半分ほどはかわされるが、半分は当たった。
魔法の耐性もそれなりにあるレッドットベアに大きなダメージはなく、怯んだだけになるがそれで十分だ。
十二体がひとまとまりだったところ、攻撃に怯んで進行速度にバラツキが生まれる。
「リュード君たちはダリルさんたちと一緒に。こちらはこちらで戦わせてもらおう」
群れの規模も大きいのでケフィズサンも戦いに加わる。
「分かりました。気をつけてください」
「ありがとう」
ケフィズサンはそのメンバーだけで連携が取れている。
六人パーティーで人数的にも十分なので、変に他の人が入るよりもそのままの方が強い。
リュードたちは三人なので聖職者たち四人と組んで戦うことになった。
リュードが前に出てダリルともう一人の使徒であるハルヴァイも同じく前に出た。
ハルヴァイは茶系に近い赤髪の女性の使徒である。
短めな剣を用いる双剣使いで、やや小柄な体型を生かして素早い戦闘を行う。
ナイフ使いのルフォンがスピード特化ならハルヴァイの方がもうちょっと威力を重視している感じになる。
レッドットベアも油断ならない相手ではあるが連携を確かめる、お手並み拝見とばかりに戦う。
「ふん!」
ダリルが立ち上がったレッドットベアの腹を横殴りする。
ダリルも人としては大柄な体格になるが、立ち上がったレッドットベアはそれよりも大きい。
「ムッ!」
クリーンヒットした確かな手応えはあったのに、レッドットベアはわずかに押されただけだった。
寒さにも耐え抜く厚い脂肪は打撃系の攻撃に対しても強かった。
レッドットベアの爪がダリルに襲いかかる。
ダリルはそれを盾で受け流すが素早く逆の爪も振り下ろされてくる。
ダリルはメイスを振るい、レッドットベアの前足にぶつける。
爪とメイスがぶつかって互いが弾かれる。
「はっ!」
「行くよ!」
その隙にルフォンとハルヴァイがそれぞれレッドットベアの側面から回り込む。
ルフォンが後ろ、ハルヴァイが前を通るようにしながら斬りつける。
「浅いか」
皮膚も固い。
打撃よりは効きは良さそうだけど、深く斬りつけるにはしっかりと剣を振るわねばならない。
足場も悪い中で、レッドットベアの丈夫さはかなり面倒である。
だがこちらもまだ様子見である。
レッドットベアの方が上だけどダリルの力も絶望的なほどの差はないし、ルフォンやハルヴァイの速さにレッドットベアは対応できていない。
「ではそろそろにゃ!」
ニャロが手を伸ばし、もう一人の聖者アルフォンスが祈るように手を組む。
神聖力による強化を始める。
うっすらとダリルやルフォンたちの体が光って能力が強化される。
「効かぬわ!」
ダリルがレッドットベアの前足を盾で受け止める。
しかし強化を受けていても押し返すほどまでには至らない。
押し切られることを悟ったダリルは受け切るのをやめて下がりながら力を受け流す。
「お体は固いようですがここはどうですか?」
ダリルと入れ替わってハルヴァイが前に出る。
ハルヴァイが切りつけたのはレッドットベアの鼻。
白い体の中で真っ黒な顔の先端を狙った。
「効いてるようですね」
流石に鼻までは固くない。
そんなところを狙って攻撃されたこともないので、レッドットベアは痛みに鼻を押さえて怯む
慣れた様子で攻撃をかわし、レッドットベアと距離を保つ。
それぞれがうまくレッドットベアの注意を分散させて安全に戦っている。
「流石に危なげもないな」
しっかりとレッドットベアを倒すと、倒れたレッドットベアの死体は魔力の粒子となって消えていく。
後には幾らかの毛皮と魔石が残って落ちていた。
毛皮もそれなりの大きさの綺麗なもので、綺麗な形をしているので加工もやりやすい。
リュードはどんな仕組みなのか疑問に思うけど、この世界の人にとってはこれがダンジョンであって、考えても答えの出ないものだからみんなそう受け入れている。
レッドットベアを倒しながら、等間隔で立てられている旗から旗へと移動していく。
今のところレッドットベアは同時には最大3体までしか出てきおらず、リュードたちも慣れるのにレッドットベアを倒させてもらったりもした。
「えっとひい……ふう……そろそろかな?」
「何がですか?」
「これまでは浅いところのさらに浅いところだったけどここら辺から浅いところの深いところになる。レッドットベアの数もこれまでよりも多い群れに遭遇する可能性がぐんと上がるんだ」
いわばこれまでのところは腕慣らし。
本番はこれからである。
旗の数を数えて、門からどれだけ離れたかを計算する。
明確な境があるわけじゃないし確率的な問題なので確実なことは言えないが、浅い場所でもレッドットベアの出方が違う浅めの浅いところと深めの浅いところがあるのだ。
「ダンジョンブレイク防止のためには大きめの群れの一つや二つは片付けないとな」
討伐も一日で行われるのではない。
何日もかけてレッドットベアを探して倒していく。
遭遇した数が少ないと不安が残る。
なので長めにダンジョンに潜ってレッドットベアを探すのである。
群れに会うのはリスクがあるが、数は倒せるのでありがたさはあるのだ。
「いたぞ……数は十二!」
レッドットベアの群れが見つかった。
これまでの最高である三体を上回る十二体の群れであった。
数としては多い方だ。
こちらが見つけたということはあちらからも見つかってしまう。
無駄に視界がいい雪原だと見つけるのが早い。
接敵するのに余裕が持てるけど、奇襲や誘き寄せが出来ないのは痛いところがある。
「打て!」
迫ってくるレッドットベアに対して魔法使いや弓持ちが遠距離攻撃を放つ。
火系の魔法がほとんどで一塊に向かってくるレッドットベアの群れに飛んでいく。
半分ほどはかわされるが、半分は当たった。
魔法の耐性もそれなりにあるレッドットベアに大きなダメージはなく、怯んだだけになるがそれで十分だ。
十二体がひとまとまりだったところ、攻撃に怯んで進行速度にバラツキが生まれる。
「リュード君たちはダリルさんたちと一緒に。こちらはこちらで戦わせてもらおう」
群れの規模も大きいのでケフィズサンも戦いに加わる。
「分かりました。気をつけてください」
「ありがとう」
ケフィズサンはそのメンバーだけで連携が取れている。
六人パーティーで人数的にも十分なので、変に他の人が入るよりもそのままの方が強い。
リュードたちは三人なので聖職者たち四人と組んで戦うことになった。
リュードが前に出てダリルともう一人の使徒であるハルヴァイも同じく前に出た。
ハルヴァイは茶系に近い赤髪の女性の使徒である。
短めな剣を用いる双剣使いで、やや小柄な体型を生かして素早い戦闘を行う。
ナイフ使いのルフォンがスピード特化ならハルヴァイの方がもうちょっと威力を重視している感じになる。
レッドットベアも油断ならない相手ではあるが連携を確かめる、お手並み拝見とばかりに戦う。
「ふん!」
ダリルが立ち上がったレッドットベアの腹を横殴りする。
ダリルも人としては大柄な体格になるが、立ち上がったレッドットベアはそれよりも大きい。
「ムッ!」
クリーンヒットした確かな手応えはあったのに、レッドットベアはわずかに押されただけだった。
寒さにも耐え抜く厚い脂肪は打撃系の攻撃に対しても強かった。
レッドットベアの爪がダリルに襲いかかる。
ダリルはそれを盾で受け流すが素早く逆の爪も振り下ろされてくる。
ダリルはメイスを振るい、レッドットベアの前足にぶつける。
爪とメイスがぶつかって互いが弾かれる。
「はっ!」
「行くよ!」
その隙にルフォンとハルヴァイがそれぞれレッドットベアの側面から回り込む。
ルフォンが後ろ、ハルヴァイが前を通るようにしながら斬りつける。
「浅いか」
皮膚も固い。
打撃よりは効きは良さそうだけど、深く斬りつけるにはしっかりと剣を振るわねばならない。
足場も悪い中で、レッドットベアの丈夫さはかなり面倒である。
だがこちらもまだ様子見である。
レッドットベアの方が上だけどダリルの力も絶望的なほどの差はないし、ルフォンやハルヴァイの速さにレッドットベアは対応できていない。
「ではそろそろにゃ!」
ニャロが手を伸ばし、もう一人の聖者アルフォンスが祈るように手を組む。
神聖力による強化を始める。
うっすらとダリルやルフォンたちの体が光って能力が強化される。
「効かぬわ!」
ダリルがレッドットベアの前足を盾で受け止める。
しかし強化を受けていても押し返すほどまでには至らない。
押し切られることを悟ったダリルは受け切るのをやめて下がりながら力を受け流す。
「お体は固いようですがここはどうですか?」
ダリルと入れ替わってハルヴァイが前に出る。
ハルヴァイが切りつけたのはレッドットベアの鼻。
白い体の中で真っ黒な顔の先端を狙った。
「効いてるようですね」
流石に鼻までは固くない。
そんなところを狙って攻撃されたこともないので、レッドットベアは痛みに鼻を押さえて怯む
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