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第七章
父親になるってこんな気持ちなのかな4
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「一応聞くけど二人はどうする?」
寝る子は育つという。
どこかに預けるのも不安なので一緒に連れて行ったが、空気を読んで大人しくしていたコユキは疲れてしまったのか部屋に戻るなり寝てしまった。
挨拶も終わって解散となって、窮屈な白い服を脱いだリュードとルフォンとラストは集まった。
今後の活動について話し合うためだ。
ひとまず話の分かりきった質問を1つしておく。
フロスティオンからの提案についてだ。
グルーウィンに所属するかどうかである。
「いやいや、この国に居るつもりはないよ? ま、まあリュードが一緒にってなら考えないこともないけどさ」
「私はリューちゃんと一緒にいる。だからリューちゃんがこの国で落ち着きたいっていうなら私もそうするよ」
「うん、まあ、そうだよね」
答えとしてはこんなことが返ってくるのは分かっていた。
地位も名誉もお金もあまり興味はない。
国で用意できるようなものでリュードたちを釣ることは難しいのだ。
「でもあれかな? ここは寒いしリュードの好みじゃなさそうかな?」
「まさしくだな。それに俺はまだまだ旅を続けたい。ちょっと休むことはあっても腰を落ち着けるのはもっとずっと先だな」
仮に暖かくて心地の良い気候であってもこの国に、あるいはどこかの国に落ち着くつもりはない。
暖かくて心地がいいなら竜人族の村でいい。
寒いという時点でリュードにとっては選択肢にもなり得ない。
「じゃあ今後も旅を続けることで決まりだね!」
ラストが笑顔を浮かべる。
やっぱりリュードとルフォンと行く旅は楽しい。
「うん、そうだね」
ルフォンとしてもリュードと旅をすることは楽しくて幸せだ。
どこかでのんびりするのも悪くないけど、隣で共に行くこの時間はとても大切なものである。
「それよりもさ、問題って……言っていいのかな? その子だよね」
ラストもリュードたちと旅を続けて行く気満々だけど、目下の問題があるとため息をついた。
ラストが視線を向けたのはベッドの上だ。
リュードたちが抱える一番の問題とはベッドですやすやと眠るコユキである。
正体不明の少女をどうするのか、リュードたちは決めあぐねている。
「どうするっていっても……」
魔物という可能性もまだ排除しきれない。
けれどもリュードをパパと呼び、ルフォンとラストをママと呼ぶ。
ここに来るまで一緒にいてとても良い子だったし、もうすでに情が湧き始めている。
そういえば最初の時より少し大きなったようなと思いながらリュードがコユキの頬を指先で撫でると、コユキはくすぐったそうに微笑んだ。
誰が触っているのかわかっているようだった。
「ほんとどうしたら良いんだろうな……」
どこかに預けるという手もある。
神聖力を持った子だから教会でも喜んで引き受けてくれる。
今回のことで多くの金はあるから、王族にしようとでも思わなければどこにでも入れてやることはできる。
ただそれでは無責任ではないか。
コユキが安全に、健やかに過ごすにはどうしたらいいか。
身体的特徴で言えば獣人族にも見える。
しかし五尾の尻尾を持つ獣人族などいない。
獣人族としてコユキが仲間に受け入れられるのか不安がある。
だからといって五尾の尻尾を持つ獣人族がいるかどうか分からなくとも、真人族の中にいてはコユキは浮きすぎる。
どこの世でも異なったものに対する偏見や違いから起こるすれ違いなんかはある。
コユキが絶対に安全に過ごせる場所というものがあると言い切れない。
それにコユキ自身の問題もある。
親のように慕うリュードたちがいるから今は大人しいが、そうでない場である時にコユキは大人しく生活していられるだろうか。
ダンジョンの中では恐ろしいぐらいに強かった。
致命的な攻撃を避け、集団でやっと勝てたボスだった。
そんな本性が出て来たら止められる人は少ない。
ケーフィスもリュードにコユキを頼むと言っていたような気がする。
あとはやっぱり、接するうちに湧いてきた情がある。
「つ、連れていっちゃダメ、かな?」
「……ルフォン?」
「分かってるよ、旅がそんなに簡単なことじゃないって。でももうほっとけないよ。私、コユキのこと守るしちゃんとお世話するし……それにリューちゃんはパパで、私とラストはママ、なんだよ?」
ルフォンがウルウルとした瞳でリュードを見つめる。
ルフォンも、もう完全にコユキに情が移ってしまっている。
自分をママと呼んで、リュードをパパと呼んで、そして抱き上げれば笑顔を向けてくれる。
冷たくできる方がおかしいというものだ。
ルフォンも心優しく面倒見は良い方だ。
子連れでする旅が楽じゃないことは重々承知ではあるけれど、リュードとならコユキを連れても旅は出来るはずだと思った。
珍しく自分の意見を主張するルフォン。
まず一人、意見は決まった。
「どこかに預けたりなんて出来ないよ……」
「私も! 私も……コユキといたいな……」
伏し目がちに考えていたラストも顔を上げる。
「私さ、リュードとルフォンと出会って誰かを助けることの大切さを知ったんだ。もちろん大変なことだってことも知ったけど私が誰かを助けられるなら助けたいって思うようになった」
ラストは正直に思いを打ち明ける。
「コユキは私をママって言ってその小さい手を伸ばしてくる。その……あんまり二人みたいに旅で役立ててないけど私も頑張るからさ。私もコユキと一緒にいたい!」
「ラスト……」
ルフォンとラストは同じ気持ちだった。
芽生え始めた母性とでも言うのだろうか。
寝る子は育つという。
どこかに預けるのも不安なので一緒に連れて行ったが、空気を読んで大人しくしていたコユキは疲れてしまったのか部屋に戻るなり寝てしまった。
挨拶も終わって解散となって、窮屈な白い服を脱いだリュードとルフォンとラストは集まった。
今後の活動について話し合うためだ。
ひとまず話の分かりきった質問を1つしておく。
フロスティオンからの提案についてだ。
グルーウィンに所属するかどうかである。
「いやいや、この国に居るつもりはないよ? ま、まあリュードが一緒にってなら考えないこともないけどさ」
「私はリューちゃんと一緒にいる。だからリューちゃんがこの国で落ち着きたいっていうなら私もそうするよ」
「うん、まあ、そうだよね」
答えとしてはこんなことが返ってくるのは分かっていた。
地位も名誉もお金もあまり興味はない。
国で用意できるようなものでリュードたちを釣ることは難しいのだ。
「でもあれかな? ここは寒いしリュードの好みじゃなさそうかな?」
「まさしくだな。それに俺はまだまだ旅を続けたい。ちょっと休むことはあっても腰を落ち着けるのはもっとずっと先だな」
仮に暖かくて心地の良い気候であってもこの国に、あるいはどこかの国に落ち着くつもりはない。
暖かくて心地がいいなら竜人族の村でいい。
寒いという時点でリュードにとっては選択肢にもなり得ない。
「じゃあ今後も旅を続けることで決まりだね!」
ラストが笑顔を浮かべる。
やっぱりリュードとルフォンと行く旅は楽しい。
「うん、そうだね」
ルフォンとしてもリュードと旅をすることは楽しくて幸せだ。
どこかでのんびりするのも悪くないけど、隣で共に行くこの時間はとても大切なものである。
「それよりもさ、問題って……言っていいのかな? その子だよね」
ラストもリュードたちと旅を続けて行く気満々だけど、目下の問題があるとため息をついた。
ラストが視線を向けたのはベッドの上だ。
リュードたちが抱える一番の問題とはベッドですやすやと眠るコユキである。
正体不明の少女をどうするのか、リュードたちは決めあぐねている。
「どうするっていっても……」
魔物という可能性もまだ排除しきれない。
けれどもリュードをパパと呼び、ルフォンとラストをママと呼ぶ。
ここに来るまで一緒にいてとても良い子だったし、もうすでに情が湧き始めている。
そういえば最初の時より少し大きなったようなと思いながらリュードがコユキの頬を指先で撫でると、コユキはくすぐったそうに微笑んだ。
誰が触っているのかわかっているようだった。
「ほんとどうしたら良いんだろうな……」
どこかに預けるという手もある。
神聖力を持った子だから教会でも喜んで引き受けてくれる。
今回のことで多くの金はあるから、王族にしようとでも思わなければどこにでも入れてやることはできる。
ただそれでは無責任ではないか。
コユキが安全に、健やかに過ごすにはどうしたらいいか。
身体的特徴で言えば獣人族にも見える。
しかし五尾の尻尾を持つ獣人族などいない。
獣人族としてコユキが仲間に受け入れられるのか不安がある。
だからといって五尾の尻尾を持つ獣人族がいるかどうか分からなくとも、真人族の中にいてはコユキは浮きすぎる。
どこの世でも異なったものに対する偏見や違いから起こるすれ違いなんかはある。
コユキが絶対に安全に過ごせる場所というものがあると言い切れない。
それにコユキ自身の問題もある。
親のように慕うリュードたちがいるから今は大人しいが、そうでない場である時にコユキは大人しく生活していられるだろうか。
ダンジョンの中では恐ろしいぐらいに強かった。
致命的な攻撃を避け、集団でやっと勝てたボスだった。
そんな本性が出て来たら止められる人は少ない。
ケーフィスもリュードにコユキを頼むと言っていたような気がする。
あとはやっぱり、接するうちに湧いてきた情がある。
「つ、連れていっちゃダメ、かな?」
「……ルフォン?」
「分かってるよ、旅がそんなに簡単なことじゃないって。でももうほっとけないよ。私、コユキのこと守るしちゃんとお世話するし……それにリューちゃんはパパで、私とラストはママ、なんだよ?」
ルフォンがウルウルとした瞳でリュードを見つめる。
ルフォンも、もう完全にコユキに情が移ってしまっている。
自分をママと呼んで、リュードをパパと呼んで、そして抱き上げれば笑顔を向けてくれる。
冷たくできる方がおかしいというものだ。
ルフォンも心優しく面倒見は良い方だ。
子連れでする旅が楽じゃないことは重々承知ではあるけれど、リュードとならコユキを連れても旅は出来るはずだと思った。
珍しく自分の意見を主張するルフォン。
まず一人、意見は決まった。
「どこかに預けたりなんて出来ないよ……」
「私も! 私も……コユキといたいな……」
伏し目がちに考えていたラストも顔を上げる。
「私さ、リュードとルフォンと出会って誰かを助けることの大切さを知ったんだ。もちろん大変なことだってことも知ったけど私が誰かを助けられるなら助けたいって思うようになった」
ラストは正直に思いを打ち明ける。
「コユキは私をママって言ってその小さい手を伸ばしてくる。その……あんまり二人みたいに旅で役立ててないけど私も頑張るからさ。私もコユキと一緒にいたい!」
「ラスト……」
ルフォンとラストは同じ気持ちだった。
芽生え始めた母性とでも言うのだろうか。
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