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②大地の神殿をとりもどせ~ゴースト仮面との戦い
キツタ―とラトテとグーリンは<大地の神殿>を取り戻すために、怪物ゴースト仮面との戦いに挑んだ。
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新しい仲間グリーンを加えて、三人は、これからどうすればいいのか考えました。すると、グーリンがあることに気づきました。
「この、巻物のすみのほうに虫食いみたいな点々があるけれど、これはよく見たら小さな文字よ。むしめがねで読んでみましょう。」
それはグーリンが言ったように、巻物に書かれた大事な「追伸(ついしん)」でした。
「追伸その一:テクスカリバーの力を最大限(さいだいげん)にするには、大地の賢者は<大地の神殿>で、風の賢者は<風の神殿>で、歌声をささげなくてはならない。それぞれの神殿の場所には、賢者の血筋(ちすじ)の力によってみちびかれるだろう。」
「追伸その二:<うらない婆(ばば)>の予言(よげん)によれば、ふたつの神殿は、賢者を倒(たお)した怪物に支配されているだろう。気をつけて進め。」
賢者を倒した怪物というのは、ラスボースの手下のゴースト仮面とサンドラグーンのことです。三人は顔を見合わせました。
「みんなの平和を守るためには、ぼくたちが力を合わせて戦わなくてはならない。よし、いますぐ<大地の神殿>をめざそう!」
そのときグーリンの耳にまた、あの不思議な音が聞こえてきました。それにみちびかれるようにグーリンは歩きはじめました。キツターとラトテは、だまってついていきました。するとグーリンは自分の家の前でたちどまりました。
「ここだわ。」
でも、グーリンの家は普通の山小屋です。神殿はどこなのでしょう。グーリンは物置(ものおき)部屋(へや)のまん中に立ちました。すると、グーリンの紋章が光り出し、部屋の床に秘密(ひみつ)の扉があらわれました。その扉を開けると、暗闇(くらやみ)に長い階段(かいだん)がつづいているのが見えました。
「どうやら、ここが神殿の入り口らしい。行ってみよう。」
三人はランプの光をたよりに階段を下りて進んでいきました。階段の先にはさらに暗い地下(ちか)道(どう)があり、その先にぽっかりと洞窟(どうくつ)が浮(う)かび上がりました。そして、洞窟のおくには石造(いしづく)りの神殿があり、扉のまえにはゴースト仮面が、おそろしい灰色の目であたりをにらみまわしながら陣取(じんど)っているのでした。
この世のものとは思えない邪悪(じゃあく)なゴースト仮面のすがたを見た三人は、思わず足がすくみました。グーリンは、怪物を見るのは初めてでしたし、キツターとラトテも、いままで戦ったどの怪物よりも、ゴースト仮面は不気味で強そうに感じました。三人は勇気をふりしぼって戦いをいどみましたが、まだ完全でないテクスカリバーでは、ゴースト仮面には通じません。どんな攻撃(こうげき)もはね返されてしまい、おまけに、戦いになれていないグーリンがあやうくやられそうになってしましました。
「このままでは、あいつには勝てない。一度撤退(てったい)しよう。」
キツターがそう声をかけて、三人は地上へと引き上げたのでした。
地上に帰った三人は、戦いのヒントを求めて、また巻物をじっくりと読み返しました。すると、こんなことが書かれているのを見つけたのです。
「ゴースト仮面の弱点は光。つよい日の光を浴びると、奴はばらばらになって消えてしまう。」
それを読んだラトテはひざをうちました。
「なるほど!先代の勇者と賢者は、ゴースト仮面を光で倒(たお)したんだ。そうか、奴(やつ)にお日さまの光を当てればいいんだ。」
しかし、問題は、地下の洞窟にいる怪物にどうやって日の光を当てるかです。
ランプやたいまつの光ではダメなのです。三人は考えこみました。すると、ラトテがなにかを思いついたようでした。
「おいらは海賊(かいぞく)だからさ、いろんなピンチにそなえていろんな道具を持ってるんだ。実は、巨大(きょだい)な軍艦(ぐんかん)もふっとばせるくらいの火薬(かやく)があるんだ。こいつを使って土や岩をつきやぶって地上まで穴をあける爆弾(ばくだん)を作るってのはどうだい?」
名案(めいあん)でした。地上まで穴をあけられれば、そこから日の光を取り込むことができます。ラトテはさっそく先のとがった細長い爆弾を作りはじめました。
「神殿の前の洞窟の真上は空(あ)き地だから、地下から爆弾を発射(はっしゃ)しても被害(ひがい)が出ることはない。うまくいくぞ。」
こうして三人はラトテの作った槍型(やりがた)爆弾(ばくだん)を持って、ふたたび神殿に向かったのでした。
神殿の前の洞窟に着くと、ラトテは天井(てんじょう)の岩壁(いわかべ)に向かって爆弾を発射させました。爆弾はすごい速さで岩を突き抜け地上に達しました。
「やった!成功だ!」爆弾があけた小さな穴から日の光がひとすじ差しこんできました。しかし、その光は細すぎて、ゴースト仮面のからだには当たりません。
ゴースト仮面はあざ笑うように、扉の前から動きません。キツターは困(こま)りました。
「あいつは、やすやすと光に当たるほどまぬけじゃない。どうしたらいいんだ?」
すると、ラトテが、ゴースト仮面に聞こえないように小声で言いました。
「鏡(かがみ)だ、鏡があれば、光を反射(はんしゃ)させて奴に当てることができるぞ。」
しかし、キツターとラトテは鏡など持っていません。そのとき、グーリンが言いました。
「私、持ってるわ鏡。だって女の子のみだしなみですもの。」
グーリンはふところから小さな鏡を取り出しました。
「やった!」キツターはさっそく鏡を受け取ると、鏡の表面(ひょうめん)を光に向けて反射させ、ゴースト仮面の顔に当てました。日の光はたしかにゴースト仮面の顔に当たりました。しかし、ゴースト仮面は黒い鉄の仮面で光を防(ふせ)いだのです。そして、両手から呪いの気炎(きえん)を発して反撃(はんげき)してきました。気炎に触れるとダメージを受けてしまいます。キツターは師匠(ししょう)の奥さんからもらった盾で気炎を防ぎ、ラトテとグーリンを後ろにかくまいました。
「だめだ、光が足りない。」
キツターはとっさに盾(たて)のくぼみに鏡をはめこみました。すると、手の紋章が輝き、鏡と盾は一体になり、光を反射する力は大きくなったのです。まぶしく強烈(きょうれつ)な日の光を全身に浴(あ)びせられると、ゴースト仮面はひとたまりもなく、おそろしいうなり声をあげながらばらばらにくずれていきました。
「この、巻物のすみのほうに虫食いみたいな点々があるけれど、これはよく見たら小さな文字よ。むしめがねで読んでみましょう。」
それはグーリンが言ったように、巻物に書かれた大事な「追伸(ついしん)」でした。
「追伸その一:テクスカリバーの力を最大限(さいだいげん)にするには、大地の賢者は<大地の神殿>で、風の賢者は<風の神殿>で、歌声をささげなくてはならない。それぞれの神殿の場所には、賢者の血筋(ちすじ)の力によってみちびかれるだろう。」
「追伸その二:<うらない婆(ばば)>の予言(よげん)によれば、ふたつの神殿は、賢者を倒(たお)した怪物に支配されているだろう。気をつけて進め。」
賢者を倒した怪物というのは、ラスボースの手下のゴースト仮面とサンドラグーンのことです。三人は顔を見合わせました。
「みんなの平和を守るためには、ぼくたちが力を合わせて戦わなくてはならない。よし、いますぐ<大地の神殿>をめざそう!」
そのときグーリンの耳にまた、あの不思議な音が聞こえてきました。それにみちびかれるようにグーリンは歩きはじめました。キツターとラトテは、だまってついていきました。するとグーリンは自分の家の前でたちどまりました。
「ここだわ。」
でも、グーリンの家は普通の山小屋です。神殿はどこなのでしょう。グーリンは物置(ものおき)部屋(へや)のまん中に立ちました。すると、グーリンの紋章が光り出し、部屋の床に秘密(ひみつ)の扉があらわれました。その扉を開けると、暗闇(くらやみ)に長い階段(かいだん)がつづいているのが見えました。
「どうやら、ここが神殿の入り口らしい。行ってみよう。」
三人はランプの光をたよりに階段を下りて進んでいきました。階段の先にはさらに暗い地下(ちか)道(どう)があり、その先にぽっかりと洞窟(どうくつ)が浮(う)かび上がりました。そして、洞窟のおくには石造(いしづく)りの神殿があり、扉のまえにはゴースト仮面が、おそろしい灰色の目であたりをにらみまわしながら陣取(じんど)っているのでした。
この世のものとは思えない邪悪(じゃあく)なゴースト仮面のすがたを見た三人は、思わず足がすくみました。グーリンは、怪物を見るのは初めてでしたし、キツターとラトテも、いままで戦ったどの怪物よりも、ゴースト仮面は不気味で強そうに感じました。三人は勇気をふりしぼって戦いをいどみましたが、まだ完全でないテクスカリバーでは、ゴースト仮面には通じません。どんな攻撃(こうげき)もはね返されてしまい、おまけに、戦いになれていないグーリンがあやうくやられそうになってしましました。
「このままでは、あいつには勝てない。一度撤退(てったい)しよう。」
キツターがそう声をかけて、三人は地上へと引き上げたのでした。
地上に帰った三人は、戦いのヒントを求めて、また巻物をじっくりと読み返しました。すると、こんなことが書かれているのを見つけたのです。
「ゴースト仮面の弱点は光。つよい日の光を浴びると、奴はばらばらになって消えてしまう。」
それを読んだラトテはひざをうちました。
「なるほど!先代の勇者と賢者は、ゴースト仮面を光で倒(たお)したんだ。そうか、奴(やつ)にお日さまの光を当てればいいんだ。」
しかし、問題は、地下の洞窟にいる怪物にどうやって日の光を当てるかです。
ランプやたいまつの光ではダメなのです。三人は考えこみました。すると、ラトテがなにかを思いついたようでした。
「おいらは海賊(かいぞく)だからさ、いろんなピンチにそなえていろんな道具を持ってるんだ。実は、巨大(きょだい)な軍艦(ぐんかん)もふっとばせるくらいの火薬(かやく)があるんだ。こいつを使って土や岩をつきやぶって地上まで穴をあける爆弾(ばくだん)を作るってのはどうだい?」
名案(めいあん)でした。地上まで穴をあけられれば、そこから日の光を取り込むことができます。ラトテはさっそく先のとがった細長い爆弾を作りはじめました。
「神殿の前の洞窟の真上は空(あ)き地だから、地下から爆弾を発射(はっしゃ)しても被害(ひがい)が出ることはない。うまくいくぞ。」
こうして三人はラトテの作った槍型(やりがた)爆弾(ばくだん)を持って、ふたたび神殿に向かったのでした。
神殿の前の洞窟に着くと、ラトテは天井(てんじょう)の岩壁(いわかべ)に向かって爆弾を発射させました。爆弾はすごい速さで岩を突き抜け地上に達しました。
「やった!成功だ!」爆弾があけた小さな穴から日の光がひとすじ差しこんできました。しかし、その光は細すぎて、ゴースト仮面のからだには当たりません。
ゴースト仮面はあざ笑うように、扉の前から動きません。キツターは困(こま)りました。
「あいつは、やすやすと光に当たるほどまぬけじゃない。どうしたらいいんだ?」
すると、ラトテが、ゴースト仮面に聞こえないように小声で言いました。
「鏡(かがみ)だ、鏡があれば、光を反射(はんしゃ)させて奴に当てることができるぞ。」
しかし、キツターとラトテは鏡など持っていません。そのとき、グーリンが言いました。
「私、持ってるわ鏡。だって女の子のみだしなみですもの。」
グーリンはふところから小さな鏡を取り出しました。
「やった!」キツターはさっそく鏡を受け取ると、鏡の表面(ひょうめん)を光に向けて反射させ、ゴースト仮面の顔に当てました。日の光はたしかにゴースト仮面の顔に当たりました。しかし、ゴースト仮面は黒い鉄の仮面で光を防(ふせ)いだのです。そして、両手から呪いの気炎(きえん)を発して反撃(はんげき)してきました。気炎に触れるとダメージを受けてしまいます。キツターは師匠(ししょう)の奥さんからもらった盾で気炎を防ぎ、ラトテとグーリンを後ろにかくまいました。
「だめだ、光が足りない。」
キツターはとっさに盾(たて)のくぼみに鏡をはめこみました。すると、手の紋章が輝き、鏡と盾は一体になり、光を反射する力は大きくなったのです。まぶしく強烈(きょうれつ)な日の光を全身に浴(あ)びせられると、ゴースト仮面はひとたまりもなく、おそろしいうなり声をあげながらばらばらにくずれていきました。
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