モブで薬師な魔法使いと、氷の騎士の物語

みん

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第一章ー婚約ー

☆ネージュ(&N)の呟き☆

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我の主の名はハル─ハルノミヤ=コトネ─

我の名は─ネージュ─



ようやく、主が騎士にようだ。今日のデートは時間は短かったものの、中身は濃かったようで、我と話している途中、安心した故か、落ち着いた故か寝てしまっていた。その寝顔がとても嬉しそうで幸せそうで、我もつられて嬉しくなった。

そのままの勢いで、騎士にもお礼を言いに行ったのだが…。何故か騎士にも、我の尻尾を心配そうに見つめられた。やはり、我の尻尾には何か付いているのだろうか?今度、主に訊いてみようと思う。

まぁ、これで一安心─といけば良いが…主の事だ…多分…きっと、騎士の苦労は続くだろう。まだまだ騎士には頑張ってもらわねばな─。









*****


『と言う訳で、ようやく我が主が騎士に落ちたようだ』

『本当に…ですね。』

次に我がやって来たのは─

『私の主は、5年前からハル様だけでしたから。私も嬉しいです。』

そう。あの騎士の愛馬であるノアの所である。このノア、実は天馬の血が少しだけだが流れている─所謂レアな魔獣である。あの騎士は、魔獣と言う事は分かっているそうだが、天馬の血が流れている事は知らぬようだ。まぁ、それは仕方の無いことではあるが。

『ノアは、騎士とは名を交わしたりはせぬのか?』

『私は、天馬の血が流れている魔獣とは言え、元となる魔力は殆どありませんから、ネージュ様とハル様の様に、会話する事さえできないので、名を交わす事ができないのです。私が魔獣として出来る事は、空を駆ける事だけです。後は、寿命が長いと言う事だけですね。』

『成る程。確かに…天馬の血─魔力は極僅かだけだな。』

同じ国に居たにも関わらず、ノアの近くに来る迄気付かなかったのだ。本当に薄いのだろう。

『名を交わせなくとも、主と会話ができたらなぁ─とは思いますけどね。なので、ネージュ様とハル様が羨ましいです。』

『ふむ。“主と会話がしたい”と言う気持ちは…よく分かるな。それを叶える事はできぬが、話し相手ならば、いつでも我がする故、何かあれば声を掛けてくれても良いぞ?』

心を許して話す相手が居ないと言うのは…寂しい時もあると─我は知っている。

『ネージュ様…ありがとうございます。』

と、ノアは嬉しそうに微笑む。

ノアは、我が主の相手となる騎士の愛馬だ。これからもノアとの付き合いは続くだろう。それに、我が主もノアに乗る事が好きなようだ。ならば、我もノアと仲良くしておいた方が、主も喜ぶだろう。それに、我自身も、ノアの雰囲気や魔力を気に入っている。

『そろそろ主が起きそう故に、我は戻る。ノア、またな─』

『はい。ネージュ様、報告ありがとうございました。また、いつでもお待ちしてますね。』









*****


主の部屋に戻り、主が寝てしまっているソファーに向かうと、主はまだ寝ていた。

『ふむ。やっぱり、幸せそうな顔をしているな』

そんな主の顔を見ていて暫くすると

「あれ?私…寝ちゃってた?」

と言いながら、目を覚ました。

『主、話しながら寝てしまったのだ。幸せそうな顔をしていたぞ?』

そう言うと、主はポンッと顔を赤くした後、何故か我の尻尾を心配そうに見つめて来た。

やっぱり、我の尻尾には何か付いているようだ。

『主?訊いていいか?』

コテンと首を傾げて主に訊いてみると

「あまりにも尻尾が物凄い勢いで揺れてるから…千切れないかな─って、心配になっちゃうの。」

そんな事では千切れぬが…少し恥ずかしそうに言う主は優しくて可愛い。

ーあぁ、主とノアは…雰囲気が似ているのだなー

と、ふと思った。











*****


『ネージュ様は、本当に可愛らしいお方ですね。また…ゆっくりお話がしたい…ですね。』

と、ネージュが去った後、ノアは目を細めて呟いた。




















何かが…起こる予感??













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