巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん

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第四章ー王都ー

夜会①

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ー夜会当日ー

夜会がある日の貴族女性とは…とっても大変なんですね。

今回は、カテリーナ様の妊娠が判ったので、いつもよりは大分軽くで済んでいるらしいけど、夜会は文字通り夜にあるのに、朝からその準備が始まるそうだ。この世界の貴族じゃなくて良かったと、心底思う。
とは言え、王族主催の夜会の為、カテリーナ様も昼食をとった後、夜会への準備が始まった。


「何で私も???」


ただの薬師でただの付き添いなのに、私も夜会の準備をしましょう─と、ルナさんとリディさんに問答無用で拉致られた。流石、侍女兼護衛役である。力では全く敵わなかった…。もう、ルナさんとリディさんにされるがままの私でした。

カテリーナ様の今夜のドレスは、胸の下でリボンで留めて、そこから下はフワッとなっている緩やかなドレス。いつもはマーメイドラインのドレスなのだそうだが、あまり締め付けるのは良くないと言う事で、急遽王都のお店で新しくドレスを購入したらしい。

ー色々と凄過ぎるー

そして、勿論ドレスの色は…赤。レオン様の独占欲丸出しです。

私は…と言うか、魔導師や薬師は、基本パンツスタイルが多い為、私も普段は上はブラウスで、下はパンツスタイルだ。そして、今日もそのパンツスタイルで良いらしい。いつもより小綺麗?な感じだけど。ただ、上に羽織るローブにはフードが無い。流石に王族主催の夜会でフードを被るのは…良くないよね…。まぁ、兎に角、薬師としての付き添いなので、ドレスアップは不要だと言う事だ。本当に良かった!!


そして、カテリーナ様の体調は問題無いとしても、普段よりは余裕を持ってと言う事で、少し早目の時間に出発する事にした。










「ルディも中に入ったら良いのに。」

只今、馬車に乗っています。ただ、馬車の中ではなく、御者の横に座っています。

「ティモスさんなら、中に入れますか?」

「…愚問だな…。」

「でしょ!?」

馬車の中には、レオン様とカテリーナ様が居る。そう、嫁大好きレオン様とカテリーナ様。その2人の世界に、誰が割り込めると言うのか…私には無理だった。丁度、御者がティモスさんだと言う事で、ティモスさんの横に座らせてもらっているのだ。

今日のティモスさんは、レオン様の護衛兼御者。まぁ、武に長けているレオン様に護衛は必要無いらしいけど…。

「ティモスさんも、レオン様と一緒に会場入りするんですか?」

「あぁ。一応、今日の夜会は俺もレオン様と参加する。それで、聖女様の挨拶が始まる前に、俺が迎えに行く予定だから、それまで控え室で待っていてくれ。」

「あ、呼びに来てくれるのは、ティモスさんだったんですね。分かりました。宜しくお願いしますね。」

ティモスさんと話しているうちに、どんどん見慣れた景色が目に入って来るようになった。

ー懐かしい…なー

目を細め、流れて行く景色を眺める。自然と私の口数が減っていく。

「ルディ…大丈夫か?」

ハッとして、ティモスさんの方に向くと、心配そうに私を窺い見るティモスさんと目が合った。

「大丈夫ですよ。懐かしいなって、思ってただけですから。」

これ以上心配を掛けないようにと、ニッコリ笑って返事をした。






「それじゃあ、ルディ殿、リーナの事、宜しく頼むよ。リーナは、無理はしない事。何があってもおとなしくしているようにね。リーナとに何かあったら…私もどうなるか分からないからね?」

レオン様は、カテリーナ様と私を控え室まで案内すると、カテリーナ様にしっかり釘を刺してから、ティモスさんと夜会の会場である、大広間へと向かって行った。


「ふふっ…カテリーナ様って、本当にレオン様に愛されてますよね…。」

「人前で恥ずかしい!本当に未だに慣れないのよ!?」

と、顔を真っ赤にしてプリッと怒ってる?カテリーナ様は、可愛いだけである。

「ルディは…王城ここに来るのは…嫌ではなかった?その…レオンが我が儘を言ったのではない?」

カテリーナ様も、私がここでどんな扱いをされたのか知っているんだろう。

「確かに…王城には来たくなかったですけど、別にレオン様に我が儘を言われた訳ではないですよ?私が聖女様を…一目見たかったからですし。それに、嫌な事もあったけど、それ以上に良い事も…王城ここではありましたから。それ程苦痛ではないんです。」

と、ニッコリ笑うとカテリーナ様も安心したように、優しく微笑んでくれた。














「パルヴァンの息子夫婦が来てる?」

「あぁ。流石に現当主のグレン辺境伯は来なかったが…。」

「ははっ。丁度良い!聖女様をと思ったが…でも…いいかも知れないな。」

そう言いながら、その男はニヤリと嗤う。
夜会の会場である大広間。その大広間の壁際で、2人の男がボソボソと話し込んでいる。周りにはきらびやかに着飾った貴族達が、今日の夜会を楽しんでいた。優雅に音楽も流れていたので、その2人の男達の会話は、その騒めきにかき消され誰の耳にも入らなかった。













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