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第五章ー聖女と魔法使いとー
閑話ーサエラー
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*お気に入り登録が、300を超えたお礼の閑話の2話目です。良ければ読んで下さい。勿論、読まなくても本編には影響はありません*
私はサエラ。
今は、ベラトリス=ウォーランド王女付きの侍女をしております。
もともとは、ベラトリス王女の母君である、現王妃様付きの侍女をしておりましたが、私の結婚を機に辞職し、主人の領地で過ごしておりました。
ですが、主人と息子を流行り病で亡くし、領地も主人の弟が継ぐ事になり、これからどうしようか…と思っていたところ、王妃様に、娘であるベラトリス王女付きの侍女になって欲しいと声を掛けて頂き、また王城勤めに戻って参りました。
「お兄様は…何故、恋愛事に関してはあんなにも…へっぽ…ダメダメなのかしら?」
ーベラトリス様、言い直しをされても意味がありません。殆ど仰っていますー
数ヶ月前、このウォーランド王国に、3人の聖女様達と、それに巻き込まれた女の子の4人が、異世界から召喚されて来ました。3人の聖女様達は、成人された女性で、元の世界でも自立していたらしく、王太子殿下相手にも遠慮する事なく、ハキハキとした態度で対応されているとか…。
その王太子殿下が、どうやら聖女様であるミヤ様に一目惚れをされたようです。
ー脈は…無さそうですがー
聖女様達には、元の世界に婚約者が既にいらっしゃるそうで、この国を浄化した後は、元の世界に帰る─と、断言されました。
それでも─と、王太子殿下は諦めきれない様子で…と言いますか…ただ何をする訳でもなく…遠くから眺めているだけと言いますか…あの目は少し…いえ、正直に言いますと、捕まりますよ?と、不敬な事を思ってしまっております。
実際、王太子殿下は…やってしまわれました。
えぇ…恋愛が絡んだ王太子殿下は…本当にへっぽこでした!ベラトリス様の言う通りでした!本当に…“脳内お花畑のヒーロー気取り(byベラトリス)”でございました!
ーコホン。失礼致しましたー
あぁ…エディオル=カルザイン様も…そうでした…。
噂にしか聞かないハル様を見た時、心臓が痛みを覚えた程でした。
聖女様達より若い女の子。少しやつれていて、顔を真っ青にして震えていました。
エディオル=カルザイン様は、騎士ではなかっただろうか?弱き者を守る騎士ではなかっただろうか?気が付けば、身分など関係なく、エディオル=カルザイン様に口を出していました。
その事に関しては、間違った事はしていないと思っております。
ただ…その時には気付きませんでしたが…エディオル=カルザイン様も…恋愛に関しては…素直な方ではなかったようです。
王太子殿下の様な目付きではなく、ハル様を遠くから見守る─その様は、騎士然りでした。決してハル様には近付かない。
ある日、図書館に居るハル様の様子を見にハル様を探していると、ハル様が机に突っ伏して寝てしまっているのを見付け、起こそうかと近付こうとした時。
エディオル=カルザイン様が、ハル様にそっと、ショールを掛けるのを目撃してしまいました。その時のエディオル=カルザイン様の顔が…何とも幸せそうなお顔をされていました。
ーその顔を、ハル様に向ければ良いのにー
ハル様と距離をとるのは…何か事情があるのかもしれません。そう思いながら、私はその場をソッと離れました。
『サエラさん、あの時サエラさんが来てくれなかったら…私の側に居てくれなかったら、私は壊れてしまっていたと思います。サエラさんの優しさに救われました。そんなサエラさんが、私は…大好きです。今日迄…本当にありがとうございました。』
控えめでいて、いつも一生懸命だったハル様。自分の娘の様に思っていました。お別れは寂しいものでした。もう会う事はないけれど、ハル様が元の世界で、笑って…幸せになって欲しいと願っております。
さて、このショールとハル様から預かったお礼を、エディオル=カルザイン様に渡しに行きましょうか。
それらを渡すと、エディオル=カルザイン様は、少し切なそうな顔をされました。
ーあぁ、この人は、本当にハル様の事を…好きだったのかー
あれから1年以上の月日が流れました。
そして、最近よく耳にする…あの噂。
“氷の近衛騎士が恋に落ちた”
エディオル=カルザイン様も、遂に恋をしたようです。ハル様の事が、思い出に…できたのでしょう。
今度こそは、間違えないように見極めていただきたいと、切に願っております。
王太子殿下は…未だにミヤ様を引き摺っているご様子…。
「お兄様も、ここまで来ると…情けないとしか言えませんわね…。」
と、相変わらずベラトリス様はズバッと王太子殿下を切り捨てます。そのベラトリス様は、ようやくイリス=ハンフォルト様との婚約が調い、幸せそうな日々を送っております。
ハル様。ハル様は、お元気でいらっしゃいますか?あの庭には、今でも綺麗にかすみ草が咲いております。ハル様が見たら、きっと─
『わぁー、キレイー』
と、言っていただけただろうなと…思う程に─。
*自分では考えてなかったサエラさん視点でしたが、書いていて楽しかったです。リクエスト、ありがとうございました。(*´∇`*)*
私はサエラ。
今は、ベラトリス=ウォーランド王女付きの侍女をしております。
もともとは、ベラトリス王女の母君である、現王妃様付きの侍女をしておりましたが、私の結婚を機に辞職し、主人の領地で過ごしておりました。
ですが、主人と息子を流行り病で亡くし、領地も主人の弟が継ぐ事になり、これからどうしようか…と思っていたところ、王妃様に、娘であるベラトリス王女付きの侍女になって欲しいと声を掛けて頂き、また王城勤めに戻って参りました。
「お兄様は…何故、恋愛事に関してはあんなにも…へっぽ…ダメダメなのかしら?」
ーベラトリス様、言い直しをされても意味がありません。殆ど仰っていますー
数ヶ月前、このウォーランド王国に、3人の聖女様達と、それに巻き込まれた女の子の4人が、異世界から召喚されて来ました。3人の聖女様達は、成人された女性で、元の世界でも自立していたらしく、王太子殿下相手にも遠慮する事なく、ハキハキとした態度で対応されているとか…。
その王太子殿下が、どうやら聖女様であるミヤ様に一目惚れをされたようです。
ー脈は…無さそうですがー
聖女様達には、元の世界に婚約者が既にいらっしゃるそうで、この国を浄化した後は、元の世界に帰る─と、断言されました。
それでも─と、王太子殿下は諦めきれない様子で…と言いますか…ただ何をする訳でもなく…遠くから眺めているだけと言いますか…あの目は少し…いえ、正直に言いますと、捕まりますよ?と、不敬な事を思ってしまっております。
実際、王太子殿下は…やってしまわれました。
えぇ…恋愛が絡んだ王太子殿下は…本当にへっぽこでした!ベラトリス様の言う通りでした!本当に…“脳内お花畑のヒーロー気取り(byベラトリス)”でございました!
ーコホン。失礼致しましたー
あぁ…エディオル=カルザイン様も…そうでした…。
噂にしか聞かないハル様を見た時、心臓が痛みを覚えた程でした。
聖女様達より若い女の子。少しやつれていて、顔を真っ青にして震えていました。
エディオル=カルザイン様は、騎士ではなかっただろうか?弱き者を守る騎士ではなかっただろうか?気が付けば、身分など関係なく、エディオル=カルザイン様に口を出していました。
その事に関しては、間違った事はしていないと思っております。
ただ…その時には気付きませんでしたが…エディオル=カルザイン様も…恋愛に関しては…素直な方ではなかったようです。
王太子殿下の様な目付きではなく、ハル様を遠くから見守る─その様は、騎士然りでした。決してハル様には近付かない。
ある日、図書館に居るハル様の様子を見にハル様を探していると、ハル様が机に突っ伏して寝てしまっているのを見付け、起こそうかと近付こうとした時。
エディオル=カルザイン様が、ハル様にそっと、ショールを掛けるのを目撃してしまいました。その時のエディオル=カルザイン様の顔が…何とも幸せそうなお顔をされていました。
ーその顔を、ハル様に向ければ良いのにー
ハル様と距離をとるのは…何か事情があるのかもしれません。そう思いながら、私はその場をソッと離れました。
『サエラさん、あの時サエラさんが来てくれなかったら…私の側に居てくれなかったら、私は壊れてしまっていたと思います。サエラさんの優しさに救われました。そんなサエラさんが、私は…大好きです。今日迄…本当にありがとうございました。』
控えめでいて、いつも一生懸命だったハル様。自分の娘の様に思っていました。お別れは寂しいものでした。もう会う事はないけれど、ハル様が元の世界で、笑って…幸せになって欲しいと願っております。
さて、このショールとハル様から預かったお礼を、エディオル=カルザイン様に渡しに行きましょうか。
それらを渡すと、エディオル=カルザイン様は、少し切なそうな顔をされました。
ーあぁ、この人は、本当にハル様の事を…好きだったのかー
あれから1年以上の月日が流れました。
そして、最近よく耳にする…あの噂。
“氷の近衛騎士が恋に落ちた”
エディオル=カルザイン様も、遂に恋をしたようです。ハル様の事が、思い出に…できたのでしょう。
今度こそは、間違えないように見極めていただきたいと、切に願っております。
王太子殿下は…未だにミヤ様を引き摺っているご様子…。
「お兄様も、ここまで来ると…情けないとしか言えませんわね…。」
と、相変わらずベラトリス様はズバッと王太子殿下を切り捨てます。そのベラトリス様は、ようやくイリス=ハンフォルト様との婚約が調い、幸せそうな日々を送っております。
ハル様。ハル様は、お元気でいらっしゃいますか?あの庭には、今でも綺麗にかすみ草が咲いております。ハル様が見たら、きっと─
『わぁー、キレイー』
と、言っていただけただろうなと…思う程に─。
*自分では考えてなかったサエラさん視点でしたが、書いていて楽しかったです。リクエスト、ありがとうございました。(*´∇`*)*
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