巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん

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第六章ー帰還ー

ミヤ無双

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自分に掛けていた、気配を消す魔法と認識阻害の魔法を解いた─。

「…えっと…あの…お久し振りです─かな?」

と、何だかよく分からない挨拶になってしまったなぁ…と思っていると

ガタガタッ

と、椅子の音がして

「ハル殿!」

「ふぁーっ!?」

ムギュゥーッと、音が出そうな勢いで、シルヴィア様に抱き締められた。

ーすみません!胸が─シルヴィア様の胸が苦しいです!ー

と、シルヴィア様の背中を何とかバシバシと叩かせていただきました。

「─っ!あぁ、ハル殿、すまない!いや…ハル…殿なのか?」

シルヴィア様は腕の力を緩めて、でも、私を離さないまま、泣きそうな顔をして、私の顔を覗き込んできた。

「えっと…はい、ハルです。あの…私の事は─」

そう言えば、私が元の世界へ還った事はリュウしか知らないんだよね?

「あの魔法使いから、ハル殿は元の世界に還った─と聞いた。それと…ハル殿が魔法使いだった事もな。」

いつの間にか、私の橫迄来ていたパルヴァン様が優しい顔をしながら言う。

「あーその…黙っていて…ごめんなさい。」

魔法使いだと─バレてしまったんだ。

「いや、そんな事は…どうでも良いんだ。ハル殿が元気で…またパルヴァン辺境地ここに居る事が嬉しいと─。“おかえり”─と、言って良いのだろうか?」

困ったような顔なのに、その瞳はとても優しい。

「はい…ただいま─です。」

私がそう言うと

「ハル様ー!!!!」

「ぐふっ─」

と、大泣きしているリディさんに力一杯に抱き付かれた。

ーいや、本気出したらダメですよ!?パルヴァンの騎士が本気出したらダメです!!ー

と、私はまたリディさんの背中を叩いた。


それから、レオン様からは

「おかえり。これで…ようやくカテリーナも眠れるよ。」

と、少し目が怖い笑顔で言われました。

ーすみません。後で母体に良いポーション…作りますー

ティモスさんからは

「この…馬鹿ハル!心配したぞ!?でも…元気そうで良かった─。」

と、久し振りに頭をワシャワシャされました。

どうやら、ここは、まだ…私が居ても…良い場所のようです。







それから、私が王都の邸から居なくなった後の事を軽く説明してもらった。

城全体に掛けられていた魔術のせいで、手紙のやり取りができていなかった事。リュウから、この世界がゲームの世界で、私がこの世界を─リュウを拒絶して、自分の力で元の世界に還った事を聞いたそうだ。

「他にも色々あるが─その辺の話しは、私からはできないから…。」

それは多分…エディオル様達の事だろう─。

「はい。分かりました。それで─あの…私の話しも…聞いてもらえますか?」

「あぁ、勿論。」

と、パルヴァン様の了解を得たので、ミヤさんに掛けた魔法を解いた。

「「「「「えっ!?」」」」」

「お久し振りです。私の事─覚えてますか?」













「─まさか…聖女様迄戻って来るとは…」

勿論、皆、ハイスペ聖女のミヤさんの事は、しっかり覚えていました。

彼氏さんの事は抜きにして、ミヤさんも、聖女としてこの世界で生きていく為に戻って来た─と説明した。



「ハルが戻って来ただけでも朗報なのに、ミヤ様までもが一緒だって知ったら、皆喜びますよ!急いで王都に知らせを─」

「はい!ソレ、ちょっと待ってもらえるかしら?」

私達の帰還を知らせようとしたティモスさんに、ミヤさんが“待った”を掛けた。

「え?何故─ですか?王都の皆、凄く心配して─」

「させておけば良いのよ。」

「─え?」

ーあ─…やっぱり、ミヤさん…キレてたんですねー

「その人達が、ハルにした事と比べたら…ねぇ?それなのに、何故すぐに安心させてあげなきゃいけないの?」

「─えっと…でも、仕方無い…ような?王命だし、遮断されて、連絡が取れなかっただけで…」

ーティモスさんが…しどろもどろだー

「手紙が遮断されてたなんて、それも言い訳じゃない?手紙の返事が一つも来ないのに、おかしいと思わなかった?魔術での手紙だけが、連絡手段ではないでしょう?王命─なのは仕方無いとしても、他にもやりようはあったんじゃないの?」

「……」

「それに、ハルを守る為?良いように利用しただけでしょ?ハルは、何も知らないまま1人で耐えてたんだから─。直ぐには安心なんてさせてあげないわよ?」

ミヤさんが笑顔で言うと、パルヴァン様もシルヴィア様も、リディさんも同じ様に笑っていた。

「それにね、あの─馬鹿王太子は…何度目なのかしらね?二度三度って…無いよね?どうしたら…良いのかしらね?ふふっ…」

「……」

はい。ティモスさんは、完璧に固まりました。ミヤさんに逆らってはいけないと、理解したようです。

「えっと…その…いつまで…秘密に?」

恐る恐る、訊いてみると

「今の状態が、ある程度落ち着く迄は、ハルの存在は隠していた方が良いんじゃない?と言うか、今は、王都は─その魔法使いと聖女の扱いはどうなっているの?」

そう─。リュウと宮下香は、どうなってるんだろう?






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