巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん

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第七章ー隣国ー

これからも

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あれ?私、ネージュとお昼寝してなかった?え?何で…エディオル様に…抱っこ─お姫様抱っこされてるの!?

「ハル殿?」

「ふぁいっ!?」

ー“ふぁいっ”って何だ!?ー

「──くくっ…ハル殿…慌て過ぎだから…落ち着いて?」

エディオル様は、嬉しそうに、楽しそうに笑う─って…

「エディオル様?え?本物??何で?」

「あぁ─昨日帰って来たんだ。聞いてなかった?」

「え ?聞いて…ないと思います?」

ーあれ?聞いた?いやいや─聞いてないよね?ー

でも─と、エディオル様をソッと見る。

「ん?」

そこに─私の目の前に、優しく目を細めて私を見つめて来るエディオル様が居る。

ー帰って来たんだー

エディオル様が帰って来た事、ここに─側に居る事が嬉しくて、更にギュッと力を入れてエディオル様の服を握る。そうすると、自然と笑顔になって

「エディオル様、おかえりなさい。」

そう言うと、エディオル様は更に目を細めて私を見つめた後

「ただいま、ハル殿。待っていてくれて─ありがとう。」

と、微笑んだ。














暫く、小さな森で、エディオル様と隣国の話を聞いてから、帰りはネージュが居ないから、ノアに乗って帰る事になった。

と、言うことは─

「ハル殿、危ないから、俺に体を預けようか?」

と言われて、私の後ろからお腹に手を回されて、またエディオル様に凭れ掛かるように引き寄せられました。何度されても恥ずかしいし、慣れない。でも、安心する自分も居るわけで─。ホッとして力が抜ける。

ーこうやって、また一緒にノアに乗せてもらえるなんて…思ってなかったから…嬉しいなー 

と思っていると、お腹に回されていたエディオル様の腕にギュッと力が入った。

「エディオル様、どうかしましたか?」

少し後ろを振り返ると、エディオル様と目があった。

「─いや…また、こうやって、ハル殿と一緒にノアに乗れて嬉しいなと。」

ーふぐぅっ─そんな笑顔で言わないで下さい!心臓が持ちません!ー

「ははっ─ハル殿、顔が真っ赤だな─」

「い─いちいち!言わないで下さい!」

恥ずかしくて、プイッと前を向くと、エディオル様は、私の後ろでクスクスと笑っていた。













『主、おかえり。騎士も、主をありがとう』

パルヴァン邸に戻って来ると、ネージュに出迎えられた。

「ネージュ……」

ー裏切り者と言うか…エディオル様が居ると、ネージュは必ず居なくなる─と言う事を学習しました!ー

「─ハル様、おかえりなさい。エディオル様も─いらっしゃいませ。」

と、ゼンさんはニッコリ微笑む。

ーん?少し背中がゾクゾクするのは…気のせいだよね?ゼンさんが怒る?理由なんて無いしー

「ネージュ?これからは、居なくなる時は、前以て教えて?私、ビックリしちゃうからね?」

『騎士が居れば大丈夫だろうと思ったのだ。でも、楽しかっただろう?』

と、ネージュの尻尾は嬉しそうに揺れている。

ーくぅっ…可愛いから…許す!ー

「あ、そう言えば…“ネージュ”とは、何か意味があるんですか?何となく…メスの名前のような気もするのですが…。」

と、ゼンさんに言われた。

「あれ?ゼンさんに…言ってなかったですか?」

「 言ってなかった─とは?あ、真名で名を交わした事は聞いてます。」

あー…じゃあ、ゼンさんはまだ知らないのか。と言う事は

「ひょっとして、エディオル様も知らないですか?」

「──何を?」

エディオル様もゼンさんも、不思議そうな顔をしている。

そっか、ネージュと真名を交わした後に、擬人化したネージュを見た人しか知らないんだ。そもそも、あの時はゼンさんもエディオル様も、私がここに戻って来ていた事も知らなかったし─。

「あの─別に隠していた訳じゃないんですけどね?まぁ…見てもらった方が早いかな?ネージュ…」

『ふむ。』

そう言うと、ネージュが擬人化した。

「「───え??」」

「私も、ネージュが擬人化して初めて知ったんですけどね?ネージュ…メス?女性(美魔女)?なんです。」

ムギュッ

そして、何故か美魔女になると、必ず私に抱き付いて来ます。

「「………」」

『前にも言ったが、呼びにくいなら、レフコースと呼んでも良いぞ?』

ーいや、だから、皆が戸惑っているのはじゃないからね!?ー

「──あぁ…成る程…だからか…」

と、ゼンさんは何故か少し落胆?する。

「…ネージュ殿が擬人化すると、いつもとは逆になるんだな。」

と、エディオル様は愉しそうに笑う。
チラリと、ネージュを窺い見る。

『そうかもしれないな。この姿になると─主が小さくて可愛く見えるのだ。騎士もそうであろう?小さくて可愛くて─抱き付きたくなるだろう?』

「─なっ!??ちょっ…ネー…」

「あぁ、確かにそうだな。ネージュ殿の言う事─よく分かるな。」

「な──っ!??????」

ーななななな─この2人は…一体何を───!?ー

ネージュに抱き付かれたままなので、ネージュの腕の中でワチャワチャとなってます!!

「─へぇ…それは…初耳ですね─。」

ーふぁ─っ!?ー

ゼンさんが、地を這うよう声て囁く。背中がゾクゾクします!大変です!

「エディオル─様。今夜は─少し、ゆっくり、お話、しましょうか?」

「─ちょうど良かった。俺からも…話があるんです。」

と、2人ともが、とても綺麗な笑顔を浮かべる。

「──ネージュ…何でだろう?背中がね?ゾクゾクするの。モフモフ…温かいモフモフのフェンリルのネージュに抱き付きたいなぁ…」

『勿論良いぞ』

と、ネージュはフェンリルの姿へと戻り、私の足元にすり寄ってくる。でも、ここでは抱き付けないよね。うん、部屋に戻ろう!

「えっと─エディオル様、ここまで送っていただいて、ありがとうございました。あの─今日はもういい時間なので、話はまた改めて─と言う事でいいですか?」

と、エディオル様に訊くと

「あぁ、実は、王太后様から2週間程休みをもらってるんだ。今日は…ここに泊まる予定だから、明日はまた街に出て、美味しい物でも食べに行かないか?」

ー泊まるの!?え?2週間の休み!?王太后様!?ー

「─外堀完璧か───」

ゼンさんが何か囁いたが、私の耳には全く入って来なかった。頭の中がプチパニックだ。
そんな私を知ってかしらずか、エディオル様は私に近付き─

「手加減はしない─と言っただろう?覚悟は…できた?」

と、私の耳元で囁く。

「───っ!??」

囁かれた方の耳を、自分の手で押えて後退る。
そんな私を見て─

「本当に、ハル殿は可愛いな─」

と、楽しそうに笑う。

「─かっ…て…なっ──?!?」

ー覚悟って、本当に何ですか!?ー

顔を真っ赤にする私。そんな私を嬉しそうに見るエディオル様とネージュ。

「─エディオル…夜が…楽しみだなぁ─」

ゼンさんが何を言ったかは、よく聞こえなかったけど。本当に“覚悟”って、よく分からないけど。



ー幸せだなぁー


元の世界に還れないと分かった時は、本当に辛かった。でも、パルヴァンで出合った人達が、私を優しく受け入れてくれて、レフコースに出会って、この世界の事が好きになった。

色々あって、一度日本に還れたけど…私は…自分で選んで、またこの世界にミヤさんと一緒に戻って来た。

これからも、大好きなパルヴァン辺境地で、パルヴァンの人達やネージュ、ミヤさん達と一緒に居られるのだ。チラリと、エディオル様を見る。そこに、エディオル様も居てくれたらな─と思う。

ー手加減はして欲しいけどー

兎に角、私は、これからもこの世界で精一杯生きていこうと思います!!
















*4ヶ月程の期間、お付き合いありがとうございました。後、ハル以外の視点の話を数話投稿した後、続編を始める時に、ここで報告してから本編完結とさせていただきます。続編は、題名を変えて、投稿していく予定です。また読んで頂けたら嬉しいです。(≧ω≦。)
お気に入り登録して頂いた方々、読んで頂いた方々、本当に、ありがとうございました*




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