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俺たちは旅館の奥へ進み、大浴場と宴会場の探索を始めた。
「ここが大浴場か……」
藤木が扉を押し開けると、湿った空気がふわりと流れ込んできた。
タイル張りの床には泥や落ち葉が溜まり、壁のあちこちには黒ずんだカビが広がっている。
「……思ったより荒れてるな」
高橋が足元を確かめながら進む。
大浴場は内湯と露天風呂に分かれており、奥には広いガラス窓があった。
だが、ガラスはヒビだらけで、一部は完全に割れている。
「露天風呂の方、確認するか」
俺たちは慎重に奥へ進む。
「……景色はいいな」
露天風呂は半分土に埋もれ、周囲の岩にも苔が生えていた。
「湯船の底に水が溜まってるな。これ、ただの雨水か?」
安田が覗き込む。
「たぶんそうだな。温泉の源泉がまだ生きてるかは分からん」
「源泉が使えたら、ここを拠点にするメリットが増すな」
斉藤が腕を組む。
「でも、今のままじゃ湯船が汚れすぎてる。温泉を復活させるにしても、まずは掃除が必要だ」
「燃料と水の確保が先決か」
藤木が頷く。
「それに、ここは外と繋がってるからな……もしゾンビが山から降りてきたら、簡単に入り込まれる」
「露天風呂は、拠点の一部として考えるにはちょっと危険かもな」
俺たちは一旦浴場を後にし、次に宴会場へ向かった。
宴会場の扉を開くと、広い畳の間が広がっていた。
「……こっちは思ったよりマシだな」
大きな座卓がいくつも並び、隅には宴会用のカラオケセットや舞台が残されている。
埃っぽいが、壁や天井の崩れは少なく、「このまま使えそうなスペース」 に見えた。
「ここ、寝床にできるんじゃね?」
安田が言う。
「畳はまだしっかりしてるし、座布団もある。部屋ごとに分かれるより、ここにまとまってた方が安全かもな」
「確かに……各部屋に分かれると、何かあったとき対応が遅れる」
斉藤が宴会場の広さを確認しながら言う。
「ただ、問題は防御だな。外から簡単に入れる造りになってるなら、閉鎖できるようにしないと」
「入り口を封鎖できるかどうか、後でしっかり確認しよう」
藤木が座卓を動かしながら言った。
「こっちは?」
高橋が奥の小部屋を覗く。
そこには、宴会の準備をするための小さな給湯室があった。
「湯沸かし器は……もう使えねえか」
古びた業務用の湯沸かし器が置かれていたが、通電しない以上、使えるとは思えない。
「でも、食器や調理道具は残ってるな」
斉藤が棚を開けると、湯呑みや茶碗が埃をかぶったまま残されていた。
「この旅館、営業停止したあと、そのまま放置されたんだな」
「ここを食事スペースとして使えるかもな」
「それなら、燃料と水の確保が最優先になるな」
俺たちは一通り宴会場を見回したあと、もう一度旅館の全体を確認するため、元の廊下へと戻った。
大浴場と宴会場。
この旅館の一番広いスペースを確認したことで、「ここを本格的な拠点にできるか?」 という考えが現実味を帯びてきた。
だが、それと同時に、「本当に安全なのか?」 という疑問も残る。
旅館の外はまだ静かだったが、いつまでもこの平穏が続くとは限らなかった。
「ここが大浴場か……」
藤木が扉を押し開けると、湿った空気がふわりと流れ込んできた。
タイル張りの床には泥や落ち葉が溜まり、壁のあちこちには黒ずんだカビが広がっている。
「……思ったより荒れてるな」
高橋が足元を確かめながら進む。
大浴場は内湯と露天風呂に分かれており、奥には広いガラス窓があった。
だが、ガラスはヒビだらけで、一部は完全に割れている。
「露天風呂の方、確認するか」
俺たちは慎重に奥へ進む。
「……景色はいいな」
露天風呂は半分土に埋もれ、周囲の岩にも苔が生えていた。
「湯船の底に水が溜まってるな。これ、ただの雨水か?」
安田が覗き込む。
「たぶんそうだな。温泉の源泉がまだ生きてるかは分からん」
「源泉が使えたら、ここを拠点にするメリットが増すな」
斉藤が腕を組む。
「でも、今のままじゃ湯船が汚れすぎてる。温泉を復活させるにしても、まずは掃除が必要だ」
「燃料と水の確保が先決か」
藤木が頷く。
「それに、ここは外と繋がってるからな……もしゾンビが山から降りてきたら、簡単に入り込まれる」
「露天風呂は、拠点の一部として考えるにはちょっと危険かもな」
俺たちは一旦浴場を後にし、次に宴会場へ向かった。
宴会場の扉を開くと、広い畳の間が広がっていた。
「……こっちは思ったよりマシだな」
大きな座卓がいくつも並び、隅には宴会用のカラオケセットや舞台が残されている。
埃っぽいが、壁や天井の崩れは少なく、「このまま使えそうなスペース」 に見えた。
「ここ、寝床にできるんじゃね?」
安田が言う。
「畳はまだしっかりしてるし、座布団もある。部屋ごとに分かれるより、ここにまとまってた方が安全かもな」
「確かに……各部屋に分かれると、何かあったとき対応が遅れる」
斉藤が宴会場の広さを確認しながら言う。
「ただ、問題は防御だな。外から簡単に入れる造りになってるなら、閉鎖できるようにしないと」
「入り口を封鎖できるかどうか、後でしっかり確認しよう」
藤木が座卓を動かしながら言った。
「こっちは?」
高橋が奥の小部屋を覗く。
そこには、宴会の準備をするための小さな給湯室があった。
「湯沸かし器は……もう使えねえか」
古びた業務用の湯沸かし器が置かれていたが、通電しない以上、使えるとは思えない。
「でも、食器や調理道具は残ってるな」
斉藤が棚を開けると、湯呑みや茶碗が埃をかぶったまま残されていた。
「この旅館、営業停止したあと、そのまま放置されたんだな」
「ここを食事スペースとして使えるかもな」
「それなら、燃料と水の確保が最優先になるな」
俺たちは一通り宴会場を見回したあと、もう一度旅館の全体を確認するため、元の廊下へと戻った。
大浴場と宴会場。
この旅館の一番広いスペースを確認したことで、「ここを本格的な拠点にできるか?」 という考えが現実味を帯びてきた。
だが、それと同時に、「本当に安全なのか?」 という疑問も残る。
旅館の外はまだ静かだったが、いつまでもこの平穏が続くとは限らなかった。
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