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10月3日 音楽学校文化祭
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性別逆転事件から約1週間。その間に9月を終え、私は17歳となった。誕生日プレゼントに、と貰った大量のお菓子のおかげで、暫くは体重を気にして過ごさなければならなそうだ。
今日は10月3日。土曜日。眞里阿に誘われて、私達は他校の文化祭に遊びに来ている。元中学の同級生がいるらしい。音楽系専門の私立高校で、相当厳しいと噂の学校だ。スーツみたいな制服を身に纏う、一部の生徒の表情は厳しいままである。
「あ、夕音ちゃん。あの子が中学の時の同級生だよ」
「えっ、と…あの…女の子…?」
何故か見覚えがあった。この学校に知り合いなどいない筈なので、初対面だと思うが。
「そうだよ。編茶乃ちゃん、こんにちは」
「眞里阿。こんにちは。えっと…隣の子は…」
そう言った編茶乃ちゃんは、驚いたように目を見開いた。赤紫色の長い髪が風に揺れるのが、やけにゆっくりに感じた後。編茶乃という名前と、姿にピンと来た。
「…失礼。どこかで、お会いしましたか…?」
「…多分、神社で」
私の言葉に、ほっとしたような笑みを見せる編茶乃ちゃん。霜月神社で出会った女の子。親や周りからのプレッシャーから逃れようと、神に祈った女の子。私の恋使姿が見えた、謎の女の子。
「…あの時の!」
私の手を包み込んで、ぎゅっと握る編茶乃ちゃん。眞里阿は状況が読み込めてないようで、私と編茶乃ちゃんを交互に見て戸惑っている。
「あの時は…あの時、いろいろあったし途中で気絶しちゃったしで、記憶が曖昧なんですよね…でも、助けて頂いたのは覚えてます。ずっとお礼が言いたくて…ありがとうございました」
「い、いやいやそんな…っ私は神社にいただけだし、いきなり話しかけたし…むしろごめんね」
編茶乃ちゃんに振られる握られたままの手が、少し痛む。でも、その痛みが少し嬉しい。あの時は心の痛みを感じ取ることは出来ても、分けることは出来なかったから。
「あ、眞里阿、ごめん。案内するね」
落ち着いた編茶乃ちゃんがやっと手を離して振り向くと、フランクフルトを食べている眞里阿がいた。
「大丈夫だよ。お話終わったの?」
「うん、ご、ごめんね…?」
「大丈夫!美味しかった!」
嬉しそうにフランクフルトを頬張る眞里阿の向かいに、編茶乃ちゃんと同じ髪色の男の子がいた。
「…俺に辻の相手させんなよ…編茶乃」
「ごめんごめん。あ、まだ自己紹介してなかったですね。私は夏目編茶乃。1度言ったかもしれないけど、一応もう1回しておきます。こっちが双子の弟、蓮乃」
「宜しく」
「稲森夕音です。宜しくね」
「私はいいよね?じゃあどこから回ろうか」
「フランクフルト…美味しそうだったな…」
「じゃあもう1回行こうか!こっちだよ」
私の言葉に、眞里阿がにこにこと返事をしてくれる。眞里阿が嬉しそうに指さす方へ、私もついて行った。
今日は10月3日。土曜日。眞里阿に誘われて、私達は他校の文化祭に遊びに来ている。元中学の同級生がいるらしい。音楽系専門の私立高校で、相当厳しいと噂の学校だ。スーツみたいな制服を身に纏う、一部の生徒の表情は厳しいままである。
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「えっ、と…あの…女の子…?」
何故か見覚えがあった。この学校に知り合いなどいない筈なので、初対面だと思うが。
「そうだよ。編茶乃ちゃん、こんにちは」
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そう言った編茶乃ちゃんは、驚いたように目を見開いた。赤紫色の長い髪が風に揺れるのが、やけにゆっくりに感じた後。編茶乃という名前と、姿にピンと来た。
「…失礼。どこかで、お会いしましたか…?」
「…多分、神社で」
私の言葉に、ほっとしたような笑みを見せる編茶乃ちゃん。霜月神社で出会った女の子。親や周りからのプレッシャーから逃れようと、神に祈った女の子。私の恋使姿が見えた、謎の女の子。
「…あの時の!」
私の手を包み込んで、ぎゅっと握る編茶乃ちゃん。眞里阿は状況が読み込めてないようで、私と編茶乃ちゃんを交互に見て戸惑っている。
「あの時は…あの時、いろいろあったし途中で気絶しちゃったしで、記憶が曖昧なんですよね…でも、助けて頂いたのは覚えてます。ずっとお礼が言いたくて…ありがとうございました」
「い、いやいやそんな…っ私は神社にいただけだし、いきなり話しかけたし…むしろごめんね」
編茶乃ちゃんに振られる握られたままの手が、少し痛む。でも、その痛みが少し嬉しい。あの時は心の痛みを感じ取ることは出来ても、分けることは出来なかったから。
「あ、眞里阿、ごめん。案内するね」
落ち着いた編茶乃ちゃんがやっと手を離して振り向くと、フランクフルトを食べている眞里阿がいた。
「大丈夫だよ。お話終わったの?」
「うん、ご、ごめんね…?」
「大丈夫!美味しかった!」
嬉しそうにフランクフルトを頬張る眞里阿の向かいに、編茶乃ちゃんと同じ髪色の男の子がいた。
「…俺に辻の相手させんなよ…編茶乃」
「ごめんごめん。あ、まだ自己紹介してなかったですね。私は夏目編茶乃。1度言ったかもしれないけど、一応もう1回しておきます。こっちが双子の弟、蓮乃」
「宜しく」
「稲森夕音です。宜しくね」
「私はいいよね?じゃあどこから回ろうか」
「フランクフルト…美味しそうだったな…」
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