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1月30日 謝罪と感謝
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落ち着いた頃、私と羅樹は別の階で休憩スペースのようになっているベンチに腰掛けていた。人気は下の階に吸い取られてしまったのか、ほとんどない。私は羅樹に借りたハンカチを握りしめ、溢れ続ける涙を拭っていた。羅樹は目の前の自販機で買ったらしいジュースを、私に差し出してくれた。私はそれを受け取り、そのまま一気に3分の1くらいを飲み干した。ホッと息を吐いていると、気まずそうに羅樹が口を開いた。
「ごめん、今日、ずっと一緒にいるって言ったのに」
「え?」
羅樹が申し訳なさそうな顔を浮かべる。戸惑いながら記憶を遡ると、今朝の会話を思い出した。髪を下ろした私に羅樹が子供っぽく妬くものだから、それなら彼女だと分かるように一緒にいて、と約束したのだった。
「そんな、羅樹は悪くないよ!私が勝手に…」
勝手に怯えて、勝手な行動をした。羅樹を振り回したのは私。多分声を掛けられた筈なのに気付かなかった。恐らく羅樹は何処かの店に入ると伝えてくれた筈なのに、私は考え事に夢中で話を聞いていなかった。目の前にいた羅樹のことを考えられなかった。それは私の落ち度だ。羅樹は何も悪くない。
「でも、夕音に怖い思いさせたのは僕だよ」
「…え?」
羅樹は私の手に触れて、するりと指を絡めた。悲痛な表情が至近距離に迫っているのに、私は身を硬くするばかりで動くことが出来ない。
「僕が無理矢理にでも手を繋いでおけば良かった。気付くまで声を掛けて、離れないようにするべきだった」
水色の瞳が罪悪感に歪む。そんなの、羅樹が背負う必要のないものなのに。
「ごめん、夕音」
「違う!」
繰り返される謝罪の言葉に、私は涙声で叫ぶ。乱れた髪をそのまま振り乱して、羅樹を真っ直ぐに見つめる。
「羅樹は私を助けてくれたよ。誰も気付いていなかったのに、私を見つけてくれた。怖くて仕方なかったのに、羅樹の声が聞こえた瞬間凄く安心した。羅樹が庇ってくれたから、助けてくれたから私はもっと怖い思いをしなくて済んだんだよ。羅樹のお陰で私は…っだから、お願いだから、そんな風に自分を責めないで…」
羅樹の服をしがみつくように掴んで、必死に言葉を紡いだ。羅樹は驚いたように目を丸くした後、泣きそうになりながら相好を崩した。そして優しく、遠慮がちに背中に腕が回される。私の体を、羅樹の体温が包んだ。
「わかった…うん、良かった…」
「羅樹…」
私は羅樹の腕の中で、まだ言えていなかったことを思い出す。小さく深呼吸してから、呟くように告げた。
「…助けに来てくれて、ありがとう」
私の言葉が届いたのか、羅樹はふふっと小さく笑って私の頭を撫でてくれた。
「ごめん、今日、ずっと一緒にいるって言ったのに」
「え?」
羅樹が申し訳なさそうな顔を浮かべる。戸惑いながら記憶を遡ると、今朝の会話を思い出した。髪を下ろした私に羅樹が子供っぽく妬くものだから、それなら彼女だと分かるように一緒にいて、と約束したのだった。
「そんな、羅樹は悪くないよ!私が勝手に…」
勝手に怯えて、勝手な行動をした。羅樹を振り回したのは私。多分声を掛けられた筈なのに気付かなかった。恐らく羅樹は何処かの店に入ると伝えてくれた筈なのに、私は考え事に夢中で話を聞いていなかった。目の前にいた羅樹のことを考えられなかった。それは私の落ち度だ。羅樹は何も悪くない。
「でも、夕音に怖い思いさせたのは僕だよ」
「…え?」
羅樹は私の手に触れて、するりと指を絡めた。悲痛な表情が至近距離に迫っているのに、私は身を硬くするばかりで動くことが出来ない。
「僕が無理矢理にでも手を繋いでおけば良かった。気付くまで声を掛けて、離れないようにするべきだった」
水色の瞳が罪悪感に歪む。そんなの、羅樹が背負う必要のないものなのに。
「ごめん、夕音」
「違う!」
繰り返される謝罪の言葉に、私は涙声で叫ぶ。乱れた髪をそのまま振り乱して、羅樹を真っ直ぐに見つめる。
「羅樹は私を助けてくれたよ。誰も気付いていなかったのに、私を見つけてくれた。怖くて仕方なかったのに、羅樹の声が聞こえた瞬間凄く安心した。羅樹が庇ってくれたから、助けてくれたから私はもっと怖い思いをしなくて済んだんだよ。羅樹のお陰で私は…っだから、お願いだから、そんな風に自分を責めないで…」
羅樹の服をしがみつくように掴んで、必死に言葉を紡いだ。羅樹は驚いたように目を丸くした後、泣きそうになりながら相好を崩した。そして優しく、遠慮がちに背中に腕が回される。私の体を、羅樹の体温が包んだ。
「わかった…うん、良かった…」
「羅樹…」
私は羅樹の腕の中で、まだ言えていなかったことを思い出す。小さく深呼吸してから、呟くように告げた。
「…助けに来てくれて、ありがとう」
私の言葉が届いたのか、羅樹はふふっと小さく笑って私の頭を撫でてくれた。
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