神様自学

天ノ谷 霙

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2月13日 デコレーション

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私のチョコレートケーキは完成したので、再度冷蔵庫の中へと入れる。どうせ渡すのは羅樹と家族だけだ。友達の分はまた明日の夜、別で作ることになる。羅樹にだけは当日に渡したかったから、今日作ることにしたのだ。ラッピングは明日の朝にでもすれば良いし、と数を数えてふと気付く。家族の分、勿論私を含めて3つと、羅樹、羅樹のお父さんの分で5つ。ケーキは6等分になっている。ならばすることは1つというわけで、私は思わず笑みを溢した。忘れていたわけではないが、改めて考えると少しサプライズのようで気恥ずかしい。
明は焼き上がったクッキーを取り出し、粗熱を覚ましている。もう3つ目なので、ラストだ。
「アイシング、する」
「わぁ、良いね!えぇと、何がいる?」
「ハンドミキサーか泡立て器、あと小皿と…」
「おっけー。ハンドミキサーは出してあるそれを使って。私ちょっと、ラッピング取ってくる」
明は頷き、私が用意した必要なものを受け取る。アイシング用の粉糖は先程買っておいたらしい。レモン汁や卵などと混ぜ合わせ、ベースを作り始めた。その間に私は自室へ戻り、愛らしいラッピングをいくつか見繕って、1番イメージに合うものを取ってくる。きっとこの色が1番似合う。鼻歌混じりに歌いながらキッチンへ戻ると、明は真剣な顔をしてクッキー1枚1枚に飾り付けを行っていた。携帯で画像を検索し、真似るようにして丁寧にデコレーションを施していく。その真剣な表情が、完成の度にふわりと緩む。とても可愛らしくて、思わず見惚れてしまった。
「…痛…あ、夕音…?」
「え?あ、ぼーっとしてた。座ってやりなよ。腰痛いでしょ?」
つい視線を奪われていたことを隠し、明に椅子を勧める。素直に頷いて、腰掛けながら作業を再開した。私はその近くでチョコケーキを一切れ取り出し、紙袋の中に丁寧に入れる。金のシールで止めると、右上にリボン状になったシールをもう1枚貼り付けた。それを再度冷蔵庫の中に戻し、洗い物を始める。明のアイシング以外は片付けられそうだ。綺麗にして返さないとお母さんに怒られてしまうので、始めた時より丁寧に、を心掛ける。
明は凄まじい集中力で、アイシングをしていく。今はベースのみを進めているようで、色使いは少ないものの可愛らしいパステルカラーが基調とされている。クールだ何だと騒がれることの多い明だが、本心はこんなにも愛らしいのだ。私は思わず微笑む。それと同時に、明が最後の1枚を終えた。全体の半分くらいにアイシングが施されている。
「どれくらいで乾くの?」
「6時間以上かかる。持って帰れるようにしてあるから大丈夫」
「え?そ、そうなの?」
「うん。でも表面上は乾かしたいから、1時間くらいは置かせて」
「いいよ。じゃあ詰める作業の前に片付けしようか」
「うん」
残りの皿を片付けながら、どうやって持ち帰るんだろう、と少しだけ考えた。
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