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年上shrine(神社) 富
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あの探し物の後から、俺はずっとあの人に恋をしていた。見かけるたびにドキドキして幸せな気分になる。
ある日。あの女の人、玲奈さんは男の人と歩いていた。親しげに、楽しそうに。そして幸せそうに。
俺は直感的に「失恋した」と感じた。だって、俺より全然お似合いで。絵になっていて。現実味を帯びていた。
胸をぎゅっと掴まれたように痛かった。苦しくて、涙が溢れそうだった。そんな放課後。
帰り道見かけた神社。真っ赤な鳥居が薄暗く遠くに見えた。俺は境内に座って、気持ちに整理をつけていた。
「こんにちは」
すっと、透き通るような声が響いた。
振り向くとそこには巫女服姿で、ポニーテールにしても太腿まで伸びた髪を揺らしながら箒を持って佇んでいた。
「こ、こんにちは」
声が掠れそうだ。今にも泣きそうだからだろうか。それとも目の前の女の人が女神のように美しくて、言葉が出ないからだろうか。
その様子を察したのか判らないが、うっとりと空を見上げ
「今夜は上弦の月ね。これから、膨らんでいくけどまた元に戻るわ。人の心のように」
何を言っているのかよく解らなかったが、なんとなく俺の心は軽くなった。
それから何度も神社に通った。巫女さんは清歌さんと言うらしい。神主様の長女で、下に俺と同い年の妹がいるそうだ。活発で元気な妹だが、この神社が大好きで、将来は2人で継ぐのだと言う。
そういえば…妹の名前は聞かなかった。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
それから3年の月日が経った。俺も小五になった。清歌さんは中二だった。
放課後、いつものように神社に行き、清歌さんと会う。
いつもと違うのは俺の心臓の音。今にも爆発しそうなくらいドキドキしている。
「せ、清歌さん」
「なぁに?」
いつものように楽しそうに笑ってくれる。俺は深呼吸をした。そして、言葉を呟いた。
「俺、清歌さんが好きです」
驚いて言葉も出ない清歌さん。それすらと愛しくてたまらない。
「俺と、付き合ってください」
「…はい」
それから俺は清歌さんと付き合っている。可愛い俺の彼女。ずっと愛しい。
俺はこの人を笑顔にさせたい、と心から思った。
後日談
「富!!お前お姉ちゃんと付き合ってるの!?」
「え…?」
「だーかーらー、霜月清歌と付き合ってるのかって聞いてるの!」
「え、嘘。まさかお前が妹…?」
「お姉ちゃんの彼氏が…お前…?」
そういえば霙の家も神社。しかも隣にあるというのに、今まで気付かなかったのだ。それもそのはず…俺はずっと裏口から通っていた。鳥居に書かれた「霜月神社」という文字は、裏からじゃ見えない。そして清歌さんの名字も聞いていなかった。
俺は本当に馬鹿だ。でも、
「清歌さんと会えて良かったな…」
「ん?なんか言った?」
俺の今の呟きは、目の前にいる霙にも、双子の弟にも、清歌さんにも…秘密だ。
ある日。あの女の人、玲奈さんは男の人と歩いていた。親しげに、楽しそうに。そして幸せそうに。
俺は直感的に「失恋した」と感じた。だって、俺より全然お似合いで。絵になっていて。現実味を帯びていた。
胸をぎゅっと掴まれたように痛かった。苦しくて、涙が溢れそうだった。そんな放課後。
帰り道見かけた神社。真っ赤な鳥居が薄暗く遠くに見えた。俺は境内に座って、気持ちに整理をつけていた。
「こんにちは」
すっと、透き通るような声が響いた。
振り向くとそこには巫女服姿で、ポニーテールにしても太腿まで伸びた髪を揺らしながら箒を持って佇んでいた。
「こ、こんにちは」
声が掠れそうだ。今にも泣きそうだからだろうか。それとも目の前の女の人が女神のように美しくて、言葉が出ないからだろうか。
その様子を察したのか判らないが、うっとりと空を見上げ
「今夜は上弦の月ね。これから、膨らんでいくけどまた元に戻るわ。人の心のように」
何を言っているのかよく解らなかったが、なんとなく俺の心は軽くなった。
それから何度も神社に通った。巫女さんは清歌さんと言うらしい。神主様の長女で、下に俺と同い年の妹がいるそうだ。活発で元気な妹だが、この神社が大好きで、将来は2人で継ぐのだと言う。
そういえば…妹の名前は聞かなかった。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
それから3年の月日が経った。俺も小五になった。清歌さんは中二だった。
放課後、いつものように神社に行き、清歌さんと会う。
いつもと違うのは俺の心臓の音。今にも爆発しそうなくらいドキドキしている。
「せ、清歌さん」
「なぁに?」
いつものように楽しそうに笑ってくれる。俺は深呼吸をした。そして、言葉を呟いた。
「俺、清歌さんが好きです」
驚いて言葉も出ない清歌さん。それすらと愛しくてたまらない。
「俺と、付き合ってください」
「…はい」
それから俺は清歌さんと付き合っている。可愛い俺の彼女。ずっと愛しい。
俺はこの人を笑顔にさせたい、と心から思った。
後日談
「富!!お前お姉ちゃんと付き合ってるの!?」
「え…?」
「だーかーらー、霜月清歌と付き合ってるのかって聞いてるの!」
「え、嘘。まさかお前が妹…?」
「お姉ちゃんの彼氏が…お前…?」
そういえば霙の家も神社。しかも隣にあるというのに、今まで気付かなかったのだ。それもそのはず…俺はずっと裏口から通っていた。鳥居に書かれた「霜月神社」という文字は、裏からじゃ見えない。そして清歌さんの名字も聞いていなかった。
俺は本当に馬鹿だ。でも、
「清歌さんと会えて良かったな…」
「ん?なんか言った?」
俺の今の呟きは、目の前にいる霙にも、双子の弟にも、清歌さんにも…秘密だ。
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