恭介&圭吾シリーズ

芹澤柚衣

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アンアームド・エンジェルの失言

10.

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「犬神」
 背中に鳴海を乗せ空気を睨むように見上げていた犬神は、名前を呼ばれて苦々しく振り向いた。
「本調子ではないな?」
 烏丸の機転で悪霊を抑え込むことはできたものの、鬼道を作れという指示に答えられなかった先刻の失態は見逃されなかったよう。じっと此方を推し量るように向けられた相貌には、真実以外の返答を許さない迫力があった。
〝……知っての通り、俺は恭介と盟約を交わしてる。今までの力の殆どは、あいつが俺に送り込んでいたんだよ。恭介の意識が戻らない間は、俺の力は普段の三分の一もねェと思っててくれ〟
「お前の結界の強さは、結構頼りにしてたんだけどなぁ……」
 惜しむように言われても、事実なので仕方ない。ワンちゃん意外とごわごわ! と手触りを楽しんでいる鳴海の声に耳を傾けながら、ふいに犬神は諸悪の根元ともなったあの薬のことを思い出した。
〝これから霊門に行くなら、実体がない方がいいんじゃないか?〟
 霊を体からはがす妙薬の残数を頭で数えながら烏丸に聞くと、苦虫を噛み潰したかのような顰めっ面を返された。怪我をした箇所を自身で手当てする時に似た気乗りしない顔で、にわか仕立ての司令塔は黒とも白とも言い切れないことを言う。
「んー……微妙なところだけど、なるべくならあの薬は服用しない方がいいと思うよ。あの世ともこの世ともつかないような場所に行くんだから、生身の体があった方がまだ鎧になるかもしれないし」
〝鎧?〟
「とりこまれないとも限らないってことさ……えーと、少年AとB」
「紫野岡です」
「鳴海だよ~」
 同時に突っ込むように、しかしまるで真逆のトーンで自己紹介をした二人に、烏丸は一枚の札を翳した。先程の木片とは違い習字紙のようなそれには、朱色の墨汁で書かれた家紋にも見える印がある。
「元守護霊の説得が済んだら、この札を使ってすぐに戻ってきてくれ。霊道のどこかに接触すれば、恭介の神社までのショートカットルートを作ってくれる。出口はこちらで用意しておくから、安心していいよ」
 頼りない一枚の紙にまさかそのような重大な機能がついているとは思いもよらず、圭吾は伸ばしていた片手に慌ててもう一方の手を添え、両手で恭しく受け止める。
「最後にひとつ。これから向かうところは生身の人間が長々と居て良い場所ではないから、可及的速やかに動くことを念頭に置いてくれ」
「……あの、烏丸さんは何者なんですか」
 まるで設計図の説明をする建築士のように出口を作るなどと言い出した烏丸の正体が今更ながらに気になって、圭吾は改めて問い確かめた。
「お祓いもできなくはないけどね。本業は呪具師だよ」
「呪具師?」
 圭吾の肩から顔を覗かせるようにして、鳴海が聞き返す。
「耳馴染みのない職業かもなぁ。メインの役割は別にあるけど、こういう札やらお守りやらを、念を込めて作る仕事が一番多いよ。後はまぁ…………………………必要とあれば、霊を体から引き剥がす薬とか」
〝あれ作ったのお前かよ……〟
 恭介が昏倒する羽目になった劇薬を生み出した張本人を目の前にして、犬神は力なく突っ込んだ。

 まるで星屑を散りばめたように、闇に光る小さな粒が行く先々を照らしている。近づいて正体を確かめるだなんて、無粋な真似はしない。暗闇に飲み込まれないよう蠢く光が何なのか、現状と向かう先を照らし合わせば正解を当てるのは存外容易かった。
 圭吾は白虎に、鳴海は犬神に、それぞれ跨がってただ一心に霊門を目指していた。雲の中を泳いでいるような浮遊感に、脳が麻痺を起こしかける。この世ともあの世ともつかない場所への道程は、酩酊にも似た底のない心地よさがあった。
「恭ちゃんと何かあったでしょ」
 問い掛けというより、事実確認を目的としたかのような断定的な聞き方。語尾にクエスチョンマークさえつけられなかった、そのセンテンスの意図は明白だ。何かあったことを前提に、圭吾の胸の内を探るつもりに違いなかった。
「……何でだよ」
 それでも、ささやな抵抗を試みてみたけれど。
「だって圭吾、いつもと全然違うもの」
 あっさりと覆されてしまった。
「……何か言われたの?」
 重ねて問われ、逃げ切ることは叶わないと悟る。鈍く震える唇で、圭吾は脳裏に残るあの声を復唱した。
「五年って言われた」
 その言葉の通り五年を念頭に動いたとしたら、確実にこの世にいない人間がいるにも関わらず。基本的に愛他主義の気がある上司だということは嫌になる程わかっていた筈なのに、その一言は圭吾の心をとことんまで打ちのめした。
「……土屋先輩の、心臓のリミットは三年だ。五年後なのは僕の盟約だよ。五年と思って動いていたら、間に合わないのに」
 近づけた気がしていた。事情を話してもらえたことが嬉しかった。同じ場所に立てたことさえ誇りだった。預けてくれると――今度こそ、生きることを諦めないでくれると思っていた。
「それでもあの人は、五年って言うんだ……僕の命は、何の重りにもならなかった」
 恭介の過去に、関われなかったことを悔いたりはしない。決して触ることが出来ない昔に気をやるくらいなら、今目の前で生きているこの人と手をつなごうと決めたからだ。けれど、伸ばす先にいた筈の恭介が、それを許してはくれなかった。黒袴に隠された掌は、今も差し出されることなく一人で拳を握っている。
 たった三日間でさえ傍にいることを許さずに、旅行に参加しろだなんてあっさり突き放すのだ。その温度差は、一生埋まることのない溝のように思えてならなかった。
「仕方ないよ。恭ちゃんは、そういう人だから」
 慰めるでもなく鳴海が、あっさりとそんなことを言う。ノスタルジックな蛍火にも似た光に照らされた横顔は、普段の無邪気さを押し込めたように静観な影を映していた。
「自分が大事じゃないなんて言ってない。圭吾が命懸けで伝えたかったことも、ちゃんとわかってる。でも真っ先に、お前の話が出るんだよ……その後に、ようやく自分のことを思い出すの。あの人は、そういう人」
 常とは違う少し大人っぽい声が、圭吾を諭すように耳に響いた。
「それを責めないであげてよ。きっと少し前までの恭ちゃんだったら、真っ先に圭吾のことを口にして、次に何かなんて思い付きもしなかった。二番目に、ようやく自分のことを言えるようになったの。圭吾はその……二番目に来る言葉を待てなかったんだね」
 ふいに、口論になったあの日のことが蘇る。このままこの場所に留まっていては、また心ない言葉で彼のことを責め立ててしまう。そんな不安に駆られて、逃げるように部屋を飛び出した。あの時置き去りにしてしまった恭介がどんな顔をしていたのか、靄に隠れて今はもう思い出せない。
「次は、待ってあげてよ」
 できなかったことに容易く、次の機会を与えられる。にわかには頷くことができずに、圭吾はゆっくりと息を吐いた。
「だけど、もう……僕は」
〝おい小童ども〟
 緊張感を滲ませた一之進の声が、灰色の空気を切るように響いた。続けかけた言葉を飲み込んで、圭吾は声のする方に向き直る。条件から外れているその霊は、やはり圭吾の眼には映らなかった。
〝じきに霊門につくぞ。お嬢ちゃん、何か視えるか?〟
「もー! 俺は男だし、鳴海って名前があるの! えーとえーと、あっ……あそこ!」
 揶揄のような問い掛けを聞き流すことなく反射で性別と名前を訂正し、鳴海は大きな目をより大きく見開いた。
「あの右側の奥の方! オレンジと、紺色が混じってるオーラのおじさん! あの人がそうだよ」
 淀んだ空気に不釣り合いの、一角だけスポットライトを当てたような強い光。溢れる力は気高くもしとやかで、群像に呑まれない存在感があった。
〝とりあえず近づいて、説得してみるか……〟
〝話し合いが平行線のままなら、強制連行も辞さないがな〟
〝……冷静な声でぶっそうなこと言うのやめてくれねェか?〟
 一之進の提案に頷く素振りは見せながらも必要であれば武力行使も選択肢に入れるとばかりの白虎に、基本的に平和主義者の犬神は静かに恐れおののいた。
 風の勢いが少しずつ強くなっていく。霊門が近いからだろうか。遠目に見える荘厳な門扉は固く閉ざされていたが、あれが開いてしまっては、より風速が高くなってしまう可能性もある。烏丸の忠告に倣うまでもなく、あまり時間はないのかもしれない。
「はっきり視えているのはお前だけだから、先頭に立って先導して……城脇?」
 ぐらりと、鳴海の上体が視界の隅で傾いた。咄嗟にその肩を掴みながら、圭吾は訝しげに声を掛ける。
「ごっ、ごめ……何か、ちょっと……気持ち悪、くて」
 口許だけでどうにか笑みを作ろうとして、無理が出る。よく見れば、鮮やかな肌色レイヤーを忍ばせたような明るい彼の顔色が、見たこともない程白くなっていた。普段は楽しげによく動くその口を両手で覆いながら、しなやかな背を折り曲げて蹲る。
「……城脇、烏丸さんから預かった札を見てみろ」
 嫌な予感がして圭吾が、防壁アイテムにと渡された札の確認を促す。
「札……? あっ、そうだね。えっと……」
 改めてポケットから取り出したそれには、意図的に真っ二つに割ろうとしなければつかないような亀裂が走っていた。圭吾も素早く、自身の札を確認する。予想に反し圭吾のそれは、渡された状態のまま掌に転がっていた。
〝何で鳴海のだけ、皹が入ってるんだ……?〟
「わ、わかんない……うえ」
「おい、大丈夫か?」
 問い掛ける以外に何もできずに圭吾は、できるだけ優しく鳴海の背を撫でた。震える肩が、飲み込み切れなかった唾を吐く。
「大丈夫じゃない……前にペットボトルに使い差しの醤油を入れて冷蔵庫に保管してたことを忘れてお茶と間違えて飲んじゃったことがあったんだけど、その時くらい気持ち悪い……」
 いまいち気持ち悪さの度合いが解りかねる例えを出して、鳴海は限界とばかりに完全に倒れた。
「あっ、もうだめ……かも……」
「城脇!?」
 肩を掴んで揺する気も起こらない程衰弱した鳴海を前に、圭吾の思考は一瞬止まる。
 今、分かりやすく二択を迫られていた。
〝ど、どうする圭吾……!? 最悪鳴海だけでも先に帰した方が……〟
「だけど、犬神さん……!」
 言いながら犬神も、無茶な提案だとわかっていた。烏丸から預かった戻るための切符は、たった一枚だけだ。鳴海だけを元に戻してその後に自分達が、なんて提案は物理的に不可能だった。ましてや、この即席で組まれたパーティーの中で、元守護霊をオーラの色まで正確に視認できたのは鳴海しかいない。鳴海を帰すということは、イコール計画の破綻を意味していた。
〝……鳴海の命を危険に晒してまで指令を実行するなんて夢見悪ィし、まず恭介が許さねェよ〟
 首を縦に振らない圭吾に、念押しのように犬神が提訴した。
〝一旦戻って、作戦を立て直そう〟
「だーっ! もー! お前ら揃いも揃って大馬鹿かよ!?」
 突如、鳴海が吠えた。かき毟るように頭を掻いて、およそ初めて見ると思えるほど冷たい眼光で辺りを睨む。チッと小さく舌打ちをして、どっかりと犬神の上に胡座をかいた。びっしりと睫毛の生え揃った大きな目を殺し屋もかくやと言う程鋭く細めて、普段笑顔を絶やさない大きな口で唾を飛ばしながら威喝する。
「全部の霊が視えるってこたァ、そンだけ霊媒体質ってことだろ! そんなガキをこんな霊の巣窟みてェなところにぶちこんで、危険じゃない訳がねーんだよ!」
「……いち君」
〝いち君か〟
「いち君言うな」
 傍らに浮遊していた筈の商人の霊が居ないことに気付き、犬神は確信を持って圭吾の後に名前を口にした。呼び慣れない子供のような渾名には得心がいっていないのか、歯を剥いて訂正しろと怒鳴る顔つきは、いつもの鳴海とは確かに別人のものだった。
「えーと……圭吾っつったか。お前は確か、自殺した霊しか視えねェんだったな」
「はい」
 唐突に指を差される無礼には目を瞑り、圭吾が短く答える。
「霊門まであがってこれるような魂で、自殺したやつがいるのはごく稀だ。視えなきゃすがろうとも思わないモンだろ? だからお前の札は、この坊やのそれより効力があったんだ……だが」
〝鳴海は、視え過ぎたのか……〟
 痛ましい顔で、犬神がぼそりと呟いた。
「実際中に入ってみりゃよくわかる。これだけはっきり大量に視えてて、よく発狂もせずに今まで生きてこられたもんだぜ」
 翳りの一切ない明るい声で、名前を聞いてきた鳴海を思い返す。まるで断られることなんて考えも及ばないような朗らかな少年が、日常で視界に入れている現実は想像以上に無惨なものだった。
〝だ、大丈夫なのか……?〟
 犬神が不安げに声を掛け、一之進の精神状態を確認する。正直大丈夫か大丈夫じゃないかで言えばまったく大丈夫ではなかったが、これが一生続く鳴海のことを慮れば、一時的に体感する程度の自分が耐えられないと嘆くのは忍びなかった。
「安心しな。商家の三男坊だけど、俺だって江戸っ子の端くれさ。受けた恩と儲けは、倍にして返せって言われてる。このガキが気を失ってる間は、変な輩が入ってこねェように守ってやるよ……あと圭吾」
「はい」
「お前、その虎霊を使って結界を張れるか?」
「やってみます……白虎!」
 圭吾を包み込むように、銀色の空気が膜を張った。ちらりと鳴海の体ごと包んでいた犬神のオーラを確認してから、一之進は苦い顔で素直な感想を吐露する。
「うーん……弱ェな」
 反論する気にさえならない程、犬神のそれと格が違うのが圭吾にもわかった。正しくは、白虎の至らなさではなく、自身が彼の持つ本来の力をうまく生かせてやれていないような歯がゆさがあった。
「気にすんな。向き不向きってのは誰にでもある。犬神、この坊やに代わって圭吾を乗せろ。んで、結界でしっかり包んでやれ。俺は白虎の上に乗って、この虎ごと守りを固めるわ」
 安逸な口調でさっさと指示を出しながら、一之進は返答を待たずに白虎の背に飛び乗った。
〝おっ、おい……!〟
 重心が偏る前に、圭吾は素早く犬神の背に滑り込む。慌てた犬神の声に耳を傾ける素振りさえ見せず、一之進はくるりと背を向けた。
「お前らは、下手に動くなよ。とりあえず武家のおっさん呼んでくるわ……くっそ、視え過ぎで頭痛ェ……」
 そう言い置いて、一之進の姿はあっという間に靄の中へと消えていった。

〝……その、一方的に殴っちまって、悪かったな〟
 ぼそりと、独り言のように犬神が呟いた。
 先の鳴海との会話が真実なら、自分の主人にも落ち度はあったのだろう。恭介が悪気のない言葉で圭吾を傷つけていたのであれば、彼の様子がそれ相応におかしかったのも頷ける。
 少し言い淀んでから謝罪の言葉を述べた犬神に、圭吾はまるで無感情な声で答えた。
「いえ、別に。僕がひどいことを言って、先輩を傷つけたことは事実ですから」
〝事実って、お前よ……〟
 そんなことは百も承知だった。今更目の前で起こった事実の再確認なんて、意味のないことをするつもりは犬神にだってない。肝心なのは圭吾の意図だ。けれどそれを問い質そうとしても、圭吾にあっさりと論点をずらされる。歩み寄ろうとした分だけ距離をとられるような、核心に触れられないもどかしさがあった
〝お前のことだから、何か考えがあるのかもしれんが……依頼人を巻き込むようなことはするなよ。こんなやり方、恭介が納得する訳がねェだろ〟
「まったく、過保護だな」
 露悪的な言い方で、犬神をバッサリと切り捨てる。まるで自ら憎まれようとしているかのような、作為的な冷たさの響く声だった。
「そんなに心配だったら最初から、部屋に閉じ込めて、鍵でも掛けておいてもらえませんか? 見ることもできない、触れることさえ叶わない人だったら、僕だって……」
 饒舌に動いていた圭吾の口が、ピタリと止まる。迷子のように小さく揺れる瞳は、最早近くにいる犬神のことさえ映してはいなかった。
「こんなにも、心が騒ぐことなんかなかったのに」
 そこでようやく犬神は、自身の思い違いに気が付いた。
 いつもの、取るに足りない痴話喧嘩だと思っていた。ほとぼりが冷めれば、意地を張るのに飽きた方が謝って、それで済む程度の問題だと。
 けれど、それは想像以上に根深く圭吾を蝕んでいる。まさに今自分が圭吾を見失ってしまったら、二人はもう元のように戻ることはできないかもしれない。
 それ程に、事態は深刻だったのだ。
〝……なぁ、この依頼が無事に完了したら、恭介と仲直りできるんだよな?〟
 正体不明の焦燥に急かされるように、言質を取りたくて犬神が問う。
 是とも否とも言わずに、圭吾はただ静謐に笑った。
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