大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第三章〜日丸島防衛戦〜

第17話 捕虜と奴隷の行方

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日丸島の入り江に帰投した大和は、重症を負っている者をあかぎの医療室に移し、軽傷もしくは無事だった奴隷身分の者達は日丸島に移動し、捕虜の者達はそのまま倉庫に幽閉することになった。
日丸島の司令室では、今回の海戦についての会議が行われていた。

「第九護衛艦隊「つばき」の損傷は、ながとが敵砲撃による火災により、後部甲板が被害を受けましたが、航行ならびに戦闘には支障はありません…むつとなとりは、早々に撤退していたため、被害はありません。それと、前に言われていた燃料消費のことなんですが、ながと、むつ、なとり全艦が、燃料を消費していませんでした」

春菜は第九護衛艦隊の護衛艦が受けた被害と、燃料の検証結果を報告していた。
そして、それに続くように、信介が椅子から立ち上がって口を開く、

「戦艦大和は艦首と両舷側に傷がありますが、それ以外に目立った損傷などはありません。戦艦武蔵は、舷側が少し傷を負った程度です」

信介は大和と武蔵の被害を全員に報告し、着席した。
そして、次は光太郎が立ち上がった。

「そして、捕虜から聞いた話によると、敵戦力は、魔導戦艦と呼ばれるエーデル級が5隻、装甲艦ベルルク級20隻、軍艦ラジュリーズ級25隻、快速帆船140隻の計200隻だったとのこと。観測された残存艦艇は19隻だったようで、結果的に我々は、敵艦隊の約九割を撃沈させたということになります」

光太郎はまとめた書類を見ながら、捕虜から聞いた艦隊総数を話す。
光太郎からの報告に、多くの者が騒然とする中、光成がとあることを光太郎に質問する。

「魔導戦艦と言ったな…それはどう言う代物なのだ…?」

魔導戦艦という物が気になった光成は、調べているだろう光太郎に詳細を尋ねる。

「それが、魔導戦艦の詳細は口を割りませんてました…ただ、恐らくあの結界のような物を張っていた戦艦が、その魔導戦艦かと…」

「ん?待て、それなら艦隊数も普通じゃあ言わないんじゃないのか?」

光太郎から魔導戦艦の詳細を聞いていた信介は、何故敵艦隊の総数を知っているのかどうか聞く。

「ああそれは、捕虜の中に態度と腹だけはデカイ、敵の海軍少将が居てな…そいつに調子を乗らせて、艦隊総数や艦種などを聞き出した」

信介の質問に、光太郎は不気味な笑みを浮かべながら、ラソウニに誘導尋問を行ったと伝えた。

「んんっ…では、報告を続けます」

軽い咳払いをし、光太郎は報告を続ける。

「今回、保護した奴隷身分の者達は、人間だけではありませんでした。エルフ、ダークエルフ、ドワーフ、獣人、半魚人と呼ばれる五種類の人外が、保護した奴隷身分の者達の中にいました」

光太郎の新たな報告に、光成達1945年代組は黙り込み、剛士達2028年代組の一部はソワソワし始める。

「本人達曰く、迫害されていたらしく、私としては保護をしたいのですが」

「しましょう!絶対に保護しましょう!!」

光太郎の提案に、アニメや漫画が好きな雪は、勢いよく立ち上がってその提案に支持する。
アニメや漫画の中でも、特に異世界系が好きな雪は、よくアニメなどで見ていたエルフ、ダークエルフ、ドワーフ、獣人、半魚人などに実際に会えるということで、その案に賛成した。
1945年代組は、何故そんなに意気揚々なのだ?という表情をしているのに対し、雪がアニメや漫画が大好きなということを知っている2028年代組は、頭を抱える。

「で、では…私の案に反対の意見がある者は……」

雪の勢いに、少し引きつつ、光太郎は他の者達に、反対がないかどうか尋ねる。
無論、ここには、種族が違うってだけで、差別や追い出そうとする者は居ないため、反対意見が出るわけがなかった。

「無いようですね…では、人外の者達は、他の者と同様に保護するということで」

人間の奴隷身分たちのように、保護すると言うことが決まり、雪はガッツポーズを取る。
エルフ達以上に喜んでいる雪に、剛士は呆れており、春菜は後で注意するように決める。

「さて、これからのことなんですが…恐らくシュヴァルツは、我々を許さないと思います。と、言っても百数隻の艦艇を失った以上、そう簡単に仕掛けてくるとは思いませんが……」

光太郎は、今後の日丸島の方針に話題を変えた。

「私としては、今は防御を固めて置いた方が良いと思います。一部資源が足りていない故に、駆逐艦や潜水艦の量産が出来ていない状況なので…」

自身が考えている日丸島の方針を伝えながら、光太郎は防衛線の案を書いた書類を皆に配った。
光太郎の防衛案は、大和を北に、武蔵を南に、ながとを東に、むつを西に、あかぎを日丸島に待機させ、なとりとらいげいが島々を巡回する、という物だった。

「…ふむ、我々はこれで良いと思うが……剛士殿達はどう思う?」

防衛案を見て、光成達は満足したようで、剛士達に尋ねる。

「……我々もこの防衛案で良いと思います」

剛士は防衛案を見た後、春菜達が頷いたのを確認した後、光太郎の防衛案に賛成する。

「では、この案通りに、艦艇を移動させます」

「ああ…頼む」

「では、私は指示を取るので、これにて失礼致します…!」

日丸島の防衛線が決まり、光太郎は今回の会議で決まったことを部下達に、指揮を出すために、司令室から退出して行った。
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