大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生

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第九章〜世界大戦〜

第110話 開戦目前

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丸2日移動した桜花艦隊は、シュヴァルツの中央東洋側の軍港都市ニューダンに、辿り着いた。
ニューダンに辿り着いた次の日、大和、大鷹、晴天、晴風は沖合に出ていた。

「これより、航空隊の演習、並びに魔導防壁の効果の確認を行う…航空機全機発艦せよ!」

光太郎は無線機を通して、航空機を発艦させる。

「大和、魔導防壁展開」

「了解。魔導防壁展開!」

光太郎の合図と共に、楕円状のドームが大和の艦橋の頂点から甲板に、船体側面と艦底部は膜のように張られた。

「魔導防壁展開完了」

「よし、大和第二戦速」

沖合で止まっていた大和は、魔導防壁展開完了と同時に、前へと進み始める。

「これより演習を開始する。航空機、目標に向けて機銃掃射を行え、大和対空戦闘用意!」

光太郎は航空隊と大和それぞれに命令を出す。
今回の演習内容としては、航空隊の練度を上げるだけではなく、大和の魔導防壁の検証も兼ねているのだ。
なお、大和が対空戦闘に使う弾は、ユキが提案した演習用の蛍光塗料弾で、そのため航空機が汚れることはあるものの、壊れることは無いとされている。

『航空隊射程範囲内に入りました!』

「対空防御!」

レーダー班からの報告を受け、光太郎は機銃掃射を命じる。

ドンッドンッドンッドンッ!!!!バババババババ!!!!!

大和の対空砲と機銃砲が火を吹き、濃密な弾幕が航空隊を襲うが、航空隊は合間を縫って進み、大和を射程内に捉えると、機銃を連射する。
無数の鉄の礫が大和を襲うが、魔導防壁はしっかりと弾丸を弾く。

「損害はないな?」

「はっ!耐えられるている模様です」

損害がないかどうか光太郎は確認したあと、次なる命令を飛ばした。

「航空隊、雷撃を敢行せよ!」

無線を通し、光太郎は航空隊に雷撃を命じた。
命令を受けた航空隊は、大和からの弾幕を避けながら距離を取り、水面下ギリギリを飛び、両側からそれぞれ魚雷を投下する。

「各員、衝撃に備えよ!」

両側から4本ずつ信管を抜いた魚雷が大和に命中し、衝撃で船体が大きく揺れる。

「被害報告」

「…船体に異常なし!完全に防ぎきれてます!!」

揺れはあったものの、魔導防壁は同時に別方向から攻撃を受けても、防ぎ着ることができると証明した。

「魔導防壁…凄まじいものだな…」

8本の魚雷を耐え抜いた魔導防壁の硬さを確認した。

「これで魔導防壁の性能は確認できた…後は航空隊の演習だな…」

魔導防壁が正常に作動していることを確認した光太郎達は、残りの時間を航空隊の演習へと注ぎ込んだ。





桜花艦隊などが準備を進めている中、大帝国もまた戦争への準備を進めていた。

「皇民の避難は順調だな?」

「はい…皇帝陛下のご命令として、中央東洋、中央西洋付近の街に住んでいる者を内陸へと避難させております。また、アーガス大陸に居た皇民も同じように」

ローレンスの質問に、ミカエルが答える。
世界共栄連盟から宣戦布告された大帝国では、軍事力の強化と共に、戦闘が予想される地域から国民を避難させているのだ。

「無実の者を戦争に巻き込みたくないからな…」

避難が順調に進んでいることに安心したローレンスは、並んでいるバルト達の方を見た。

「それで、軍の方はどうなっている?」

「はっ!先ずは帝国陸軍ロイヤルグランドから申し上げます!」

ローレンスの質問に先にバルトが答えることにした。

「まず、アーガス前線に追加として、第二軍団マニプルスを派遣致しました。本土の防衛としては、第三軍団レギオンが西海岸方面を、そして大帝国最強の軍、第一軍団テネルが東海岸方面を防衛しております」

バルトは頭を下げながら、帝国陸軍ロイヤルグランドの軍団配置について話した。
それに続くように

「続いて、帝国空軍ロイヤルエアリアルからの報告です。アーガス大陸へ攻撃機ハルピュイア、要撃機カイムをそれぞれ配備中であり、また西海岸方面に、大量のヴィーヴルを用意しております。そして東海岸方面にはヴィーヴルと、世界初の魔導噴進機フレズベルクを全て配備しております。セレーネ大陸の国々が、単葉機へと移行している受け、急遽開発されたフレズベルクがある限り、連中に遅れを取ることはありません!」

サリスは遅れを取らないと宣言する。
そして、最後に、

「続いて、帝国海軍ロイヤルマリンでは現在、魔導超爆裂砲ノヴァフレイムカノンの小型版を搭載した超弩級戦闘皇艦ロイヤルカイザー、そして以前から計画していたD計画により、完成した超弩級魔導戦艦、ドレッドノート、ドミニオンの2隻を第一艦隊に編入致しました。そして、最強となったこの艦隊を中央東洋へと派遣し、制海権奪取のため、やってくるだろう恐るべき桜花艦隊や連邦艦隊に対処いたします。また、それ以外の艦隊はソラズム大陸を囲うように配置させ、徹底的に海上封鎖を行います。弱腰に見えるかもしれませんが、これは第五艦隊の過半数を屠ったunknownへの対策のため、ご了承ください」

桜花艦隊と夜桜艦隊への可能な限り対策を施しているドラスは、その結果弱腰になってしまっていることを謝った。

「構わんよ、桜花艦隊もそうだが、unknownに至っては、帝国の影ロイヤルシャドーでも、以前その実態を把握出来ていない…未知に対しては慎重にならなければならんよ…」

弱腰になっていることに、ローレンスは責めるどころか、仕方ないと伝え、それと同時にローレンスの後ろの暗闇に立っているロックが頷く。

「ありがとうございます…!」

理解してくれていることに、ドラスは感謝する。

「それと、ドラス…貴殿に頼みたいことがあるのだが」

「なんでございましょう…?」

「それはな………」

感謝していたドラスに、ローレンスは声をかけてとある頼み事をした。
そして、このローレンスの頼み事が、戦況を大きく変えることになる。
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