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第七話
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リアトリスから手紙が届いた。アザレアの言っていたダイヤモンドの鉱脈が見つかったらしく、しばらくは忙しいとのことだった。
そしてそのダイヤモンド鉱山に、アザレア鉱山と名付けたそうだ。以前設立したホールにもアザレアホールと名付けた記憶がある。
この調子で行くと、我が領土内は私の名で溢れ返ってしまうのではないだろうか? と心配になった。
手紙を読み進めると、その鉱山を発見したアザレアを褒めちぎっている内容が続き、しまいには『アザレは世界を照らす太陽』とまで書いてある。頭が痛い。
最後にリアトリスがいつも持ち歩いているアザレアの肖像画が半年前の物なので、新しい肖像画が欲しいとのこと。
肖像画を描いてもらうのには時間がかかるし、じっとしていなければならなかったりとかなり面倒なのもあり、あまり好きではない。適当に予定を入れて断ることにした。
ダイヤモンド鉱山はロングピークからさほど遠くないので、視察しに行っても良いかもしれない。移動の馬車は辛いが夜営となったら、夜だけ戻って自室のベッドで寝ればよい。リアトリスに顔見せもできるだろう。それで肖像画は諦めてもらおうことにした。
一秒でも早く返事を持ち帰るように命令されているであろう使者が、返事を今か今かと待っている。可哀想なので、返事を急いで書いた。
その後ふと、昨夜殿下と会ったことを思い出す。婚約者候補を辞退したりと、殿下との関係は変わってしまい、次に殿下に会ったら自分の気持ちがゆれてしまうのではないかと内心、心配していた。が、実際は落ち着いていられることができて、自分自身でも驚いていた。
こんなに冷静に殿下に接することができるのは、もしかしたら、アザレアは王太子殿下自身ではなく、王太子殿下と言う地位に恋していたからかも知れないとも思う。
でも婚約対象者ではなくなるこれからは、友人として、相談役として良い関係を築けたら良いと思った。
リアトリスから鉱山へ行くお許しの返事を待つ数日間、アザレアは自分の庭園で花の品種改良に没頭した。時間魔法ができても、花そのものに手を加える訳ではないので、なかなかうまくは行かなかった。それでも以前と比べると、格段に改良スピードは上がった。
前世で言うところの、ゲームに課金をしているかのような感覚だった。
夜は殿下との約束をしていない日も、こっそり王宮図書室へ行っていた。普段めったにお目にかからない本が置いてあるというのに、殿下がいると本を読ませてもらえなさそうだったからだ。
そうこうしているうちに殿下との約束の日を迎えた。約束の時間に王宮図書室に行くと前回と同じくテーブルで殿下が待っていた。
「アザレ、待っていたよ」
笑顔で迎えてくれる殿下を見て、殿下のいない日に隠れて図書室に来ているのを少し後ろめたく感じた。
「こんばんは、今日は前回読んでいた本の続きを読ませていただこうと思っています」
ここでは堅苦しい挨拶は抜きにすることにした。
「どうぞ。ところでその殿下と言う呼び方は辞めないか? 私はアザレアには名前で読んで欲しい」
アザレアは、殿下自身をきちっと見ていなかった、と先日反省したことを思いだし、その提案を受けることにした。
「殿下がそう仰るなら。カルミア様、でよろしいでしょうか?」
「カルって読んで欲しいのだが。敬称もいらない。私も君のことはアズと呼ばせてもらう」
本来ならとんでもないことだが、今ここでなら良いかという気分になった。
「わかりました。カル?」
するとカルは私との間を詰めて
「なんだい? アズ?」
と優しく微笑み返してきた。なんだかくすぐったい気持ちになった。こうして立場を忘れ名前で呼びあっていると、年相応のカップルのようだ。
つられて思わずアザレアも微笑み返したのだが、愛おしそうに見つめてくるカルの眼差しにぶつかり、少しドキっとした。そんな気持ちを誤魔化そうと、カルから視線をはずす。
考えてみたら、カルは友達として気軽に話ができる『アズ』を求めているのであって、婚約者候補としてのアザレア公爵令嬢を望んでいるわけではない。そう考えると胸の奥が少し痛んだ。
気持ちを切り替えようと向きを変え、先日読んでいた本を取りに行き、テーブルに着いた。右隣にカルが座る。完全にこちらに身体を向けており、手にはなんの本も持っていない。
今日も読書をするつもりはなさそうだ。予想していた通り、本を読み始めたアザレアにお構いなしに話しかけてきた。
「アズは花の香りがするね」
数日花の品種改良に没頭していたので、花の香りが移ったのだろう。本に視線を落としたまま答える。
「はい、最近は花の品種改良に力を入れているので、香りが移ったのかもしれません」
殿下はしばらく間を置いて
「君は来ていないはずなのに、図書室でたまにこの香りがするんだよ?」
と言った。本の文字をひたすら目で追っていたが、そう言われた瞬間、顔を上げカルを見た。カルは微笑んでいるが目が笑っていない。
「花の香りは窓からでも入りますから」
アザレアは、誤魔化そうとしたが、カルは表情を変えずに言う。
「ここはね、大切な本があるから空調が整っているんだ。窓はほとんど開けない。あと、知っての通り王族以外は入れないし、それ以外は管理人しか入らない」
あぁ、やはりバレてしまっている、絶対に。ここは謝った方が良いだろう。誰だって知らぬまに勝手に家に入られるのは嫌だろうし。
そう考えると、改めて勝手に侵入していたことは大変失礼なことだったと気がつき、申し訳なく思った。
幻覚とはいえ図書室へ来ることは、僕がいる間だけ許されていることだ。分をわきまえよ、と暗に釘をさしているのだろう。
「申し訳ありませんでした、どうしても読みたい本があったので、お約束はしておりませんでしたけど、伺わせていただいたことが数回ありました。勝手に来て不愉快な思いを……」
そこまで言いかけたところで、カルが話をさえぎるように、テーブルに右肘を着いて、左手をアザレアの座っている椅子の背もたれに乗せると、グッと顔を近付けて言った。
「そうじゃない」
近い。そして、カルが怒っている理由がわからない。そんなカルの顔を見つめながら、しばらく理由を考えていると
「わからないか? 私はねアズがここに来るなら、私もここにいたいんだよ」
要するにどういうことだってばよ? と言う言葉が頭のなかに浮かぶ。カルの言っていることと、勝手にアザレアがここに来ているのが許せないと言うのは、どう違うのだろう? わからないが、とりあえず重ねて謝る。
「わかりました、今度から必ずカルのいる時に来ます。申し訳ありませんでした」
カルは顔を近付けたまま、しばらく無言でアザレアの顔を見つめると
「君はわかっていないみたいだけど、できるならそうして欲しい。私は君に会いたいんだ」
とだけ言った。そして、体の位置を戻して話を続けた。
「正直に言うと、私はアズと話がしたい。だがアズは本を読みたいのだろう? では、曜日で本を読む日と、私と話をする日に分けるのはどうだろうか? そのどちらも私は同席させてもらうが、本を読む日は絶対に邪魔をしないと約束する」
その提案は正直ありがたかったので、おとなしく案を飲んだ。でもそれでは頻繁に通う必要があるのでは? と、後で気がついたのだった。
そしてそのダイヤモンド鉱山に、アザレア鉱山と名付けたそうだ。以前設立したホールにもアザレアホールと名付けた記憶がある。
この調子で行くと、我が領土内は私の名で溢れ返ってしまうのではないだろうか? と心配になった。
手紙を読み進めると、その鉱山を発見したアザレアを褒めちぎっている内容が続き、しまいには『アザレは世界を照らす太陽』とまで書いてある。頭が痛い。
最後にリアトリスがいつも持ち歩いているアザレアの肖像画が半年前の物なので、新しい肖像画が欲しいとのこと。
肖像画を描いてもらうのには時間がかかるし、じっとしていなければならなかったりとかなり面倒なのもあり、あまり好きではない。適当に予定を入れて断ることにした。
ダイヤモンド鉱山はロングピークからさほど遠くないので、視察しに行っても良いかもしれない。移動の馬車は辛いが夜営となったら、夜だけ戻って自室のベッドで寝ればよい。リアトリスに顔見せもできるだろう。それで肖像画は諦めてもらおうことにした。
一秒でも早く返事を持ち帰るように命令されているであろう使者が、返事を今か今かと待っている。可哀想なので、返事を急いで書いた。
その後ふと、昨夜殿下と会ったことを思い出す。婚約者候補を辞退したりと、殿下との関係は変わってしまい、次に殿下に会ったら自分の気持ちがゆれてしまうのではないかと内心、心配していた。が、実際は落ち着いていられることができて、自分自身でも驚いていた。
こんなに冷静に殿下に接することができるのは、もしかしたら、アザレアは王太子殿下自身ではなく、王太子殿下と言う地位に恋していたからかも知れないとも思う。
でも婚約対象者ではなくなるこれからは、友人として、相談役として良い関係を築けたら良いと思った。
リアトリスから鉱山へ行くお許しの返事を待つ数日間、アザレアは自分の庭園で花の品種改良に没頭した。時間魔法ができても、花そのものに手を加える訳ではないので、なかなかうまくは行かなかった。それでも以前と比べると、格段に改良スピードは上がった。
前世で言うところの、ゲームに課金をしているかのような感覚だった。
夜は殿下との約束をしていない日も、こっそり王宮図書室へ行っていた。普段めったにお目にかからない本が置いてあるというのに、殿下がいると本を読ませてもらえなさそうだったからだ。
そうこうしているうちに殿下との約束の日を迎えた。約束の時間に王宮図書室に行くと前回と同じくテーブルで殿下が待っていた。
「アザレ、待っていたよ」
笑顔で迎えてくれる殿下を見て、殿下のいない日に隠れて図書室に来ているのを少し後ろめたく感じた。
「こんばんは、今日は前回読んでいた本の続きを読ませていただこうと思っています」
ここでは堅苦しい挨拶は抜きにすることにした。
「どうぞ。ところでその殿下と言う呼び方は辞めないか? 私はアザレアには名前で読んで欲しい」
アザレアは、殿下自身をきちっと見ていなかった、と先日反省したことを思いだし、その提案を受けることにした。
「殿下がそう仰るなら。カルミア様、でよろしいでしょうか?」
「カルって読んで欲しいのだが。敬称もいらない。私も君のことはアズと呼ばせてもらう」
本来ならとんでもないことだが、今ここでなら良いかという気分になった。
「わかりました。カル?」
するとカルは私との間を詰めて
「なんだい? アズ?」
と優しく微笑み返してきた。なんだかくすぐったい気持ちになった。こうして立場を忘れ名前で呼びあっていると、年相応のカップルのようだ。
つられて思わずアザレアも微笑み返したのだが、愛おしそうに見つめてくるカルの眼差しにぶつかり、少しドキっとした。そんな気持ちを誤魔化そうと、カルから視線をはずす。
考えてみたら、カルは友達として気軽に話ができる『アズ』を求めているのであって、婚約者候補としてのアザレア公爵令嬢を望んでいるわけではない。そう考えると胸の奥が少し痛んだ。
気持ちを切り替えようと向きを変え、先日読んでいた本を取りに行き、テーブルに着いた。右隣にカルが座る。完全にこちらに身体を向けており、手にはなんの本も持っていない。
今日も読書をするつもりはなさそうだ。予想していた通り、本を読み始めたアザレアにお構いなしに話しかけてきた。
「アズは花の香りがするね」
数日花の品種改良に没頭していたので、花の香りが移ったのだろう。本に視線を落としたまま答える。
「はい、最近は花の品種改良に力を入れているので、香りが移ったのかもしれません」
殿下はしばらく間を置いて
「君は来ていないはずなのに、図書室でたまにこの香りがするんだよ?」
と言った。本の文字をひたすら目で追っていたが、そう言われた瞬間、顔を上げカルを見た。カルは微笑んでいるが目が笑っていない。
「花の香りは窓からでも入りますから」
アザレアは、誤魔化そうとしたが、カルは表情を変えずに言う。
「ここはね、大切な本があるから空調が整っているんだ。窓はほとんど開けない。あと、知っての通り王族以外は入れないし、それ以外は管理人しか入らない」
あぁ、やはりバレてしまっている、絶対に。ここは謝った方が良いだろう。誰だって知らぬまに勝手に家に入られるのは嫌だろうし。
そう考えると、改めて勝手に侵入していたことは大変失礼なことだったと気がつき、申し訳なく思った。
幻覚とはいえ図書室へ来ることは、僕がいる間だけ許されていることだ。分をわきまえよ、と暗に釘をさしているのだろう。
「申し訳ありませんでした、どうしても読みたい本があったので、お約束はしておりませんでしたけど、伺わせていただいたことが数回ありました。勝手に来て不愉快な思いを……」
そこまで言いかけたところで、カルが話をさえぎるように、テーブルに右肘を着いて、左手をアザレアの座っている椅子の背もたれに乗せると、グッと顔を近付けて言った。
「そうじゃない」
近い。そして、カルが怒っている理由がわからない。そんなカルの顔を見つめながら、しばらく理由を考えていると
「わからないか? 私はねアズがここに来るなら、私もここにいたいんだよ」
要するにどういうことだってばよ? と言う言葉が頭のなかに浮かぶ。カルの言っていることと、勝手にアザレアがここに来ているのが許せないと言うのは、どう違うのだろう? わからないが、とりあえず重ねて謝る。
「わかりました、今度から必ずカルのいる時に来ます。申し訳ありませんでした」
カルは顔を近付けたまま、しばらく無言でアザレアの顔を見つめると
「君はわかっていないみたいだけど、できるならそうして欲しい。私は君に会いたいんだ」
とだけ言った。そして、体の位置を戻して話を続けた。
「正直に言うと、私はアズと話がしたい。だがアズは本を読みたいのだろう? では、曜日で本を読む日と、私と話をする日に分けるのはどうだろうか? そのどちらも私は同席させてもらうが、本を読む日は絶対に邪魔をしないと約束する」
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