18 / 66
第十七話
しおりを挟む
翌朝、かねてから試してみたかったことがあったので試すことにした。だが、それには協力者が必要だった。
その協力をシラーにお願いしようと思い、まずはシラーに時空魔法のことを何処まで知っているのか改めて確認した。
「旦那様にお嬢様は特殊な属性持ちだが、他言無用と仰せつかっております」
シラーはそう答えると、大きく頷いた。その表情はなんだか『私にお任せください、私はお嬢様の味方です』とでも言いたげな顔だった。
「では、どういった魔法が使えるかまでは知らないのね?」
と訊くと、シラーはキョトンとした顔をしたあと、自信満々に答えた。
「存じておりますよ? 時空魔法で移動ができる魔法なのですよね!」
確かに間違いないのだが、それはわかっていないに等しい答えだった。全てを説明するとなると、万物の理から説明する必要がありそうだったので、アザレアは少しずつ覚えてもらうことにして、細かい説明は省いた。
「ざっくり言うとそう言うことですわ。それで今ちょっと試したいことがあるから、手伝ってもらいたいの」
シラーは満面の笑みになった。
「お嬢様のお手伝いができるなら、なんでもいたします。それに稀少な魔法を実際にみせていただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません」
と胸の前で手を組んで、目をキラキラさせてアザレアを見つめた。眩しい、なんて良い子なのだろう。改めてシラーが侍女で良かったと思う。
「シラー、ありがとう」
アザレアはシラーの手を取った。そして
「では、ちょっとロングピークまで移動しますわよ?」
と言った。シラーは呆けた顔をしていたが、かまわず、ロングピークへ一緒に移動してみる。一瞬で景色がロングピークの邸宅の自室に変わる。そして目の前にシラーもいる。成功だ。
「二人同時に移動できましたわ!」
アザレアが言うとシラーは混乱を極めた様子になった。
「わわわわた、おじょ、うさま、移動したのですか?」
そう言いながら、つかんでいるアザレアの右手を自分の胸元に抱え込みキョロキョロしている。
「落ち着いて、そうよ? ロングピークへ移動したの。じゃあ今度は鉱山の悪趣味な小屋へもどるわよ?」
と言い、鉱山の悪趣味な小屋へ、シラーと共に戻ってきた。
「えっ? もうもどりましたの? え? は? 凄い! 凄いですわ!!」
シラーは非常に興奮している。可愛い。シラーのお陰で他の人をつれての移動が可能であることがわかった。これは大変便利な仕様だ。
「シラー、協力ありがとう。助かりました」
シラーは、まだ興奮覚めやらぬといった感じでアザレアの手を両手で包み込んだ。
「とんでもございません、私こそ貴重な体験をさせていただきありがとうございます!」
実験に付き合わされたと言うのに、シラーは本当に素晴らしい女性だとつくづく思う。
その後は、久々に読書だけして過ごした。最近は忙しく動いていたため、ゆっくり過ごせなかったのでのんびりしたかった。
それに、夜にある計画を立てていたため、休んでおく必要もあった。
夕食をとり、王宮図書室へ行くとテーブルで読書をしているカルが目に入る。
「こんばんわ、お待たせしてしまったかしら?」
カルは本から視線を上げると、とびきりの笑顔を見せた。
「なんだか、凄い長い間会っていなかった気がするね」
アザレアも笑顔を返す。
「本当にそうですわね」
アザレアはカルに近づき手を取って言った。
「カルにお話ししたいことがありますの」
カルは首をかしげ、話の先を待つ。
「いずれ国王からお話があると思いますけれど、自分の口から話したくて。実は私時空魔法を操ることができるみたいなんですの」
カルは微笑むと、頷いて答えた。
「そうなのではないかと思っていた。きっと君なら私にちゃんと話してくれるだろうと信じていたから、私から訊くことは避けていたが」
カルは手を伸ばし、アザレアの頬にかかる髪の毛を耳にかけた。
「話してくれてありがとう」
アザレアはその言葉に頷いた。
「こちらこそ、信じて待っていてくれてありがとう」
そう言うと、しばらくお互いに見つめ合ったのち、カルはアザレアの頬を撫でながら言った。
「君が時空魔法でどこへでも行けるとわかったこのタイミングで、私から君に一つお願いがある。これからは幻覚としてではなく、正式に私に会いに来てくれるかい?」
アザレアは微笑んで頷いた。
「そうか、嬉しいよ」
アザレアは少し恥ずかしくなり、それを誤魔化すように話し始める。
「それで、あの、いつもカルにはお世話になってますから、今日はお礼として連れていきたい場所がありますの。よろしいかしら?」
カルは驚いた顔をして言った。
「ここから出るのかい?」
アザレアはゆっくり顔を横に振る。
「大丈夫、馬車もなにも使いません。そこのドアからはでませんので」
と、微笑むと、カルの両手をつかんだ。そして、時空魔法を使った。一瞬で目的地に着く。
カルは周囲を見渡し、驚き、言葉を失なっている。
「暗いので少し明かりをつけますね」
と、小さな火球を出す。フワッと少しだけ辺りが明るくなり、辺りの木々が照らし出された。
そこはアザレアが子供の頃、リアトリスと夏に良く来た思い出の場所だった。心地よい風と木々の匂い、正面には大きな湖があり、月の光で水面がキラキラしていた。空には多くの星が瞬いている。
「今日は気分を変えてここでお話ししませんか?」
そうカルに言うと、カルは笑顔で言った。
「いいね」
湖の岸辺にほどよい倒木があったので、二人でそこに腰掛け星空を見ながら話す。
「昔、お父様に良く連れてきてもらった場所なんですの。私が生まれてすぐにお母様が亡くなったので、私に寂しい思いをさせないように、たくさんの思い出を作ってくださったのですわ」
カルは微笑みながらアザレアの話に頷いた。しばらく沈黙したのち、今度はカルが思いきったように話し始めた。
「私の父上と母上は、私に対し世継ぎとして厳しく接していた。それに、私はその立場上我慢しなければならないことが多かったから、小さな頃は父上に反発したりもしたよ」
カルはこちらをみて微笑み一呼吸おいて続ける。
「だが、ある日どうしても欲しいものができて、絶対にそれを手に入れようと思った。そのときそれを知った父上から『それを手に入れたければしっかり自分の成すべきことをしろ、まずはそれからだ』と言われてね、そこから頑張って今があるんだ」
アザレアはカルが反発していたなんて知らなかったので驚いた。昔からパーフェクト王子というイメージしかない。
「そんなことがありましたのね、知りませんでした」
カルは微笑んだ。
「王宮も躍起になって、できの悪い王子のことを隠したからね」
アザレアはひとつだけ気になったことを訊いた。
「その欲しかったものってなんですの?」
するとカルは照れくさそうに笑うと答えた。
「アレキサンドライトが欲しかったんだ」
と、アザレアの瞳を見つめた。アレキサンドライトならカルなら簡単に手に入れられそうなものだが、不思議そうにカルを見つめていると、カルは続けて言った。
「世界でもひとつしかない唯一無二のもので『努力すれば手にすることを許す』と父上とは約束している」
アザレアは、そのアレキサンドライトを見てみたくなった。
「もしも手に入れることができたなら、私にも見せてもらうことはできますか?」
カルは笑顔で答える。
「君も見たことあると思うけどね、もちろん良いよ」
アザレアは小指を差し出した。
「約束ですよ?」
と言うと、カルはその小指に自分の指を絡めた。
「約束する」
そのまましばらく沈黙していると、突然湖面が明るく光だす。そして光の粒が月夜へ舞いあがり、えもいわれぬ幻想的な景色となった。カルは知っているかもしれないが、アザレアは説明した。
「ライトモスです。この時期この湖にだけ生息しているライトモスと言う苔が夜になると、光る胞子を飛ばすんですのよ、美しいですわね。これをカルに見せたかったんです」
そう言って、カルを見るとカルはこちらを見ていた。
「本当に美しいね」
なんだか自分に言われているようで恥ずかしくなり、その後は湖面を舞う光の粒をずっと見ていた。
アザレアは、自分の気持ちが確実に変化してきているのを感じた。
その協力をシラーにお願いしようと思い、まずはシラーに時空魔法のことを何処まで知っているのか改めて確認した。
「旦那様にお嬢様は特殊な属性持ちだが、他言無用と仰せつかっております」
シラーはそう答えると、大きく頷いた。その表情はなんだか『私にお任せください、私はお嬢様の味方です』とでも言いたげな顔だった。
「では、どういった魔法が使えるかまでは知らないのね?」
と訊くと、シラーはキョトンとした顔をしたあと、自信満々に答えた。
「存じておりますよ? 時空魔法で移動ができる魔法なのですよね!」
確かに間違いないのだが、それはわかっていないに等しい答えだった。全てを説明するとなると、万物の理から説明する必要がありそうだったので、アザレアは少しずつ覚えてもらうことにして、細かい説明は省いた。
「ざっくり言うとそう言うことですわ。それで今ちょっと試したいことがあるから、手伝ってもらいたいの」
シラーは満面の笑みになった。
「お嬢様のお手伝いができるなら、なんでもいたします。それに稀少な魔法を実際にみせていただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません」
と胸の前で手を組んで、目をキラキラさせてアザレアを見つめた。眩しい、なんて良い子なのだろう。改めてシラーが侍女で良かったと思う。
「シラー、ありがとう」
アザレアはシラーの手を取った。そして
「では、ちょっとロングピークまで移動しますわよ?」
と言った。シラーは呆けた顔をしていたが、かまわず、ロングピークへ一緒に移動してみる。一瞬で景色がロングピークの邸宅の自室に変わる。そして目の前にシラーもいる。成功だ。
「二人同時に移動できましたわ!」
アザレアが言うとシラーは混乱を極めた様子になった。
「わわわわた、おじょ、うさま、移動したのですか?」
そう言いながら、つかんでいるアザレアの右手を自分の胸元に抱え込みキョロキョロしている。
「落ち着いて、そうよ? ロングピークへ移動したの。じゃあ今度は鉱山の悪趣味な小屋へもどるわよ?」
と言い、鉱山の悪趣味な小屋へ、シラーと共に戻ってきた。
「えっ? もうもどりましたの? え? は? 凄い! 凄いですわ!!」
シラーは非常に興奮している。可愛い。シラーのお陰で他の人をつれての移動が可能であることがわかった。これは大変便利な仕様だ。
「シラー、協力ありがとう。助かりました」
シラーは、まだ興奮覚めやらぬといった感じでアザレアの手を両手で包み込んだ。
「とんでもございません、私こそ貴重な体験をさせていただきありがとうございます!」
実験に付き合わされたと言うのに、シラーは本当に素晴らしい女性だとつくづく思う。
その後は、久々に読書だけして過ごした。最近は忙しく動いていたため、ゆっくり過ごせなかったのでのんびりしたかった。
それに、夜にある計画を立てていたため、休んでおく必要もあった。
夕食をとり、王宮図書室へ行くとテーブルで読書をしているカルが目に入る。
「こんばんわ、お待たせしてしまったかしら?」
カルは本から視線を上げると、とびきりの笑顔を見せた。
「なんだか、凄い長い間会っていなかった気がするね」
アザレアも笑顔を返す。
「本当にそうですわね」
アザレアはカルに近づき手を取って言った。
「カルにお話ししたいことがありますの」
カルは首をかしげ、話の先を待つ。
「いずれ国王からお話があると思いますけれど、自分の口から話したくて。実は私時空魔法を操ることができるみたいなんですの」
カルは微笑むと、頷いて答えた。
「そうなのではないかと思っていた。きっと君なら私にちゃんと話してくれるだろうと信じていたから、私から訊くことは避けていたが」
カルは手を伸ばし、アザレアの頬にかかる髪の毛を耳にかけた。
「話してくれてありがとう」
アザレアはその言葉に頷いた。
「こちらこそ、信じて待っていてくれてありがとう」
そう言うと、しばらくお互いに見つめ合ったのち、カルはアザレアの頬を撫でながら言った。
「君が時空魔法でどこへでも行けるとわかったこのタイミングで、私から君に一つお願いがある。これからは幻覚としてではなく、正式に私に会いに来てくれるかい?」
アザレアは微笑んで頷いた。
「そうか、嬉しいよ」
アザレアは少し恥ずかしくなり、それを誤魔化すように話し始める。
「それで、あの、いつもカルにはお世話になってますから、今日はお礼として連れていきたい場所がありますの。よろしいかしら?」
カルは驚いた顔をして言った。
「ここから出るのかい?」
アザレアはゆっくり顔を横に振る。
「大丈夫、馬車もなにも使いません。そこのドアからはでませんので」
と、微笑むと、カルの両手をつかんだ。そして、時空魔法を使った。一瞬で目的地に着く。
カルは周囲を見渡し、驚き、言葉を失なっている。
「暗いので少し明かりをつけますね」
と、小さな火球を出す。フワッと少しだけ辺りが明るくなり、辺りの木々が照らし出された。
そこはアザレアが子供の頃、リアトリスと夏に良く来た思い出の場所だった。心地よい風と木々の匂い、正面には大きな湖があり、月の光で水面がキラキラしていた。空には多くの星が瞬いている。
「今日は気分を変えてここでお話ししませんか?」
そうカルに言うと、カルは笑顔で言った。
「いいね」
湖の岸辺にほどよい倒木があったので、二人でそこに腰掛け星空を見ながら話す。
「昔、お父様に良く連れてきてもらった場所なんですの。私が生まれてすぐにお母様が亡くなったので、私に寂しい思いをさせないように、たくさんの思い出を作ってくださったのですわ」
カルは微笑みながらアザレアの話に頷いた。しばらく沈黙したのち、今度はカルが思いきったように話し始めた。
「私の父上と母上は、私に対し世継ぎとして厳しく接していた。それに、私はその立場上我慢しなければならないことが多かったから、小さな頃は父上に反発したりもしたよ」
カルはこちらをみて微笑み一呼吸おいて続ける。
「だが、ある日どうしても欲しいものができて、絶対にそれを手に入れようと思った。そのときそれを知った父上から『それを手に入れたければしっかり自分の成すべきことをしろ、まずはそれからだ』と言われてね、そこから頑張って今があるんだ」
アザレアはカルが反発していたなんて知らなかったので驚いた。昔からパーフェクト王子というイメージしかない。
「そんなことがありましたのね、知りませんでした」
カルは微笑んだ。
「王宮も躍起になって、できの悪い王子のことを隠したからね」
アザレアはひとつだけ気になったことを訊いた。
「その欲しかったものってなんですの?」
するとカルは照れくさそうに笑うと答えた。
「アレキサンドライトが欲しかったんだ」
と、アザレアの瞳を見つめた。アレキサンドライトならカルなら簡単に手に入れられそうなものだが、不思議そうにカルを見つめていると、カルは続けて言った。
「世界でもひとつしかない唯一無二のもので『努力すれば手にすることを許す』と父上とは約束している」
アザレアは、そのアレキサンドライトを見てみたくなった。
「もしも手に入れることができたなら、私にも見せてもらうことはできますか?」
カルは笑顔で答える。
「君も見たことあると思うけどね、もちろん良いよ」
アザレアは小指を差し出した。
「約束ですよ?」
と言うと、カルはその小指に自分の指を絡めた。
「約束する」
そのまましばらく沈黙していると、突然湖面が明るく光だす。そして光の粒が月夜へ舞いあがり、えもいわれぬ幻想的な景色となった。カルは知っているかもしれないが、アザレアは説明した。
「ライトモスです。この時期この湖にだけ生息しているライトモスと言う苔が夜になると、光る胞子を飛ばすんですのよ、美しいですわね。これをカルに見せたかったんです」
そう言って、カルを見るとカルはこちらを見ていた。
「本当に美しいね」
なんだか自分に言われているようで恥ずかしくなり、その後は湖面を舞う光の粒をずっと見ていた。
アザレアは、自分の気持ちが確実に変化してきているのを感じた。
90
あなたにおすすめの小説
子供が可愛いすぎて伯爵様の溺愛に気づきません!
屋月 トム伽
恋愛
私と婚約をすれば、真実の愛に出会える。
そのせいで、私はラッキージンクスの令嬢だと呼ばれていた。そんな噂のせいで、何度も婚約破棄をされた。
そして、9回目の婚約中に、私は夜会で襲われてふしだらな令嬢という二つ名までついてしまった。
ふしだらな令嬢に、もう婚約の申し込みなど来ないだろうと思っていれば、お父様が氷の伯爵様と有名なリクハルド・マクシミリアン伯爵様に婚約を申し込み、邸を売って海外に行ってしまう。
突然の婚約の申し込みに断られるかと思えば、リクハルド様は婚約を受け入れてくれた。婚約初日から、マクシミリアン伯爵邸で住み始めることになるが、彼は未婚のままで子供がいた。
リクハルド様に似ても似つかない子供。
そうして、マクリミリアン伯爵家での生活が幕を開けた。
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
【完結】偽物聖女は冷血騎士団長様と白い結婚をしたはずでした。
雨宮羽那
恋愛
聖女補佐官であるレティノアは、補佐官であるにも関わらず、祈りをささげる日々を送っていた。
というのも、本来聖女であるはずの妹が、役目を放棄して遊び歩いていたからだ。
そんなある日、妹が「真実の愛に気づいたの」と言って恋人と駆け落ちしてしまう。
残されたのは、聖女の役目と――王命によって決められた聖騎士団長様との婚姻!?
レティノアは、妹の代わりとして聖女の立場と聖騎士団長との結婚を押し付けられることに。
相手のクラウスは、「血も涙もない冷血な悪魔」と噂される聖騎士団長。クラウスから「俺はあなたに触れるつもりはない」と言い放たれたレティノアは、「これは白い結婚なのだ」と理解する。
しかし、クラウスの態度は噂とは異なり、レティノアを愛しているようにしか思えなくて……?
これは、今まで妹の代わりの「偽物」として扱われてきた令嬢が「本物」として幸せをつかむ物語。
◇◇◇◇
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます!
モチベになるので良ければ応援していただければ嬉しいです♪
※いつも通りざまぁ要素は中盤以降。
※完結まで執筆済み
※表紙はAIイラストです
※アルファポリス先行投稿(他投稿サイトにも掲載予定です)
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる