19 / 41
19
しおりを挟む
するとエルヴェは苦笑した。
「そうか、私は始めからそれを君に訊くべきだったのだな。あれはやはり君だった」
「なんのお話でしょうか?」
「いや、いいんだ。なんでもない。とにかく今君が目の前にいること。それが大切なことなんだ」
そう言うとエルヴェはじっとアリエルを見つめ言った。
「手を……」
言われてアリエルは思わず手のひらを見たあとエルヴェを見つめ返す。
「手、でしょうか?」
「そう。手をつないでもいいか?」
真剣にそう言われ、一瞬躊躇したのち断ることは憚られたため了承した。
するとエルヴェはそっとアリエルの指先に触れ、その指を絡めるとアリエルの手を優しく包み込むように握った。
そうしてエルヴェが無言でずっと手を握っているので、アリエルはどうしてよいかわからなくなり俯くとエルヴェに訊いた。
「あの、殿下、もうそろそろよろしいでしょうか?」
「いや、今君がここにいる。この温もりが本物であるということを、もう少しだけ感じていたい」
ちらりとエルヴェを見ると、愛おしそうに自分を見つめる視線にぶつかり、驚いて直ぐに目を逸らした。するとエルヴェはつないだ手に更に力を込める。
「君は私の遠い記憶のままだ。少し見つめると目を逸らす仕草は昔と変わらない。私は今度こそ間違えたりはしない」
アリエルは困惑気味にただじっとしていたが、しばらくして口を開いた。
「あの、もう戻りませんとお体が冷えてしまいます」
そう言うとエルヴェの手をそっと振り払った。エルヴェは悲しそうな顔をしたが、微笑むと言った。
「そうだね、わかった。君が風邪を引いてしまったらいけないからね。残念だが君を解放することにしよう。では、君を部屋まで送るよ」
エルヴェはもう一度アリエルの手をとり歩き始めた。そうして部屋の前までくると、アリエルの額に軽くキスし名残惜しそうに手を離した。
「おやすみ、いい夢を」
去って行く後ろ姿を見つめ、アリエルは思わず自分の額を押さえた。
翌朝どんな顔でエルヴェに会えばよいか考えながら食堂へ降りると、もうオパールは食堂で朝食を食べていた。
「おはよう、オパール」
「お姉様、おはよう!」
そう答えるとオパールは心配そうな顔でアリエルを見つめた。
「お姉様、なんだか疲れた顔をしてますわ。大丈夫ですの?」
昨夜エルヴェと別れて部屋へ戻ったあと、なかなか寝付けず寝不足だったのが顔に出てしまったようだ。アリエルは慌てて笑顔を作ると答える。
「大丈夫、まだ寝ぼけているんですわ」
そうして、アラベルからあんな話を聞いたのにいつもと変わりなく接してくるオパールに少し安心していると、背後から聞きたくない声がした。
「アリエルお姉様、ハイライン公爵令嬢、おはようございます!」
振り向くとアラベルが笑顔で立っていた。
「おはよう、アラベル。貴女も今起きたところですの?」
「はい、そうです。アリエルお姉様、一緒に朝食をいただきましょう」
そう言ってアリエルの横をすり抜けて、オパールの対面に座った。
昨日食堂へ降りて来た時との態度の差に驚きながら、アリエルは手近な席に座った。それを見届けるとオパールが言った。
「ところで、エルヴェなんですけれど王宮から呼ばれて朝早くに帰ってしまいましたの。それにお兄様も」
アリエルはほっとした。
「そうなんですの、仕方ないですわね。お二人ともお忙しいでしょうから」
するとそこでアラベルが口を挟む。
「どうしましょう。私は殿下に連れてきてもらったので、殿下が戻られるならご一緒しようと思ってましたのに」
それを聞いて、アリエルはなんて図々しいのだろうとアラベルの顔を見つめて言った。
「私が帰るときに一緒に乗るしかありませんわね」
すると、アラベルは少し考えたあと申し訳なさなさそうに答える。
「アリエルお姉様、実はこちらに来ることはお父様たちに話していませんの。だから今日にでも屋敷に戻らなければなりませんわ。それに殿下も待っていらっしゃるかもしれませんでしょう? アリエルお姉様もせっかく招待していただいていますのに、これからの予定をすべて台無しにしてしまってごめんなさい」
アラベルは申し訳なさそうにそう言ったが、両親にここに来ることを伝えていないなどあり得ない話であった。
未婚の令嬢が一晩屋敷に戻らないなど、社交界に知れわたればとんでもないスキャンダルだからだ。
それにフィリップはこちらが正しいことをしていればとても優しい父親だが、信頼を損なうことをすれば容赦ない。
アラベルの言っていることが本当なのだとしたら、厳格なフィリップのことだ屋敷からアラベルを追い出しかねない。
とにかくそんなリスクを犯してまでアラベルがここに来るとは考えられず、ただ嘘をついてまでもアリエルの楽しい予定を壊したいだけなのだろう。
そう思いながらアラベルを見ると、まったく気にする様子もなく供された朝食に目を奪われている。
と、そこでオパールが満面の笑みで言った。
「あら、お姉様が帰る必要はありませんわね。アラベル、貴女は一応私の招待客ですもの。お帰りになるなら送り届けるまでが私の役目ですわ。ご心配なさらずに」
するとアラベルは目を見開きオパールを見つめた。
「ハイライン公爵令嬢、ありがとうございます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。でもそこまでしてもらうわけには……」
「いいえ、これは私からの気持ちですわ。遠慮なんてしなくて結構よ」
「昨日会ったのが初めてですのに、私のためにそのようにお心を砕いていただけるなんて本当に光栄ですわ」
そう言うと、アラベルが見下すようにこちらをちらりと見たのをアリエルは見逃さなかった。怒りを抑えながらアリエルは言った。
「よかったわねアラベル。貴女まで戻ってしまうなんて残念ですけれど、殿下によろしく伝えてちょうだい」
どうせエルヴェにろくなことは伝えないだろうと思いながらも、社交辞令でそう言うとアラベルがこの別荘から出ていくことにアリエルは内心喜んでいた。
朝食をすませると、アラベルを見送るためオパールとエントランスへ向かった。
アラベルはほとんど準備もなくこちらに来ているため、荷物はほとんどなくすぐに帰る準備ができた。
「ではアリエルお姉様、私は一足先に帰りますわね」
そう言うと今度はオパールへ向き直る。
「ハイライン公爵令嬢、私きっと泥棒の犯人を突き止めその証拠をつかんで見せますわ。待っていてください!」
「そう、せいぜい頑張りなさいな」
「はい! ではお世話になりました失礼します」
そう言うと一礼して馬車に乗った。証拠をつかむとは、あの証拠捏造のことだろうか? そう思っていると馬車の中からアラベルは手を振ってきた。アリエルは思わずそれを無視した。
馬車を見送ると改めてオパールに向き直って頭を下げた。
「妹が迷惑をかけてしまって大変申し訳ありませんでした。突然押し掛けて不躾にもほどがありますわ。あとで叱っておきます」
「別にお姉様が謝ることではありませんわ、連れてきたのはエルヴェですもの」
「そう言っていただけると少しは気が軽くなります。ありがとうございます」
「そんなに気にする必要はありませんわ。それより今日の予定ですけれど、私もう決めてますの!」
「なんですの?」
するとオパールはいたずらっぽく微笑んで、アリエルの腕にしがみついた。
「昨日湖であんなことがあってボートに乗れませんでしたわよね? 今日こそみんなでボートに乗って遊びましょう! ここでの思い出を楽しいものにしなければ!」
「みんなで、ですの?」
「そうですわよ、せっかくみんなで別荘に遊びにきているんですもの!」
そう言ってアリエルの腕をぐいぐい引っ張る。アリエルはオパールの言っている意味もわからず引っ張られるまま歩いた。
そうしてオパールはアリエルを連れて中庭に向かうと、そこにはテーブルで優雅にお茶を楽しんでいるエルヴェとヴィルヘルムがいた。
「そうか、私は始めからそれを君に訊くべきだったのだな。あれはやはり君だった」
「なんのお話でしょうか?」
「いや、いいんだ。なんでもない。とにかく今君が目の前にいること。それが大切なことなんだ」
そう言うとエルヴェはじっとアリエルを見つめ言った。
「手を……」
言われてアリエルは思わず手のひらを見たあとエルヴェを見つめ返す。
「手、でしょうか?」
「そう。手をつないでもいいか?」
真剣にそう言われ、一瞬躊躇したのち断ることは憚られたため了承した。
するとエルヴェはそっとアリエルの指先に触れ、その指を絡めるとアリエルの手を優しく包み込むように握った。
そうしてエルヴェが無言でずっと手を握っているので、アリエルはどうしてよいかわからなくなり俯くとエルヴェに訊いた。
「あの、殿下、もうそろそろよろしいでしょうか?」
「いや、今君がここにいる。この温もりが本物であるということを、もう少しだけ感じていたい」
ちらりとエルヴェを見ると、愛おしそうに自分を見つめる視線にぶつかり、驚いて直ぐに目を逸らした。するとエルヴェはつないだ手に更に力を込める。
「君は私の遠い記憶のままだ。少し見つめると目を逸らす仕草は昔と変わらない。私は今度こそ間違えたりはしない」
アリエルは困惑気味にただじっとしていたが、しばらくして口を開いた。
「あの、もう戻りませんとお体が冷えてしまいます」
そう言うとエルヴェの手をそっと振り払った。エルヴェは悲しそうな顔をしたが、微笑むと言った。
「そうだね、わかった。君が風邪を引いてしまったらいけないからね。残念だが君を解放することにしよう。では、君を部屋まで送るよ」
エルヴェはもう一度アリエルの手をとり歩き始めた。そうして部屋の前までくると、アリエルの額に軽くキスし名残惜しそうに手を離した。
「おやすみ、いい夢を」
去って行く後ろ姿を見つめ、アリエルは思わず自分の額を押さえた。
翌朝どんな顔でエルヴェに会えばよいか考えながら食堂へ降りると、もうオパールは食堂で朝食を食べていた。
「おはよう、オパール」
「お姉様、おはよう!」
そう答えるとオパールは心配そうな顔でアリエルを見つめた。
「お姉様、なんだか疲れた顔をしてますわ。大丈夫ですの?」
昨夜エルヴェと別れて部屋へ戻ったあと、なかなか寝付けず寝不足だったのが顔に出てしまったようだ。アリエルは慌てて笑顔を作ると答える。
「大丈夫、まだ寝ぼけているんですわ」
そうして、アラベルからあんな話を聞いたのにいつもと変わりなく接してくるオパールに少し安心していると、背後から聞きたくない声がした。
「アリエルお姉様、ハイライン公爵令嬢、おはようございます!」
振り向くとアラベルが笑顔で立っていた。
「おはよう、アラベル。貴女も今起きたところですの?」
「はい、そうです。アリエルお姉様、一緒に朝食をいただきましょう」
そう言ってアリエルの横をすり抜けて、オパールの対面に座った。
昨日食堂へ降りて来た時との態度の差に驚きながら、アリエルは手近な席に座った。それを見届けるとオパールが言った。
「ところで、エルヴェなんですけれど王宮から呼ばれて朝早くに帰ってしまいましたの。それにお兄様も」
アリエルはほっとした。
「そうなんですの、仕方ないですわね。お二人ともお忙しいでしょうから」
するとそこでアラベルが口を挟む。
「どうしましょう。私は殿下に連れてきてもらったので、殿下が戻られるならご一緒しようと思ってましたのに」
それを聞いて、アリエルはなんて図々しいのだろうとアラベルの顔を見つめて言った。
「私が帰るときに一緒に乗るしかありませんわね」
すると、アラベルは少し考えたあと申し訳なさなさそうに答える。
「アリエルお姉様、実はこちらに来ることはお父様たちに話していませんの。だから今日にでも屋敷に戻らなければなりませんわ。それに殿下も待っていらっしゃるかもしれませんでしょう? アリエルお姉様もせっかく招待していただいていますのに、これからの予定をすべて台無しにしてしまってごめんなさい」
アラベルは申し訳なさそうにそう言ったが、両親にここに来ることを伝えていないなどあり得ない話であった。
未婚の令嬢が一晩屋敷に戻らないなど、社交界に知れわたればとんでもないスキャンダルだからだ。
それにフィリップはこちらが正しいことをしていればとても優しい父親だが、信頼を損なうことをすれば容赦ない。
アラベルの言っていることが本当なのだとしたら、厳格なフィリップのことだ屋敷からアラベルを追い出しかねない。
とにかくそんなリスクを犯してまでアラベルがここに来るとは考えられず、ただ嘘をついてまでもアリエルの楽しい予定を壊したいだけなのだろう。
そう思いながらアラベルを見ると、まったく気にする様子もなく供された朝食に目を奪われている。
と、そこでオパールが満面の笑みで言った。
「あら、お姉様が帰る必要はありませんわね。アラベル、貴女は一応私の招待客ですもの。お帰りになるなら送り届けるまでが私の役目ですわ。ご心配なさらずに」
するとアラベルは目を見開きオパールを見つめた。
「ハイライン公爵令嬢、ありがとうございます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。でもそこまでしてもらうわけには……」
「いいえ、これは私からの気持ちですわ。遠慮なんてしなくて結構よ」
「昨日会ったのが初めてですのに、私のためにそのようにお心を砕いていただけるなんて本当に光栄ですわ」
そう言うと、アラベルが見下すようにこちらをちらりと見たのをアリエルは見逃さなかった。怒りを抑えながらアリエルは言った。
「よかったわねアラベル。貴女まで戻ってしまうなんて残念ですけれど、殿下によろしく伝えてちょうだい」
どうせエルヴェにろくなことは伝えないだろうと思いながらも、社交辞令でそう言うとアラベルがこの別荘から出ていくことにアリエルは内心喜んでいた。
朝食をすませると、アラベルを見送るためオパールとエントランスへ向かった。
アラベルはほとんど準備もなくこちらに来ているため、荷物はほとんどなくすぐに帰る準備ができた。
「ではアリエルお姉様、私は一足先に帰りますわね」
そう言うと今度はオパールへ向き直る。
「ハイライン公爵令嬢、私きっと泥棒の犯人を突き止めその証拠をつかんで見せますわ。待っていてください!」
「そう、せいぜい頑張りなさいな」
「はい! ではお世話になりました失礼します」
そう言うと一礼して馬車に乗った。証拠をつかむとは、あの証拠捏造のことだろうか? そう思っていると馬車の中からアラベルは手を振ってきた。アリエルは思わずそれを無視した。
馬車を見送ると改めてオパールに向き直って頭を下げた。
「妹が迷惑をかけてしまって大変申し訳ありませんでした。突然押し掛けて不躾にもほどがありますわ。あとで叱っておきます」
「別にお姉様が謝ることではありませんわ、連れてきたのはエルヴェですもの」
「そう言っていただけると少しは気が軽くなります。ありがとうございます」
「そんなに気にする必要はありませんわ。それより今日の予定ですけれど、私もう決めてますの!」
「なんですの?」
するとオパールはいたずらっぽく微笑んで、アリエルの腕にしがみついた。
「昨日湖であんなことがあってボートに乗れませんでしたわよね? 今日こそみんなでボートに乗って遊びましょう! ここでの思い出を楽しいものにしなければ!」
「みんなで、ですの?」
「そうですわよ、せっかくみんなで別荘に遊びにきているんですもの!」
そう言ってアリエルの腕をぐいぐい引っ張る。アリエルはオパールの言っている意味もわからず引っ張られるまま歩いた。
そうしてオパールはアリエルを連れて中庭に向かうと、そこにはテーブルで優雅にお茶を楽しんでいるエルヴェとヴィルヘルムがいた。
594
あなたにおすすめの小説
捨てられた令嬢と、選ばれなかった未来
鍛高譚
恋愛
「君とは釣り合わない。だから、僕は王女殿下を選ぶ」
婚約者アルバート・ロンズデールに冷たく告げられた瞬間、エミリア・ウィンスレットの人生は暗転した。
王都一の名門公爵令嬢として慎ましくも誠実に彼を支えてきたというのに、待っていたのは無慈悲な婚約破棄――しかも相手は王女クラリッサ。
アルバートと王女の華やかな婚約発表の裏で、エミリアは社交界から冷遇され、"捨てられた哀れな令嬢"と嘲笑される日々が始まる。
だが、彼女は決して屈しない。
「ならば、貴方たちが後悔するような未来を作るわ」
そう決意したエミリアは、ある人物から手を差し伸べられる。
――それは、冷静沈着にして王国の正統な後継者、皇太子アレクシス・フォルベルト。
彼は告げる。「私と共に来い。……君の聡明さと誇りが、この国には必要だ」
私の願いは貴方の幸せです
mahiro
恋愛
「君、すごくいいね」
滅多に私のことを褒めることがないその人が初めて会った女の子を褒めている姿に、彼の興味が私から彼女に移ったのだと感じた。
私は2人の邪魔にならないよう出来るだけ早く去ることにしたのだが。
殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?
綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。
相手はとある貴族のご令嬢。
確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。
別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。
何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?
「私に愛まで望むとは、強欲な女め」と罵られたレオノール妃の白い結婚
きぬがやあきら
恋愛
「私に愛まで望むな。褒賞に王子を求めておいて、強欲が過ぎると言っている」
新婚初夜に訪れた寝室で、レオノールはクラウディオ王子に白い結婚を宣言される。
それもそのはず。
2人の間に愛はないーーどころか、この結婚はレオノールが魔王討伐の褒美にと国王に要求したものだった。
でも、王子を望んだレオノールにもそれなりの理由がある。
美しく気高いクラウディオ王子を欲しいと願った気持ちは本物だ。
だからいくら冷遇されようが、嫌がらせを受けようが心は揺るがない。
どこまでも逞しく、軽薄そうでいて賢い。どこか憎めない魅力を持ったオノールに、やがてクラウディオの心は……。
すれ違い、拗れる2人に愛は生まれるのか?
焦ったい恋と陰謀+バトルのラブファンタジー。
【完】婚約してから十年、私に興味が無さそうなので婚約の解消を申し出たら殿下に泣かれてしまいました
さこの
恋愛
婚約者の侯爵令嬢セリーナが好きすぎて話しかけることができなくさらに近くに寄れないジェフェリー。
そんなジェフェリーに嫌われていると思って婚約をなかった事にして、自由にしてあげたいセリーナ。
それをまた勘違いして何故か自分が選ばれると思っている平民ジュリアナ。
あくまで架空のゆる設定です。
ホットランキング入りしました。ありがとうございます!!
2021/08/29
*全三十話です。執筆済みです
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
悪役令嬢は間違えない
スノウ
恋愛
王太子の婚約者候補として横暴に振る舞ってきた公爵令嬢のジゼット。
その行動はだんだんエスカレートしていき、ついには癒しの聖女であるリリーという少女を害したことで王太子から断罪され、公開処刑を言い渡される。
処刑までの牢獄での暮らしは劣悪なもので、ジゼットのプライドはズタズタにされ、彼女は生きる希望を失ってしまう。
処刑当日、ジゼットの従者だったダリルが助けに来てくれたものの、看守に見つかり、脱獄は叶わなかった。
しかし、ジゼットは唯一自分を助けようとしてくれたダリルの行動に涙を流し、彼への感謝を胸に断頭台に上がった。
そして、ジゼットの処刑は執行された……はずだった。
ジゼットが気がつくと、彼女が9歳だった時まで時間が巻き戻っていた。
ジゼットは決意する。
次は絶対に間違えない。
処刑なんかされずに、寿命をまっとうしてみせる。
そして、唯一自分を助けようとしてくれたダリルを大切にする、と。
────────────
毎日20時頃に投稿します。
お気に入り登録をしてくださった方、いいねをくださった方、エールをくださった方、どうもありがとうございます。
とても励みになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる