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046.満月饅頭
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「ひー坊! 試作品だ」
「ありがとうございます?」
ヒナが見慣れない食べ物に首を傾げると、ナイトリー公爵は声を上げて笑った。
「知らんのか? 満月饅頭だ」
今年の祭りのために新作の栗餡を作ったとヒナの手の上を指差す。
満月の名にふさわしい黄色の丸い形。
生地はちょっとしっとりしていそうだ。
「感想を聞かせてくれ」
「いただきます」
コーラとカルピスを混ぜた件以来、ナイトリー公爵は時々食べ物を持ってくるようになった。
「栗……ですよね?」
なぜだろう?
栗をあまり感じない。
食べかけの餡を見ると刻んだ栗は入っていそうだけれど。
行儀は悪いが栗だけ出して食べてみれば栗の味だ。
「ダメか」
「栗があまりわからなくて」
ヒナが遠慮がちに言うと、ナイトリー公爵も同じ事を思ったと言った。
この栗ではつぶあんに負けてしまう。
栗きんとんみたいな餡にはならないのかな?
値段が高くなるからダメかな。
「ナイトリーさん、栗に水飴を入れて丸めた物を入れたらどうでしょうか?」
「栗だけか?」
ヒナが提案するとナイトリー公爵はニヤッと笑う。
「よし! 今から行くぞ!」
「おーい、ひー坊借りるぞ!」
ナイトリー公爵の大きな声に驚いたディーンが駆けつける。
結局ディーンと一緒に商店街へ行く事になってしまった。
「さぁ、好きな材料で作れ!」
満月饅頭屋さんの厨房に立たされるヒナ。
まさかそういう展開になるとは思っていなかった。
店主も困っている。
そうだよね。
困るよね。
「あー、えっと、栗? 蒸した栗は……ありますか?」
「刻んだ栗で良ければここに」
店主が取り出した栗は、満月饅頭に入っていた栗だ。
「これをつぶしてもいいですか?」
「潰しちゃうんですか?」
……ですよねー。
ヒナが困った顔をすると、ナイトリー公爵は材料費は払うから好きに作らせろと店主に言った。
ちょっと粒が残るくらいに潰し、水あめで滑らかにして丸める。
7個の栗きんとんっぽいものが出来上がった。
このまま皮で包む?
餡で包む?
でも粒あんじゃダメだよね。
粒あんを潰したらこしあんになるのかな?
あれ? でも皮はどうやって取るのかな?
どうしよう。
あんこは食べる専門で作り方がわからない。
「えっと、こしあん? ってありますか?」
「こしあん?」
「粒のない餡……」
店主は「あぁ」と頷き、こしあんを持ってきてくれる。
「これかな?」
「これです!」
ヒナは嬉しそうに微笑んだ。
店主に栗きんとんをこしあんで包んでもらい、さらに皮に包んでもらった。
数分蒸したら完成だ。
「……どうでしょうか?」
できたばかりの試作品を4等分してもらう。
「うまいじゃないか!」
「栗の味がする!」
「おいしいですね」
「こしあんがもっと少なくてもいいかも……」
改良の余地ありだ。
材料が良いので美味しいけれど。
「すごい! ナイトリーさん、この子、どこのお店の子だい?」
「ひー坊は文官だ。ほら、南広場に作っている舞台。この子の案だ」
ナイトリー公爵は孫自慢をするかのようにヒナを紹介した。
「へぇぇ。すごいな。小さいのに」
こんなちっちゃい子がねぇ~と店主が感心する。
「これ、うちで出させてもらっていいか?」
「あ、はい。もちろんです」
気軽に答えるヒナにディーンが待ったをかけた。
「良いのですか?」
「何がですか?」
ヒナが首を傾げると、ディーンは権利や販売権についてヒナにわかりやすく教えてくれた。
「街に来た時にいつでも買えたらうれしいので、権利とかいらないです」
ヒナでは栗がどこで買えるのかもわからないし、蒸すのも餡を作る事も出来ない。
ライバル店になるつもりもないし、今月は何個売れましたなんて報告も別に欲しくない。
ヒナの言葉を聞き、大声で笑うナイトリー公爵。
ヒナらしいですねとディーンは微笑んだ。
味の研究をするため試作品残り6個のうち店主は2個、ヒナが4個もらうことになった。
「はい。ディーン」
ヒナはディーンに1個手渡す。
「良いのですか?」
「はい。ついてきてくれてありがとうございます」
残りはアレクサンドロ、ランディ、ユリウスにお土産だ。
文官の建物に戻る途中に武官の部屋に寄らせてもらい、ランディに1個手渡す。
金曜日にヒナが武官に来ることはないので、ランディは驚いた顔をしたが嬉しそうに満月饅頭を受け取ってくれた。
「ありがとう」
ヒナの頭を優しくなでるランディ。
「試作品です!」
「文官はそんな仕事までするのだね」
絶対違うとわかっているので、くすくす笑うランディにヒナは「楽しかった」と報告した。
文官の仕事が終わった後は、部屋に戻りアレクサンドロとユリウスに。
「ヒナが作ったの?」
「栗を潰したり丸める手伝いをしたの」
祭用の新作だよとヒナが言うと、一瞬アレクサンドロが切なそうな表情をした。
「ユリウス! 今から食べたい」
「ではお茶をいれましょう。ヒナ、すみませんがアレク様の毒見をお願いします」
あ、そうか。
アレクはそのまま食べられないのだった。
ヒナは自分が先に食べ安全な事を証明してからアレクサンドロに。
「ヒナ、食べさせてくれ」
あーんと口を開けて待つアレクサンドロ。
「えぇ?」
仕方がないなぁとアレクサンドロの口に満月饅頭を入れると「うまい」と言ってくれた。
「10月15日からの祭りで売れるように、もう少し店主が研究するそうです」
楽しみだなと笑うヒナ。
「……そうか。ヒナ、もう一口」
あれ?
ヒナは残りの満月饅頭を差し出しながら首を傾げた。
一瞬アレクサンドロが寂しそうな表情をした気がしたのだ。
「うん。うまいな」
……気のせい?
アレクサンドロが笑うと、牙が少し見えて可愛い。
以前、ユリウスの妻エリスも言っていた気がする。
「おいしいですね。栗の味がしっかりします」
ユリウスもおいしいと言ってくれたので、きっと商品化できるだろう。
「ナイトリー公爵はなかなか強引ですね」
急に街へ連れていくなんて困りますねというユリウス。
「でも、楽しかったです」
普段できないお菓子作りが体験できてとヒナが笑うと、アレクサンドロはごちそうさまとヒナの頭を優しく撫でた。
「よし、残りの書類もがんばれそうな気がしてきた!」
立ち上がり執務机に行くアレクサンドロ。
ユリウスは紅茶のカップやお皿を片付けながら、ヒナに小声で告げる。
「アレク様は祭りに行けないのです」
「えっ?」
ヒナは驚いて目を見開いた。
「祭りは、街の人たちの娯楽です」
王族が出て行っては街の人が楽しめないし、防犯上無理なのだとユリウスは説明した。
「ごめんなさい、知らなくて……」
「いえ、伝えていなかった私がいけないのです」
そうか。
たくさんの人が集まる祭りに王太子が行ったらパニックだ。
そんな当たり前のことも気づいていなかった。
一瞬見えたアレクサンドロの表情は見間違いじゃなかったんだ。
アレク、ごめんね。
ヒナはユリウスの片づけを手伝うと、申し訳なさそうな顔をしながら部屋へと戻った。
「ありがとうございます?」
ヒナが見慣れない食べ物に首を傾げると、ナイトリー公爵は声を上げて笑った。
「知らんのか? 満月饅頭だ」
今年の祭りのために新作の栗餡を作ったとヒナの手の上を指差す。
満月の名にふさわしい黄色の丸い形。
生地はちょっとしっとりしていそうだ。
「感想を聞かせてくれ」
「いただきます」
コーラとカルピスを混ぜた件以来、ナイトリー公爵は時々食べ物を持ってくるようになった。
「栗……ですよね?」
なぜだろう?
栗をあまり感じない。
食べかけの餡を見ると刻んだ栗は入っていそうだけれど。
行儀は悪いが栗だけ出して食べてみれば栗の味だ。
「ダメか」
「栗があまりわからなくて」
ヒナが遠慮がちに言うと、ナイトリー公爵も同じ事を思ったと言った。
この栗ではつぶあんに負けてしまう。
栗きんとんみたいな餡にはならないのかな?
値段が高くなるからダメかな。
「ナイトリーさん、栗に水飴を入れて丸めた物を入れたらどうでしょうか?」
「栗だけか?」
ヒナが提案するとナイトリー公爵はニヤッと笑う。
「よし! 今から行くぞ!」
「おーい、ひー坊借りるぞ!」
ナイトリー公爵の大きな声に驚いたディーンが駆けつける。
結局ディーンと一緒に商店街へ行く事になってしまった。
「さぁ、好きな材料で作れ!」
満月饅頭屋さんの厨房に立たされるヒナ。
まさかそういう展開になるとは思っていなかった。
店主も困っている。
そうだよね。
困るよね。
「あー、えっと、栗? 蒸した栗は……ありますか?」
「刻んだ栗で良ければここに」
店主が取り出した栗は、満月饅頭に入っていた栗だ。
「これをつぶしてもいいですか?」
「潰しちゃうんですか?」
……ですよねー。
ヒナが困った顔をすると、ナイトリー公爵は材料費は払うから好きに作らせろと店主に言った。
ちょっと粒が残るくらいに潰し、水あめで滑らかにして丸める。
7個の栗きんとんっぽいものが出来上がった。
このまま皮で包む?
餡で包む?
でも粒あんじゃダメだよね。
粒あんを潰したらこしあんになるのかな?
あれ? でも皮はどうやって取るのかな?
どうしよう。
あんこは食べる専門で作り方がわからない。
「えっと、こしあん? ってありますか?」
「こしあん?」
「粒のない餡……」
店主は「あぁ」と頷き、こしあんを持ってきてくれる。
「これかな?」
「これです!」
ヒナは嬉しそうに微笑んだ。
店主に栗きんとんをこしあんで包んでもらい、さらに皮に包んでもらった。
数分蒸したら完成だ。
「……どうでしょうか?」
できたばかりの試作品を4等分してもらう。
「うまいじゃないか!」
「栗の味がする!」
「おいしいですね」
「こしあんがもっと少なくてもいいかも……」
改良の余地ありだ。
材料が良いので美味しいけれど。
「すごい! ナイトリーさん、この子、どこのお店の子だい?」
「ひー坊は文官だ。ほら、南広場に作っている舞台。この子の案だ」
ナイトリー公爵は孫自慢をするかのようにヒナを紹介した。
「へぇぇ。すごいな。小さいのに」
こんなちっちゃい子がねぇ~と店主が感心する。
「これ、うちで出させてもらっていいか?」
「あ、はい。もちろんです」
気軽に答えるヒナにディーンが待ったをかけた。
「良いのですか?」
「何がですか?」
ヒナが首を傾げると、ディーンは権利や販売権についてヒナにわかりやすく教えてくれた。
「街に来た時にいつでも買えたらうれしいので、権利とかいらないです」
ヒナでは栗がどこで買えるのかもわからないし、蒸すのも餡を作る事も出来ない。
ライバル店になるつもりもないし、今月は何個売れましたなんて報告も別に欲しくない。
ヒナの言葉を聞き、大声で笑うナイトリー公爵。
ヒナらしいですねとディーンは微笑んだ。
味の研究をするため試作品残り6個のうち店主は2個、ヒナが4個もらうことになった。
「はい。ディーン」
ヒナはディーンに1個手渡す。
「良いのですか?」
「はい。ついてきてくれてありがとうございます」
残りはアレクサンドロ、ランディ、ユリウスにお土産だ。
文官の建物に戻る途中に武官の部屋に寄らせてもらい、ランディに1個手渡す。
金曜日にヒナが武官に来ることはないので、ランディは驚いた顔をしたが嬉しそうに満月饅頭を受け取ってくれた。
「ありがとう」
ヒナの頭を優しくなでるランディ。
「試作品です!」
「文官はそんな仕事までするのだね」
絶対違うとわかっているので、くすくす笑うランディにヒナは「楽しかった」と報告した。
文官の仕事が終わった後は、部屋に戻りアレクサンドロとユリウスに。
「ヒナが作ったの?」
「栗を潰したり丸める手伝いをしたの」
祭用の新作だよとヒナが言うと、一瞬アレクサンドロが切なそうな表情をした。
「ユリウス! 今から食べたい」
「ではお茶をいれましょう。ヒナ、すみませんがアレク様の毒見をお願いします」
あ、そうか。
アレクはそのまま食べられないのだった。
ヒナは自分が先に食べ安全な事を証明してからアレクサンドロに。
「ヒナ、食べさせてくれ」
あーんと口を開けて待つアレクサンドロ。
「えぇ?」
仕方がないなぁとアレクサンドロの口に満月饅頭を入れると「うまい」と言ってくれた。
「10月15日からの祭りで売れるように、もう少し店主が研究するそうです」
楽しみだなと笑うヒナ。
「……そうか。ヒナ、もう一口」
あれ?
ヒナは残りの満月饅頭を差し出しながら首を傾げた。
一瞬アレクサンドロが寂しそうな表情をした気がしたのだ。
「うん。うまいな」
……気のせい?
アレクサンドロが笑うと、牙が少し見えて可愛い。
以前、ユリウスの妻エリスも言っていた気がする。
「おいしいですね。栗の味がしっかりします」
ユリウスもおいしいと言ってくれたので、きっと商品化できるだろう。
「ナイトリー公爵はなかなか強引ですね」
急に街へ連れていくなんて困りますねというユリウス。
「でも、楽しかったです」
普段できないお菓子作りが体験できてとヒナが笑うと、アレクサンドロはごちそうさまとヒナの頭を優しく撫でた。
「よし、残りの書類もがんばれそうな気がしてきた!」
立ち上がり執務机に行くアレクサンドロ。
ユリウスは紅茶のカップやお皿を片付けながら、ヒナに小声で告げる。
「アレク様は祭りに行けないのです」
「えっ?」
ヒナは驚いて目を見開いた。
「祭りは、街の人たちの娯楽です」
王族が出て行っては街の人が楽しめないし、防犯上無理なのだとユリウスは説明した。
「ごめんなさい、知らなくて……」
「いえ、伝えていなかった私がいけないのです」
そうか。
たくさんの人が集まる祭りに王太子が行ったらパニックだ。
そんな当たり前のことも気づいていなかった。
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