光のもとで1

葉野りるは

文字の大きさ
534 / 1,060
第十一章 トラウマ

32話

しおりを挟む
 もう一度秋斗さんの携帯が鳴ると、秋斗さんはそれには出ずに席を立った。
 きっと、木田さんがランチを届けに来てくれたのだろう。
 秋斗さんがドアを開けると、
「お待たせいたしました」
 木田さんは紙袋を渡すのみで、中へ入ってはこない。
「木田さん、ここって今日明日フリー?」
「はい。ご予約は入っておりません」
「俺の部屋、こっちにしてもらってもいいかな?」
「もちろんでございます。のちほどお荷物と必要なものを一通り揃えてお届けいたします。コンセプトが『森の中』ですので照明における電化製品はございませんが、バスルームとトイレは完備してございます」
「もしかしてバスルームからも星が見えたりする?」
「えぇ、星空が臨める設計になっております」
「それは楽しみだな。じゃ、よろしくお願いします」
 秋斗さん、ここに泊まるの……?
「翠葉お嬢様、どうかなさいましたか?」
「少し、羨ましいなって――」
 口にしてすぐ後悔。手で口を覆ったけれど、口に出した言葉たちが帰ってくるわけじゃない。
「なんでも、ないです……」
 小さな声でそう付け足したけど、苦し紛れというよりは苦しすぎる何か。
「それでは、ごゆっくりお過ごしください。ディナーの準備が整いましたらご連絡いたします」
 ドアが静かに閉められ、秋斗さんは木田さんに渡された紙袋を持って戻ってきた。
「ここに泊まりたかった?」
「……夜がどんな雰囲気か知りたかっただけです。今日は晴れているから、きっと星もきれいに見えるでしょうね」
 窓の外には真っ青な空が広がっている。その空に、緑と赤が混じる紅葉もみじがきれいに映えた。
 まだ完全に紅葉こうようしてはいない。その、中途半端な色合いがなんともいえないバランスで、絶妙なコントラストに目を奪われる。
 本当の暗闇の中で見る星空とはどんなだろう。そこに灯るランプやキャンドルは、間違いなく幻想的な空間を作り出してくれるはずだ。
「ディナーは七時から。そのあと食休みしてから治療だっけ?」
「いえ、ご飯の前に治療をすることになりました。じゃないと、昇さんたちがお酒飲めないって」
「そっか……。翠葉ちゃんはいつも何時くらいに寝るのかな?」
「え……?」
「夕飯のあと、寝るまでの時間をここで過ごしたら?」
「……いいんですかっ!?」
「もちろん」
「嬉しいっ!」
「あ、でも……うるさそうな兄ふたりの承諾だけは得てきてね?」
「蒼兄と唯兄はきっとだめなんて言わないです」
 笑って答えると、
「それはどうかなぁ……」
 言いながら秋斗さんはランチボックスをテーブルに並べた。
「ハーブティーのパックもある。ストーブをつけてお湯を沸かそう」
「それっ、私がやりますっ」
「じゃ、お願いしようかな」
 ライトブルー、ミントグリーン、チェリーレッド――三色のホーローのケトルはどれもかわいい。
 今日の気分は赤、かな。
 紅葉こうようを見ているからかな、と思いながら、出入り口に一番近いストーブの上に乗っていたケトルを持って、さっきから気になって仕方のなかったドアを開く。と、そこは長方形の空間だった。
 入ってすぐのところに洗面台があり、その隣にトイレ。さらにその奥がバスルームになっている。
 独特な空間は、開放感がありすぎて少し落ち着かない。
 私の胸元くらいまでは腰壁になっているものの、その上はガラス張りで窓の外が見えるのだから。
 洗面台にはふたつのコックがついており、ひとつが浄水器を通していることがわかった。
 そちらから水を汲み、秋斗さんのもとへと戻る。
 秋斗さんは入り口近くのストーブに火を入れていた。
 お湯が沸くまでには時間がかかるし、紙袋には淹れたてのお茶が入っている。
「じゃ、ランチにしよう」
「はい!」
 透明のプラスチックの容器に入っていたのはサラダマリネ。紙製のボックスには数種類のサンドイッチが入っていた。
 一緒に入っていたナプキンで手を拭き、ふたり声を揃えて「いただきます」。
 手に取ったサンドイッチはまだ温かく、しっとりふかふかのパンにびっくりした。
「ここは焼きたてのパンを使ってサンドイッチを作るんだ」
「すごく美味しいです……」
 サンドイッチの中にはカツサンドもある。
 一口かじるとふわっふわのパンの感触のあとに、サク、と音がした。
 美味しい……。
 思わず、身体を揺らして悶えたくなる美味しさだった。
 全部食べられるか不安だったけれど、時間をかけたら問題なく全部食べられてしまった。

 食べ終わると身体がポカポカしてきたのでポンチョを脱いだ。
「ねぇ、今日の服装って……」
 秋斗さんの視線はスカートに注がれる。
「スカート、どうしてそれにしたの?」
「スカート、ですか? ……えぇと、どうしてでしょう?」
「それね、以前森林浴に来たときと同じスカートなんだ」
 そうだったの……?
「どうして、と訊かれても、とくにこれといった理由はなくて……。ただ、昨日、冬服を取りに自宅へ帰ったとき、目についたから持ってきたんです。今日何を着るのか悩んだときにも真先に目に入ったから……だから、です」
 説明になっているのだろうか……。
 不安に思っていると、秋斗さんは「そっか」と少し寂しそうに笑った。
「秋斗さん……?」
「翠葉ちゃんは記憶を取り戻したい? 取り戻したくない?」
「……取り戻したいです。記憶がなくても日常生活に困ることはないけれど、少し寂しい。共有できる過去があるはずなのに、その記憶がなくて。それに、私は秋斗さんを好きになって初恋を体験しているはずなのに、その記憶がないだけで、経験値をすべて取り上げられた気がして」
「――初恋の相手が俺かどうかは、記憶を取り戻した君に訊いてみたいな」
「……え?」
「いつか訊きたいと思っていたことだから、思い出したら教えてね」
 どういう意味……?
「思い出すことに対して恐怖心は?」
 話をすり替えられたと思った。でも、今は訊かれた質問に答えよう。
「……ないと言ったら嘘になります。起きた出来事は全部教えてもらったけど、人から聞くのと自分が思い出すのは違うと思うから」
 意気地なしな自分にほとほと嫌気が差す。つらい思いをしているのは自分ではないのに。
「翠葉ちゃん、立場は違うけど……その記憶を共有した者として、一緒に受け止めるから、
だから――」
「はい、逃げません。なので、思い出せるまで、秋斗さんがどんな人なのかわかるまで時間をください」
 返事はなく、にこりと笑うことで了承してくれた。

 お茶を飲みながら過ごす時間はゆっくりと過ぎていく。
 ガラス張りの部屋から出ることもなく、秋斗さんと時々言葉を交わしながら外の風景を眺めていた。
 BGMはストーブの火が燃える音と、ケトルのシュンシュンという音。
 なんだかとっても穏やかで優しい空間だ。
「翠葉ちゃん、写真は撮りにいかないの?」
「あ……」
 自分の脇に置いてあるカメラケースに目をやる。
 写真を撮りたくないわけじゃない。でも、ここから出たくもない。
 仕事――その二文字が頭をよぎれば、カメラを手に取らないわけにはいかなかった。
「少し、外へ行ってきます。秋斗さんは……?」
「俺は休んでるよ。あの日と同じようにね。外は風が吹いているから上は着ていったほうがいいよ」
 そう言って、ポンチョを肩からかけられた。
「戻ってくるときはどうしたら……」
 ここのドアはオートロックだった。さっき木田さんは秋斗さんの携帯を鳴らしたけれど、寝ているところを起こしてしまうのは申し訳ない。
「あ、戻るのはなしで……。写真を撮り終えたら本館へ戻ります」
「翠葉ちゃん、そんなに気を遣わなくていいよ。俺は、君がここへ戻ってきてくれるならそのほうが嬉しい」
 いいの……?
「だから、その時はノックでもいいし、携帯を鳴らすでもいいから、戻ってきたいときに戻っておいで」
「……はい」
「日陰に入ると気温がぐっと下がるから、それだけは気をつけるんだよ」

 秋斗さんに送り出され外に出たものの、私はカメラを構えることなくそれらを眺めていた。
 きれいなものは目の前いっぱいに広がっているというのに、意識がそちらへ向かない。
 緑と赤が混じる紅葉もみじ、切り込みの浅い楓。
 きれいだとは思うのに、写真に撮りたいと思わないのはどうしてだろう。
「……私、どうしちゃったのかな」
 でも、写真は撮らなくちゃいけないんだよね……?
 カメラケースからカメラを取り出し構えてみるものの、アングルすら定まらない。
 どうしよう……。
 紅葉もみじの木の根元に座り込むと、そこから動けなくなってしまった。
 それは、物理的にではなく、精神的に。
 そんなとき、メールの着信があった。


件名 :紅葉はきれいか?
本文 :こっちはかなりきれいだぞー!


 お父さんから、写真付きのメールが届いた。
 今、休憩中……?
 咄嗟にリダイヤルから番号を呼び出し、通話ボタンを押す。と、
『メール届いたかー?』
 いつもと変わらないのんびりとした声が聞こえてくる。
「うん、届いた。とってもきれいね? ここはそこほど色づいていないけど、やっぱり紅葉もみじがきれい。緑と赤が半々くらいでね、真っ赤なのもきれいなのだけど、この入り混じったアンバランスなのもきれいだよ」
 緑にも赤にもなれない葉が自分に思えてくる。
『そうか。……で、何かあったか?』
「え……?」
『翠葉は基本、メールにはメールを返すだろう?』
 そう言われてみれば……。
 私は電話が苦手で、どちらかというと手が空いているときに読んでもらえるメールを好む。でも、今は反射的に電話をかけてしまったのだ。
「あのね……ブライトネスパレスに来ているのに、すごくきれいな景色を見ているのに、写真が撮れないの。どうしよう……これ、お仕事なんだよね?」
『……なるほどなぁ。撮れないか』
「うん……でも、撮らなくちゃ……」
『翠葉、そういうのはさ、撮ろうと思って撮れるもんでもなかろ?』
「でも、お仕事……」
『翠葉、静はこう言わなかったか? 焦って撮りためる必要はないって』
「でも、ここの宿泊料もタダって……」
 それは私がそれだけの対価を払えてのことなのではないだろうか。
『父さんが静に出した条件はひとつ。翠葉に必要以上のプレッシャーを与えるな、そう言った』
「え……?」
『期日に追われた仕事ってのはさ、あまりいいものじゃなかったりするんだよ。たまたま思いついたものを形にしてみた。そしたらいいものだった。父さんの仕事もそんなことが多い。……父さんは、音楽も写真もインテリアも似たようなものだと思ってる。プロはそれをクリアできてこそプロだと思うんだ。でも、翠葉はプロじゃない。それを担ぎ出そうとしている静には、そこを配慮してくれって言った。静は仕事の鬼だからさぁ……下手したら翠葉のことだって追い詰めかねないと思って。ついつい釘刺しちゃったんだ』
「……お父さん、私、やっぱり報酬は受け取りたくない」
『翠葉ちゃん、それはなしだよ』
 ――お父さんの声じゃない。
『翠葉~、すまんっ、静に携帯を奪われた』
 遠くの方でお父さんの声がした。
 ということは、今携帯を持っているのは静さん……?
『そもそも、どうしてそんな話に?』
「……撮れないんです。きれいなものが周りにたくさんあるのに、どれを見ても、どこを見ても、構図すら思い浮かばなくて……」
『なるほどね。……翠葉ちゃん、無理はしなくていいんだ。今回そこへ行ってもらったのは、ブライトネスパレスという場所を君の記憶に新しく構築するためだと思ってくれてかまわない』
 新しく、構築……?
『思い出そうと躍起にならなくていいし、写真を撮らなくてはいけないなんて思わず、ゆっくりと滞在しておいで』
「でも、それじゃ――」
『私はね、御園生翠葉という新芽を摘み取るつもりもなければ、踏みにじるつもりもないんだ。育てたいだけなんだよ。それに対して報酬が入るから君にも分ける。そんな考え方でいい。気負う必要はない』
 本当にそれでいいの……?
『今はどこに?』
「森の……ステラハウスの近くです」
『秋斗は?』
「ステラハウスで休まれています」
『秋斗と一緒にいるのは嫌かな?』
「そんなことないですっ」
『なら良かった。すぐに秋斗が迎えに行くから、もう少しそこで待っていなさい』
 え……?
『いいかい? 今日明日は仕事のことは忘れなさい。これは私からのお願いだよ』
 その言葉を最後に通話が切れた。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

光のもとで2

葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、 新たな気持ちで新学期を迎える。 好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。 少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。 それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。 この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。 何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい―― (10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される

けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」 「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」 「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」 県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。 頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。 その名も『古羊姉妹』 本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。 ――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。 そして『その日』は突然やってきた。 ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。 助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。 何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった! ――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。 そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ! 意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。 士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。 こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。 が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。 彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。 ※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。 イラスト担当:さんさん

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?

宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。 栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。 その彼女に脅された。 「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」 今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。 でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる! しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ?? 訳が分からない……。それ、俺困るの?

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...