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魔神は?(一つだけ読めば次に進めます)
泣いていた
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「うわーん」
壺から出てきた、魔神は泣いていました。
「魔神くん、久しぶりだね。ところでどうしてそんなに泣いているの?」
「誕生パーティーやるんだろ、なんで泣いているんだよ
勇者と小人がそれぞれ魔神に聞きました。
その間にも魔神の涙がこぼれ落ち、小人や勇者にとっては滝に打たれているようです。
「他の招待客は?」
魔神が小さな声で二人に聞きました。
その言葉に勇者と小人はハッとして、昨年、魔神が「来年のプレゼントはたくさんの招待客がいいなあ」って言っていたことを思い出しました。
「も、もうすぐ来るはずだよ!ねえ、小人くん」
「お、おう! 招待客が来るのは夕方だからな!」
勇者と小人は汗をダラダラとかいて誤魔化します。
「ホント⁉︎ 楽しみだなぁ」
魔神は先程までの涙が嘘のように喜びました。
「じゃあ僕たちは、招待客を呼んでくるよ」
「そうだな! でも、その前に、オイラからのプレゼントを渡すな」
「それはいいね!」
小人は先程作った首飾りを、勇者は湖で使った花の置物を魔神に渡しました。
「二人とも、素敵なプレゼントありがとう! いってらっしゃーい」
勇者と小人は魔神に手を振り、洞穴を出ました。
すぐに勇者は小人に「さて、どうしようか?」と聞きました。
「二手に別れて招待客をたくさん集めるぞ」と小人は返しました。
期限は夕方まで、そうして二人は招待客を探す旅に出かけます。
まず勇者はプレゼントを作った、湖のほとりまで来ました。
「えい!」
勇者が剣を掲げると、光り輝くフワフワしたものが近くに飛んできました。
「精霊さん、精霊さん。魔神くんの誕生パーティーにおいでよ!」
精霊はふよふよ浮かび、勇者の誘いにのっているようです。
「ありがとう! 先に行ってて」
勇者は精霊に伝え、パチンと音を立てて移動しました。
勇者が次に着いた場所は、大きな家具の大きな家でした。
「ここは?」
勇者が疑問に思っているところ、剣と盾が道案内をします。
勇者が部屋を見ていると、廊下からドシン ドシンと地面が揺れだしました。
「剣と盾? あれ誰かいた気がするけど?」
「キュキュ?」
現れたのは巨人とドラゴンでした。
でも勇者がおばけの呪いがかかっているので巨人には見えません。
「キュキュキュ!」
ドラゴンは勇者の近くをぐるぐる回りました。
「キミ、僕のこと見えているのかい? もしよかったら、魔神くんの誕生パーティーに来ないかい?」
「キュッキュキュ~」
ドラゴンはニコニコして鳴きました。それから巨人に出かけてくる素振りを見せて、剣と盾、それから勇者を背中に乗せて出発します。
着いた場所は海賊船の上。
海賊はドラゴンを見てみんな海に逃げ出しました。
「キュキュ? キュッキュ」
ドラゴンはキョトンとした表情で、勇者を見ます。
「みんな、キミにびっくりしたみたいだ。まだ、ここに誰かいるのかい?」
勇者が聞けばドラゴンは頷きました。
とことことこ、ドラゴンが行った先は隠し部屋。
扉を開けて、宝箱で寝ていたのは小さなお姫様でした。
「んんっ。わたくしを起こしたのは誰? きゃあ‼︎」
お姫様の眼の前にはおばけの勇者とドラゴンでびっくり!
「キュッキュキュ!」
「もしよかったら、僕の友達の魔神くんの誕生パーティーに来てくれない?」
お姫様は突然の誘いにかかわらず笑顔で「もちろん」と言います。
そうして、勇者はドラゴンとお姫様と魔神の住む洞穴へと行きました。
壺から出てきた、魔神は泣いていました。
「魔神くん、久しぶりだね。ところでどうしてそんなに泣いているの?」
「誕生パーティーやるんだろ、なんで泣いているんだよ
勇者と小人がそれぞれ魔神に聞きました。
その間にも魔神の涙がこぼれ落ち、小人や勇者にとっては滝に打たれているようです。
「他の招待客は?」
魔神が小さな声で二人に聞きました。
その言葉に勇者と小人はハッとして、昨年、魔神が「来年のプレゼントはたくさんの招待客がいいなあ」って言っていたことを思い出しました。
「も、もうすぐ来るはずだよ!ねえ、小人くん」
「お、おう! 招待客が来るのは夕方だからな!」
勇者と小人は汗をダラダラとかいて誤魔化します。
「ホント⁉︎ 楽しみだなぁ」
魔神は先程までの涙が嘘のように喜びました。
「じゃあ僕たちは、招待客を呼んでくるよ」
「そうだな! でも、その前に、オイラからのプレゼントを渡すな」
「それはいいね!」
小人は先程作った首飾りを、勇者は湖で使った花の置物を魔神に渡しました。
「二人とも、素敵なプレゼントありがとう! いってらっしゃーい」
勇者と小人は魔神に手を振り、洞穴を出ました。
すぐに勇者は小人に「さて、どうしようか?」と聞きました。
「二手に別れて招待客をたくさん集めるぞ」と小人は返しました。
期限は夕方まで、そうして二人は招待客を探す旅に出かけます。
まず勇者はプレゼントを作った、湖のほとりまで来ました。
「えい!」
勇者が剣を掲げると、光り輝くフワフワしたものが近くに飛んできました。
「精霊さん、精霊さん。魔神くんの誕生パーティーにおいでよ!」
精霊はふよふよ浮かび、勇者の誘いにのっているようです。
「ありがとう! 先に行ってて」
勇者は精霊に伝え、パチンと音を立てて移動しました。
勇者が次に着いた場所は、大きな家具の大きな家でした。
「ここは?」
勇者が疑問に思っているところ、剣と盾が道案内をします。
勇者が部屋を見ていると、廊下からドシン ドシンと地面が揺れだしました。
「剣と盾? あれ誰かいた気がするけど?」
「キュキュ?」
現れたのは巨人とドラゴンでした。
でも勇者がおばけの呪いがかかっているので巨人には見えません。
「キュキュキュ!」
ドラゴンは勇者の近くをぐるぐる回りました。
「キミ、僕のこと見えているのかい? もしよかったら、魔神くんの誕生パーティーに来ないかい?」
「キュッキュキュ~」
ドラゴンはニコニコして鳴きました。それから巨人に出かけてくる素振りを見せて、剣と盾、それから勇者を背中に乗せて出発します。
着いた場所は海賊船の上。
海賊はドラゴンを見てみんな海に逃げ出しました。
「キュキュ? キュッキュ」
ドラゴンはキョトンとした表情で、勇者を見ます。
「みんな、キミにびっくりしたみたいだ。まだ、ここに誰かいるのかい?」
勇者が聞けばドラゴンは頷きました。
とことことこ、ドラゴンが行った先は隠し部屋。
扉を開けて、宝箱で寝ていたのは小さなお姫様でした。
「んんっ。わたくしを起こしたのは誰? きゃあ‼︎」
お姫様の眼の前にはおばけの勇者とドラゴンでびっくり!
「キュッキュキュ!」
「もしよかったら、僕の友達の魔神くんの誕生パーティーに来てくれない?」
お姫様は突然の誘いにかかわらず笑顔で「もちろん」と言います。
そうして、勇者はドラゴンとお姫様と魔神の住む洞穴へと行きました。
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