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神の修行。
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修行の追い込みが始まりしばらく経った。僕はこの間にやれる事は全てやり尽くそうと思っている。これほど一日が長い事に感謝した日々はないだろう。早朝から夜まで18時間ぶっ通しで修行してきた。
まずはナーディルさんの稽古。ナーディルさんのやり方は変わらない。まず何を置いても基本。基本ができたら初めて応用。応用し始めたら実践だ。地上に戻ったらとにかく基本をやるように言われている…この手のひらが届く範囲をまずは固めるのだ。
今日の稽古では動物型の魔獣をイサリナさんに出してもらい倒すというものだった。様々な魔獣と対峙したが、一番面倒なのは群れを作って襲ってくる魔獣だ。ボスをとりあえず仕留めようと考えて行動してはいけない。まずは手足となる部下からゆっくりと仕留めていくのだ。焦りはじめて向こうが仕掛けてきて対処できそうなら初めて攻撃をする。そんな流れだ。何回か手傷を負ってそれを学習した僕は群れを攻め立てる。ナーディルさんはそんな僕に頷いていた。
マデリエネさんの授業。マデリエネさんには常に冷静でいるよう求められている。魔術師の戦闘は常に頭を動かし、もっとも効果的な瞬間に魔術を使う事が勝利へ繋がるからだ。その為には一見地味に見える魔術の反復練習と魔術を理解する為の勉強と研鑽を日々続けなければならない。エメイラもベッドに転がりながら日々本を読み耽っていたよな。
マデリエネさんの今日の授業は遺失魔術をいくつか覚えることだった。実際に練習する時間は少ないが必ずものにしたいと思っている。
アネーシャさんが求めるのは臨機応変さ。アネーシャさんの稽古は常に決まり事がなく、流動的な状況を如何に打破するかを求められる。時には探索者として、時には盗賊として、時には薬師、時には追跡者である狩人として……自分の立ち位置を常に変えながら行動するのだ。稽古中、何度も何度も言われた事がある。それは『行き当たりばったりと臨機応変は違う』と言う事だ。僕も何かあった時の為に常に備えようと思う。
グンヴォルさんは閃きを大事にしろとよく言う。そして何かを閃いた時、それが社会にどう影響がでるか考えて行動し、社会と自分を高められるものを創造して欲しいと言われている。その為に必要なのは一般常識と実用的な知識、そしてモノづくりや商流の現実を知る事が必要だとグンヴォルさんの授業の中で僕は気づいた。その気づきのために授業をしてくれたのだと思うとほんとにありがたい事だと思う。
今日は鍛治、木工、錬金術の試験をやった。今できる事の全てやりつくしたのかはわからないが、一応及第点だったので残りの試験も頑張りたいと思う。
ロスハーンさんには洞察力を鍛えられた。自分や患者の状況を把握し、それに適切な治療を施すことは命を預かるものとして必要なことだ。一歩間違えると回復魔法は的外れな癒し方をする。正しい治療とは自分の診断いかんにかかってくるのだ。イサリナさんの夢の力で100回以上トリアージをおこなってきた。毎回文句たらたらで怒られたがその怒られる数も減ってきたと思っている。
地上に戻ったら宗教怖い問題が残っているが、その障害を早く取り去って普段から治療を行なっていきたく思う。
なお、今日の稽古は傷つけられたり毒を与えられたり、呪いを受けたり、半分麻痺や半分石化したりと散々な目にあった。その都度その都度対処していたが、ほんと死にそうだった。相変わらずロスハーンさんはイケズだ。
イサリナさんは人間の精神は脆く、心理的要因により大きな影響を受けやすいということを僕に教えてくれた。そして、それに対抗できるよう精神を鍛えてくれたのである。イサリナさんの夢の中で僕は何度も何度も苦境に立たされたが、その度に立ち上がりそれに対応してきた。今精神は筋肉が傷つき再生すると強靭になるように鍛えられ、内なる心を守る盾となっている。
今日は今までの講義で学んだ事を夢でひたすら反芻した。状況によって『役割を演じる』して自分を演出するその繰り返しだ。イサリナさんが伝えたかった事全ては理解できなかったと思うが、自分なりのやり方で演出できたと思う。
その講義が終わりあとの時間はひたすら魔物の分布や特徴を生々しい画像で見せられた。心配してくれてこう言う事をしてくれているのはわかるが、情報量が多すぎて覚えていられそうもない。イサリナさん、ごめんね。
修行が終わり、一人残ってその日やってきた事の振り返りをしてたらリーリシアが横にいた。どうやら夢中でやっていたようだ。リーリシアに近寄ると『清浄』をかけてくれ、僕の手を握った。
「ね、帰ろうか」
「うん。帰ろう。迎えに来てくれてありがと」
「私、迎えに来たかったから」
「そう。今日は何食べたい?」
「カレーかな」
「カレーか。今から帰って作るにはちょっと時間がないかな。創るよ」
「私リョウが作るのも創るのも、どっちも好きよ」
「ありがと」
「ねえ。あのね?」
「うん」
「創造神様から連絡が来たの」
「うん」
「明々後日だって」
「そうか明々後日か。早いなあ」
「ねえ、明後日空けてほしい」
「わかった」
「一緒にいよう」
「うん。僕も一緒にいたい」
まずはナーディルさんの稽古。ナーディルさんのやり方は変わらない。まず何を置いても基本。基本ができたら初めて応用。応用し始めたら実践だ。地上に戻ったらとにかく基本をやるように言われている…この手のひらが届く範囲をまずは固めるのだ。
今日の稽古では動物型の魔獣をイサリナさんに出してもらい倒すというものだった。様々な魔獣と対峙したが、一番面倒なのは群れを作って襲ってくる魔獣だ。ボスをとりあえず仕留めようと考えて行動してはいけない。まずは手足となる部下からゆっくりと仕留めていくのだ。焦りはじめて向こうが仕掛けてきて対処できそうなら初めて攻撃をする。そんな流れだ。何回か手傷を負ってそれを学習した僕は群れを攻め立てる。ナーディルさんはそんな僕に頷いていた。
マデリエネさんの授業。マデリエネさんには常に冷静でいるよう求められている。魔術師の戦闘は常に頭を動かし、もっとも効果的な瞬間に魔術を使う事が勝利へ繋がるからだ。その為には一見地味に見える魔術の反復練習と魔術を理解する為の勉強と研鑽を日々続けなければならない。エメイラもベッドに転がりながら日々本を読み耽っていたよな。
マデリエネさんの今日の授業は遺失魔術をいくつか覚えることだった。実際に練習する時間は少ないが必ずものにしたいと思っている。
アネーシャさんが求めるのは臨機応変さ。アネーシャさんの稽古は常に決まり事がなく、流動的な状況を如何に打破するかを求められる。時には探索者として、時には盗賊として、時には薬師、時には追跡者である狩人として……自分の立ち位置を常に変えながら行動するのだ。稽古中、何度も何度も言われた事がある。それは『行き当たりばったりと臨機応変は違う』と言う事だ。僕も何かあった時の為に常に備えようと思う。
グンヴォルさんは閃きを大事にしろとよく言う。そして何かを閃いた時、それが社会にどう影響がでるか考えて行動し、社会と自分を高められるものを創造して欲しいと言われている。その為に必要なのは一般常識と実用的な知識、そしてモノづくりや商流の現実を知る事が必要だとグンヴォルさんの授業の中で僕は気づいた。その気づきのために授業をしてくれたのだと思うとほんとにありがたい事だと思う。
今日は鍛治、木工、錬金術の試験をやった。今できる事の全てやりつくしたのかはわからないが、一応及第点だったので残りの試験も頑張りたいと思う。
ロスハーンさんには洞察力を鍛えられた。自分や患者の状況を把握し、それに適切な治療を施すことは命を預かるものとして必要なことだ。一歩間違えると回復魔法は的外れな癒し方をする。正しい治療とは自分の診断いかんにかかってくるのだ。イサリナさんの夢の力で100回以上トリアージをおこなってきた。毎回文句たらたらで怒られたがその怒られる数も減ってきたと思っている。
地上に戻ったら宗教怖い問題が残っているが、その障害を早く取り去って普段から治療を行なっていきたく思う。
なお、今日の稽古は傷つけられたり毒を与えられたり、呪いを受けたり、半分麻痺や半分石化したりと散々な目にあった。その都度その都度対処していたが、ほんと死にそうだった。相変わらずロスハーンさんはイケズだ。
イサリナさんは人間の精神は脆く、心理的要因により大きな影響を受けやすいということを僕に教えてくれた。そして、それに対抗できるよう精神を鍛えてくれたのである。イサリナさんの夢の中で僕は何度も何度も苦境に立たされたが、その度に立ち上がりそれに対応してきた。今精神は筋肉が傷つき再生すると強靭になるように鍛えられ、内なる心を守る盾となっている。
今日は今までの講義で学んだ事を夢でひたすら反芻した。状況によって『役割を演じる』して自分を演出するその繰り返しだ。イサリナさんが伝えたかった事全ては理解できなかったと思うが、自分なりのやり方で演出できたと思う。
その講義が終わりあとの時間はひたすら魔物の分布や特徴を生々しい画像で見せられた。心配してくれてこう言う事をしてくれているのはわかるが、情報量が多すぎて覚えていられそうもない。イサリナさん、ごめんね。
修行が終わり、一人残ってその日やってきた事の振り返りをしてたらリーリシアが横にいた。どうやら夢中でやっていたようだ。リーリシアに近寄ると『清浄』をかけてくれ、僕の手を握った。
「ね、帰ろうか」
「うん。帰ろう。迎えに来てくれてありがと」
「私、迎えに来たかったから」
「そう。今日は何食べたい?」
「カレーかな」
「カレーか。今から帰って作るにはちょっと時間がないかな。創るよ」
「私リョウが作るのも創るのも、どっちも好きよ」
「ありがと」
「ねえ。あのね?」
「うん」
「創造神様から連絡が来たの」
「うん」
「明々後日だって」
「そうか明々後日か。早いなあ」
「ねえ、明後日空けてほしい」
「わかった」
「一緒にいよう」
「うん。僕も一緒にいたい」
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