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第1章
ドルマン侯爵夫妻の登場
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さて、それでは
「そうですか。かしこまりました。婚約破棄とのこと喜んでお受けいたします。お父様、お母様、会場にいらっしゃる方々が証人になってくださりそうですし、お受けしてよろしいですよね」
この国では口約束であっても第3者の証言が得られれば、契約書と同等の効果を認めるとされている。もちろんどちらかの関係者だけで正当性が認められなければ、無効だが、今回の場合はどちらの関係者ということでもない。それならば、しっかりと効力が認めらるはず。
後日裁判所より書面での提出を求められるが、もしどちらかが拒否した場合でも、確認した第3者のサインがあれば、それで書類を作成することができる。だが、第3者のサインで完結するのはよほどの場合のみ。裁判所も当人同士からサインを受領する事を基本としている。
「まぁ、サリーちゃん、よろしいなんて当たり前じゃない?ただ、こんな場所でこんなふうに娘が婚約破棄されてしまうだなんて私はショックを受けてしまい………ぅっ、ぅっ……」
ハンカチを目元に当てて、泣くような素振りをみせる母。
お母様…絶対に嘘泣きですよね……口元がにやけているのが見えていますよ……
周りのご婦人方はお母様に同情するように扇子で口元を隠しながらも、冷ややかな視線をロディ様達に向けている。
そんな母の背中を父が支えていると、奥のほうからばたばたと騒がしい音が聴こえて、ロディ様の父、サムエル・ドルマン侯爵と侯爵夫人が驚いた顔をしながら現れた。
「ロディ?マイケル?この騒ぎはなにが………息子がなにかしただろうか?」
騒ぎを聞きつけてこちらにやってきたんだろう。
そしてこの場にやってくれば招待客の中心に私たち親子と対峙するように自分の息子と婚約者とは別の女性が腕を組んでいるなんて……婚約を求めてきた侯爵としては悪夢としか言いようのない光景かもしれない。
「おや、ドルマン侯爵。これはこれは...
いえね、娘が侯爵の御子息様とその浮気相手の素晴らしく下品な女性から婚約破棄を申し付けられましてね、了承したところだったのですよ。これだけ大勢の証人がおりますし、私は明日にでも婚約破棄に関する申立書を裁判所に提出しますので、すぐにでも裁判所から婚約破棄は受理されるでしょう。そちらの希望はすぐにでも通りますのでよかったですねぇ。しかし、ご覧のように娘と妻が大変に衝撃を受けておりましてね。そろそろお暇させて頂こうと思っていたところですよ。」
お父様...とても素敵な笑顔でとても怖いですよ...
いつもはサムエルと呼んでいる侯爵に対し、わざと『ドルマン侯爵』と呼ぶ父。
もはや他人だということをアピールしているのでしょうね。
「婚約破棄!?
まさか……そんな!何かの間違いだ!!…む、息子が失礼なことを申し上げた。しかし、そんなことこちらとしては望んではいない。ただいま応接間に案内させますのでどうか話をさせていただけませんか?いや、どうか話をさせて下さい……」
ドルマン侯爵は婚約破棄の言葉を聞き、一瞬で血の気が引いたような顔色になるが、それでもどうにか挽回させようと話し合いがしたいという。
普段からプライドが高い侯爵。こうして公衆の面前で伯爵に遜るのもプライドが許さないかもしれない。
しかしもう遅い。
こんなに人の目がある場所での婚約破棄、そして了承した行為を覆すことはない。
「そうですか。かしこまりました。婚約破棄とのこと喜んでお受けいたします。お父様、お母様、会場にいらっしゃる方々が証人になってくださりそうですし、お受けしてよろしいですよね」
この国では口約束であっても第3者の証言が得られれば、契約書と同等の効果を認めるとされている。もちろんどちらかの関係者だけで正当性が認められなければ、無効だが、今回の場合はどちらの関係者ということでもない。それならば、しっかりと効力が認めらるはず。
後日裁判所より書面での提出を求められるが、もしどちらかが拒否した場合でも、確認した第3者のサインがあれば、それで書類を作成することができる。だが、第3者のサインで完結するのはよほどの場合のみ。裁判所も当人同士からサインを受領する事を基本としている。
「まぁ、サリーちゃん、よろしいなんて当たり前じゃない?ただ、こんな場所でこんなふうに娘が婚約破棄されてしまうだなんて私はショックを受けてしまい………ぅっ、ぅっ……」
ハンカチを目元に当てて、泣くような素振りをみせる母。
お母様…絶対に嘘泣きですよね……口元がにやけているのが見えていますよ……
周りのご婦人方はお母様に同情するように扇子で口元を隠しながらも、冷ややかな視線をロディ様達に向けている。
そんな母の背中を父が支えていると、奥のほうからばたばたと騒がしい音が聴こえて、ロディ様の父、サムエル・ドルマン侯爵と侯爵夫人が驚いた顔をしながら現れた。
「ロディ?マイケル?この騒ぎはなにが………息子がなにかしただろうか?」
騒ぎを聞きつけてこちらにやってきたんだろう。
そしてこの場にやってくれば招待客の中心に私たち親子と対峙するように自分の息子と婚約者とは別の女性が腕を組んでいるなんて……婚約を求めてきた侯爵としては悪夢としか言いようのない光景かもしれない。
「おや、ドルマン侯爵。これはこれは...
いえね、娘が侯爵の御子息様とその浮気相手の素晴らしく下品な女性から婚約破棄を申し付けられましてね、了承したところだったのですよ。これだけ大勢の証人がおりますし、私は明日にでも婚約破棄に関する申立書を裁判所に提出しますので、すぐにでも裁判所から婚約破棄は受理されるでしょう。そちらの希望はすぐにでも通りますのでよかったですねぇ。しかし、ご覧のように娘と妻が大変に衝撃を受けておりましてね。そろそろお暇させて頂こうと思っていたところですよ。」
お父様...とても素敵な笑顔でとても怖いですよ...
いつもはサムエルと呼んでいる侯爵に対し、わざと『ドルマン侯爵』と呼ぶ父。
もはや他人だということをアピールしているのでしょうね。
「婚約破棄!?
まさか……そんな!何かの間違いだ!!…む、息子が失礼なことを申し上げた。しかし、そんなことこちらとしては望んではいない。ただいま応接間に案内させますのでどうか話をさせていただけませんか?いや、どうか話をさせて下さい……」
ドルマン侯爵は婚約破棄の言葉を聞き、一瞬で血の気が引いたような顔色になるが、それでもどうにか挽回させようと話し合いがしたいという。
普段からプライドが高い侯爵。こうして公衆の面前で伯爵に遜るのもプライドが許さないかもしれない。
しかしもう遅い。
こんなに人の目がある場所での婚約破棄、そして了承した行為を覆すことはない。
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