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第1章
フレッド様……?
しおりを挟むきっと高位貴族のこの男性。さりげない所作がとても綺麗で、その心配りも素晴らしい。高位貴族は人格者であるべきだと思うけど、こういう人のことだと思う。
そんな話しをしながら王宮に到着すると、パーティー会場ではなく、サロンに通された。パーティーまではまだ時間があるのでここで少しお茶をするんだそう。
高位貴族の方はこんな風に時間の前から来て準備をしなければいけないなんて大変。そう思いながらも馬車の中と同じように会話は弾み、時間はあっという間に過ぎていった。
次の婚約者はこんな風に仕事のことでもなんでもいいからお話ができる方だと嬉しい……なんて願望を持ったことは心の中にしまっておこう。
そろそろ時間とのことで入口に案内される。するとそこにはピンクのドレスを着て、髪の毛を結い上げた綺麗なアイシャとアイシャのドレスと同じ糸で作ったピンのハンカチを、ジャケットのポケットに入れたデイヴがいた。フレッド様は最初少しだけ用があるからと、わざわざアイシャたちのところに送ってくれたのだ。アイシャたちと挨拶を交わすとすぐに会場を出て行ってしまった。
「フレッド様お忙しかったのでは?なんだかエスコートして頂いて申し訳ないことをしたんじゃないかしら」
そうこぼすとデイヴが「あいつがエスコートしたいって申し出たんだから問題ない」と言ってくれる。
「大丈夫よ、フレッド様は嫌なことは受けられないタイプだし、サリーが気にする必要はないわ。それよりサリー、このドレス本当にすごいわ、こんなに豪華なのに驚くほど軽くって、それにいつもよりとても涼しいの!」
アイシャが興奮の眼差しを向けてくるの。
「そうでしょ。糸が丈夫で軽いから軽く作れるの。でも風を通してくれてとても涼しいのよ。でも逆に寒くなってきたらもっと糸を詰めて織ると、風を通しにくく、暖かいドレスにすることもできるの。
それよりアイシャすごく似合ってる。とっても綺麗よ。着てきてくれてありがとう」
「お礼を言うのは私よ!お母様もデイヴのお母様も欲しいっておっしゃってたの。今度相談に乗ってくれる?」
「もちろんよ!公爵家からのご注文なんて鼻が高いわ。いつでも伺うって伝えておいてね」
2件もお話を聞いてもらえるかもしれない。しかも公爵夫人に着ていただけたらきっと他の方の目にも止まる。そしたら領民の人たちもきっと喜んでくれるわ。
そんなことを話しているとパーティーの開始を知らせる音楽が鳴り始め、会場は静まり返る。
そして会場2階の扉が開き、中から国王陛下と王妃様が姿を表す。
「皆の者、今日は私の生誕祭に集まってくれて感謝する。そしてなにより、日ごろから国の為に尽くしてくれていることに感謝する。皆の働きで今日も平和で活気あふれた国となっておる。
今日は大いに飲んで食べて、日頃の疲れを癒してほしい。あまり私の話が長くて、せっかくのパーティーがつまらなくなってしまってはいかん。私の話はこれくらいにしよう。
だがその前に私たちの子どもを紹介をさせてくれ。第一王子のジョージ、そして第二王子のフレッド、最後に第一王女のレベッカだ。これからもよろしく頼む。それでは早速パーティーをはじめよう」
国王陛下のその言葉に一斉に拍手が起こる。大きな拍手が…
…………
…………あれ?あそこにフレッド様いなかった?
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