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第1章
気がかりの場所
しおりを挟むそしてもう一つの取り組みが動物ふれあい体験だ。
私もそうだけど、普通なかなか馬以外の動物を見ることは少なく、触れ合う機会などほとんどない。
だが、今回新しく領地になった場所には牛、ヤギ、豚など多くの動物がいる。
それらの動物が私たちの食卓を豊かにしてくれているのだ。
だからそれらの動物を知ることは大事なこと。
そんな事を話していたら、牛を育てている方から「なら乳しぼりもしてみるっけ?」と言われた。
そんなこと素人でもできるのか不思議に思っていると、そのまま牛の所で搾って見せてくれた。
そして同じようにやっていいと言ってくれたのだ。動物の所に行くので動きやすいとはいえワンピース姿だったが、そのままフレッド様と一緒に牛の乳しぼりやってみた!
最初はいまいちよくわからなかったが、何度か手を握りなおしてみると温かい乳がビューッと飛び出してきたちょっとこれはぜひ体験してもらいたい!!しかも搾りたての乳は温かく、なんだか驚いてしまった。でもこんな体験ができるところってない!ぜひやろう!
そう意気込んだのを思い出し、私自身が各地を回るのが楽しみになってくる。
去年までも1週間で全部の町や村を回るのは大変だったのに、今年は領地が増えたから全部を回り切れるかがわからない。だから今回はとりあえず分担することにした。フレッド様と私は南から回り始め、父と母が北から回り始める。
もし早めに行けたのなら父と母が行った場所に私たちも行けばいいだけ。でも回れない場所があるとなると困ってしまうので念のためだ。
そして初めての町に向かう。
次の町が今回一番気がかりの場所。
ナシェルカ蜘蛛の糸取り体験をする町。
蜘蛛の糸玉取り体験をしてもらうここで、人気がでなければドレス産業にも大きな影響が出る。
だから楽しみな反面、不安も大きい。
そんな事を思いながら、町に到着した。
せめて先ほどの町と同じくらいの人たちが集まってくれれば………
馬車から町を見ていると、思っていた以上に人の姿がある気がする。
これはいい滑り出しになっているのか……それとも………
いい結果を期待する一方、大きな不安が頭を過る……
「ちょっとまって!!俺が先!!」
「待ってよ!お兄ちゃん、私も一緒にするってば!」
フレッド様と歩いていくと………
子どもたちがそんな事を言いながら私たちを追い越していく。
そして子どもたちが行く先にはさっきの町より明らかに多くの人たちが集まっている。
しかも1箇所ではなく、各店に多くの人たちがいるように見える。
これはどういうことだろう…………
不安に思いながら、糸玉取り体験の場所にまず始めに行こうとすると、外まで行列ができている。
子どもだけで並んでいる人たちや、親子で並んでいる人たち。
よく見れば糸玉取り体験をするために順番待ちをしていた。
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